キャッスル 〜ミステリー作家は事件がお好き
Castle (2009年・アメリカABC)

http://www9.nhk.or.jp/kaigai/castle/
http://tv.foxjapan.com/fox/lineup/prgmtop/index/prgm_cd/950





第5話 凍り付いた肉体 A Chill Goes Through Her Veins

脚本/Charles Murray 監督/Bryan Spicer
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早朝、寝ているケイトの元に電話が鳴る。
現場に行くとエスポージトが居てこんな朝から遺体が見つかる
とはなと難儀な仕事に愚痴をこぼす。
現場には既にリックも来ていて、ラニも検視作業をしていた。
現場は建築現場で、遺体はなんとカチカチに凍った女性
遺体だった。摂氏7度。昨晩作業していた時には遺体は無かった
という。少しずつ遺体は溶け始めている事が判明。
まるで
「オズの魔法使い」の靴みたいだとリックは語る。
ラニによると衣装袋のビニール素材が付着しているという。
この場所に遺体が置かれてから二時間程度。ボルトカッターに
よって現場に立ち入った事が判明する。
遺体の状況を見てリックは、
犯人は矛盾する人格を持ち合わせ
ている
と語る。
一人は戦利品として遺体を冷凍保存していて
もう一つの人格は、遺体を早く捨てて犯罪から逃れようとして
いる
事。ケイトはすぐに行方不明者と照合しようと語ると、
リックはもしかして、テレビドラマなどでよく見る顔認識ソフ
トで一瞬に調べるヤツなのかと問う。
しかし実際には手作業で写真を見極めるというローテクの
地味な現場の姿だった。写真を見ながらライアンとエスポジー
トは、失踪者のダナ・サリバンの事を語る。ダナは有る時
町中で一瞬にして消えたのだとすると、リックは必ず合理的
な筋書きは在る物だと語る。遺体はどうやって運ばれた物なの
か。

そんな中、ケイトの携帯に電話が鳴り、犯罪者リストの指紋照
合から、被害者は
メラニー・カヴァナー(34歳)だという。
すぐに検死官のラニの元に駆けつけると、被害者は鈍器で
撲殺されたこと。死因は頭部の損傷だと聞かされる。
冷凍庫で凍らされたもので、ずっと同じような温度で保管され
ていたのだろという。死亡後24時間以内に固められているで
有ろう形跡が見つかる。
メラニーは5年以上行方不明になって
いる
事から、遺体はずっとその頃から固められていたのでは
無いかと推察する。

メラニーは10代、20代の時を
薬物依存の生活をしていたが、
サム・カヴァナーと出会い結婚し、二人の子供が居るという。
メラニーは当時レストランで働いていて、サムは銀行マンだ
という。当時サムはメラニーが失踪して一日後に失踪届を
出して居る事が分かる。その理由として、結婚前にも何度か
失踪した事がある為だった。結婚式前に2週間失踪していた事。
戻って三年間は幸せな生活を送っていたが、再び失踪している
事。そしてまた見つかりそして今回再び失踪していたのだと
いう。
三度の失踪によって犯罪性はないとして捜査が打ち切ら
れていた
事が分かる。

サムの住所に尋ねていくと、そこにはロジャーという住民が
住んでいた。8ヶ月前からここに住んでいるという彼。
前の住民は引っ越しではなく殺されたみたいだという。
署で調べると、サムは
一年前に路上で小口径の銃で胸に二発撃たれて
亡くなっている
事が分かる。路上強盗によって襲われていたの
である。二人の子供はメラニーの両親の元で暮らしている事が
分かる。
遺体が発見された工事現場近くにはホームレスが多数住んで
いる事が分かり、エスポージトたちは聞き込みにいくことになる。

ケイトとリックはメラニーの両親、ベンジュリーに逢いに行
く。メラニーの事を尋ねると、当時失踪二日前に話したのが
最後で普段と同じように過ごしていたとのこと。良い母親では
なかったのかもしれないが子供を愛していた事は間違いないと
いう。サムも薬物のせいで失踪したのだと思っていたとし、
通報が遅れたのだという。
警察は何も調べる事がなかった
してベンは激怒する。
当時の捜査を担当していたのはスローン刑事で、現在は
ニュー
ジャージー州
の保安官をしていた。
スローンに話を聞くと、当時分かっていたのは
被害者のメラニー
は薬物中毒患者で、更に失踪癖が有った事
だと語る。夫も協力的
だったので、夫を疑うことはなかったとし、サムの友人の
チャールズ・ワイラーによると、恐らく彼女は
フィラデルフィア
の愛人の所に居るのではないかとの証言を得ていたという。

