クローザー
The Closer

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第5話 守りたい情報 Flashpoint

脚本/Rick Kellard 監督/Craig Zisk
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ブレンダは朝起きて朝食を作りシャワーを浴びる。
その間に何度も電話が鳴るが、マナーモードにしていた為に
気がつかなかった。電話に出るとガブリエルからのもので、
神経精神病学研究所のアラン・レイニー博士が殺害されたと
いうもの。医学界の大物の人物で、その功績は教科書に載るか
載らないかというくらいの人物。人望も厚くてとても殺害される
様な人物ではないという。
被害者は携帯電話を凶器として頭を殴られているが、口を開け
たまま亡くなっており、目から溢血点が見られる事から、窒息
死させられたのだろうとの事だった。

現場のオフィスでサンチェスやプロペンザがアラン博士の患者
の情報を見ようとしているのを知りブレンダはすぐにそれを止
める。守秘義務が有り、警察の捜査であれ開示許可がなければ
見ることが出来ないという。
通報したのはハワードだった。彼は通報すると報酬はもらえる
のか?と刑事達に問う。

アランの妻、リーカ・レイニーに逢って話を聞く。
すると彼女は
児童犯罪に関する研究をしていて、夫のしている
研究に対して危険なので止めていたという。
彼は抗うつ剤の
臨床実験をしていたとし、麻薬などの抑止効果にも繋がる
こと
で、アランはなんとか薬物中毒に有る若者を救いたがっていた
との事だった。

アランが勤めている大学には
カーソン製薬から研究資金が出て
いて治験を担当していたという。治験に参加した少年、コディ
ハモンド(16歳)
が、投薬した薬の副作用で亡くなっており、
訴えられていた事が有るという。

フリンは
治験者のリストを見ればすぐに解決する事件だとする
が、ブレンダが倫理上容易にそのリストを見ようとしていなか
った事に違和感を覚える。ブレンダの上司であるポープに対し
て、裁判所に閲覧の許可をとる事を進言するが、
ポープは
ブレンダがアトランタ市警察にいた際に、倫理審査を受けた
過去がある
ので慎重になっているのだろうという。

一方アランと共に治験のチームを組んで居たジェローム博士
から話を聞く。薬に関しては全員に効果はあったが、服用を
辞めてしまうと副作用が有るのだという。途中で製薬会社に
治験の中止を求めたが、治験を辞めれば製品化に4、5年は
遅れてしまうという理由から断られていた事を知る。企業に
とっては1億ドルの損失に繋がる規模のものだという。

カーソン製薬の研究責任者のドーソンに逢う。
するとリストを渡せば研究は潰され、開発の遅れに繋がると
いう。

一方フリンはマイク・タオに頼んで、ブレンダがアトランタ
時代に起こしていた倫理審査の件を調べる様告げる。
するとインターネットの記事
(アトランタ・サン・ニュース)
中で、セクハラの疑いがあるとの記事が見つかる。その件で
内務調査が入ったとの事だった。

アランの携帯電話の通話記録を調べると、コディの両親から
毎日一日5回の電話がなっていること、そしてアランの最後の
電話は警察に通報しようとしていたものだと判明する。
とりあえずブレンダは携帯電話の記録から、治験者に事情聴取
することと、治験の中止で立ち入りが禁止されていた人物を
調べる様部下達に指示する。

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治験を行っていた医学博士が殺害される。
容疑者は恐らく治験していたものだと推察されるが、患者の
情報は秘匿特権が有るために、殺人事件の捜査に於いても容易に
見ることは出来なかった。プロベンザやフリーは、裁判所の
手続きなどなく患者リストを見ようとするが・・・

なんだか刑事の捜査も気むずかしいものが有るね。
日本ではそんなの気にせずリストなんか呆気なく見せてしまい
そうな気がするし。

結局盗聴器を仕掛けたりおとり捜査という事だけど、そんな
捜査も一歩間違えば、守秘義務と動揺にプライバシーにかかわる
事も有り、今回はそんな状況を皮肉ったような印象も有る。

男性社会の刑事の中にあって、ブレンダの気づかれしそうな
状況に有っても、意外とブレンダって撃たれ強いというか、
女性を捨てている部分が有ったり、しかしふとした瞬間女に
戻っている部分も有ったり・・・

フリッツとの関係に於いてもデートはしたいけど、映画は
面倒くさいモードに入っていて、最後に見たのが「フライド・
グリーン・トマト」
という。なんとなくブレンダにぴったりの
映画だなと。しかし公開されたのが1991年である事を考えると
一体どんだけ映画から離れているのだろうか。

事件の方は容疑者は、巨額の利権に絡んだ製薬会社の人なの
か、それとも治験によって子供を失ったものたちの遺族の
ものなのかという感じだったけど、気がつくと共同で開発・
研究していた人物だった。

より男性の地位を失墜するような事件の描き方で、犯人の男
だけでなく、取調室を眺めている男性刑事達の嫌らしいこと
この上ないところで、何とも言えない所があった。

またブレンダの過去が描かれ、どんな問題が有ったのかと
期待させるものが有るものの、元旦那の暴走だったこと。
しかしその気は有った感じだし、ブレンダの男性化は益々
進んでいるって感じなのね。

ブレンダ・ジョンソン (KYRA SEDGWICK) LAPD殺人特捜班 本部長補
佐/チーフ。
ウィル・ポープ (J.K. SIMMONS) LAPD副本部長。
フリッツ・ハワード (JON TENNEY) FBI特別捜査官。
デビッド・ガブリエル (COREY REYNOLDS) LAPD殺人特捜班巡査長

ラッセル・テイラー (ROBERT GOSSETT) LAPD強盗殺人課 警部。
ルイ・プロベンザ (G.W. BAILEY) LAPD殺人特捜班 警部補。
アンディ・フリン (TONY DENISON) LAPD殺人特捜班 警部補。
マイク・タオ (Michael Paul Chan) ロス市警重大犯罪課警部補
アイリーン・ダニエルズ (Gina Ravera) ロス市警殺人特捜班捜査官
フリオ・サンチェス (Raymond Cruz) ロス市警重大犯罪課警部補
クリッペン (James Avery) 検視医
バズ・ワトソン (Phillip P. Keene) ロス市警重大犯罪課取調モニ
ター室技術者
フラニー (Amy Hill) テイラーの部下、コンピュータ

ジェローム (Mark Feuerstein) 博士
ドーソン (John de Lancie) カーソン製薬責任者
リース・レイニー (Robin Bartlett) 妻、児童心理
Mr.ハモンド (Larry Joshua) 父親
リン・ハモンド (Amanda Carlin) 妻
ハワード・クイッグレイ (Jake Sandvig) 通報者
テリー (Michelle Ewin) 治験者
Mrs.シラー (Ellen Bry) グレッチェンの母
Mr.シラー (Ned Bellamy) 父
グレッチェン・シラー (Danielle Savre) 治験者
--- (Heidi Heller) テリーの母親
エリック・ジョセフソン (Sam Murphy) 治験から外される、偽薬
--- (Shishir Kurup) ER Doctor
チルトン (Matthew Jones) 刑事

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