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工事現場で発見された冷凍の女性・メラニーの遺体は5年前に
失踪した女性のものだった。果たして殺害したのは誰なのか。
捜査していく内にメラニーの夫・サムも路上強盗で一年前に
殺されている事が判明する。

先入観を持って捜査する警察官の現実が描かれ、先入観に
合わせるようにして現実との整合性を図る警察官の問題有る
行動が描かれた。
ただこう言っては何だけど、リックたちもまた推論との
すりあわせをする為に行動を起こしているという意味では、
捜査方法としては危険なものがあるのかなという気がする。

不自然なのは、メラニーの父親が事件の真相を知り得ていた
という事か。素人でも分かるような捜査をしなかったスローン
保安官の怠慢さが描かれたけど、これだけ失踪癖があると
やっぱり警察としても対応が難しい所は理解できる。
スローン捜査官が上手くミスリードの主役として事件を
引っ張っていってくれたなという感じだった。

一番面白かったのはリックの家にケイトが訪れた際に、
マーサは顔面をパックしていて、リックと娘のアレクシスは
レーザー銃を片手に遊んでいる奇異なシーンを見られる
という場面かな。

事件として複雑化してしまったのは、チャールズの曖昧な
供述に有ったことと、二つ事件が発生しているという現実かな。
チャールズは確信にたどり着かないように巧みに誘導している所
が有り、彼の証言のすべてが信憑性に欠けるところが有った
けど、嘘はついていなかった感じもする。

また事件の動機を少なからず知っているものたちが、巧みに
隠してたとする事実が、この事件に於いて第二の犯行を引き起
こしてしまったのかなという感じ。

メラニーの子供たちを育てている祖父が犯人。
リックは逮捕しようとするケイトに対して見逃しても良いので
はないかとして、自ら法の番人のような態度を見せてしまった
けど、ケイトの正義感故に見過ごすことは出来なかった様子。
ただ果たして路上強盗の件で証拠は見つかるのか。

また今回ケイトの親の死に関して、具体的な進展が有った。
とは言っても事件の捜査自体に進展が有った訳ではなく、
リックに事実を話したことで、ケイトの母親・ジョアンナ・
ベケット
が刺殺された過去が発覚。
両親とそれぞれに集まり食事をしようとしたが母親がレストラン
にこず、その二時間後にラブリン刑事によって殺された事実を
聞かされた事を知る。
リックは当時の事件調書をエスポジートに頼んで見せてもらって
いた。リックが事件を解決していくことになるのかな。

そういえばケイトは、リックのオフィスを「バットケイブ」みたいだと
語っていた。自宅まで来たと言うことはリックに相当興味を持って
いるのかな。ケイトをモデル・題材にした小説・ニッキーも順調
みたいだね。

リチャード(リック)・キャッスル (Nathan Fillion) 作家
ケイト・ベケット (Stana Katic) NY市警12分署殺人課の刑事
マーサ・ロジャーズ (Susan Sullivan) キャッスルの母親。女優
アレクシス・キャッスル (Molly C. Quinn) キャッスルの一人娘
ハヴィエル・エスポジート (Jon Huertas) ベケットのチーム
ケヴィン・ライアン (Seamus Dever) ベケットのチーム
ラニ・パリッシュ (Tamala Jones) 検視官
ロイ・モンゴメリー (Ruben Santiago-Hudson) 警部
ジーナ・グリフィン (Monet Mazur) 出版社、リックの元妻

ベン・デビッドソン (Bill Smitrovich) メラニーの父
チャールズ・ワイラー (Charles Malik Whitfield) サムの親友
ケビン・ヘンソン (Channon Roe) メラニーの愛人、サウスジャージー刑務所
スローン (Peter Jason) ニュージャージー保安官
アルバート・ボーランド (Jerry Kernion) トラックの持ち主
ジュリー・デビッドソン (Kerrie Keane) メラニーの母
エリザベス・フォルテ (Erin Matthews) サムの愛人、銀行員
Mrs.デロレス・マーシュ (K Callan) マンションの住民
ロジャー (Phil Abrams) サムのアパートの部屋に住む
シモーネ (Allison Curtis)
ベラ (Ashley Curtis)
--- (Steve Dargan) Firefighter
ジム・ベケット (Scott Paulin) ケイトの父

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