クローザー The Closer (シーズン4) http://lala.tv/programs/closer/

Aug. 25, 2008
第7話 東ロサンゼルスの悲劇 Sudden Death

脚本／Kevin Bacon 監督／Hunt Baldwin、John Coveny
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日曜日の朝からバイクのメンテナンスをするフリオ・サンチェス。
そんな中突然銃声が聞こえると、サンチェスは急いで銃声のし
た方向へと走っていく。エレナ・コントレラスという女性が
助けを求める中、一緒に現場に走っていくとそこに倒れていた
のはサンチェスの弟・オスカー・サンチェス(19歳・1989年生)
だった。サンチェスはすぐに銃弾によって傷ついている患部を
圧迫止血して、すぐにインディアナ通りに救急車を要請する。
この辺の通りは物騒だからあれほど気をつけろと言ったのにと
サンチェスは悔しさを滲ませる中、サンチェスはエレナに
容疑者の事を聞く。突然車が横に通りかかり発砲してきたという。
車体の色は青色だったとのこと。サンチェスはエレナの写真を
撮影し、現場をネルソンに頼む。現場には40口径の薬莢が落ちて
いた。サンチェスは弟に付き添い救急車に乗って病院へと
急行する。

事件を聞きつけブレンダとフリッツも病院へやってくる。
既に他の特殊捜査班のメンバーは全員集まり、タオは妻の
キャシーと共に駆けつけていた。

そんな中ICUから出て来たサンチェスは弟が亡くなった事を告げる。
ポープは最優先事項としてこの案件の捜査をすることを約束。
みんなサンチェスを気にする中で、本人は気丈に振る舞い
集めってくれたことに感謝を示し、ピザでも食べてくれと語る。
サンチェスは物騒な地域に住んでいるので仕方がないと言い聞か
せる様にみんなに語る。サンチェスは今すぐ調書を取ってくれ
とブレンダに頼むと、時間が経つほどに捕まりづらくなる事を
訴える。
オスカーはサンチェス家7人兄弟の末っ子で、ギャングでも
何でも無かったこと。ただ歩いているだけでギャングに間違われ
る地域性だという。もうすぐ大学に通う予定だったのだと。
銃声を聞き外に出るとオスカーが倒れて居たこと。銃声を
聞いたのは4発で薬莢は6個落ちていたこと。一緒にいた女性は
エレナで出血を止めようとして手伝ってくれたこと。
オスカーが被っていた帽子を使って止血しようとしていたとし
帽子は血に染まっていた。

ブレンダはエレナからは自分が事情を聞くのでサンチェスに
対してカウンセリングを受けるよう告げる。
みんなサンチェスを慰めるようにして何か有れば必ず連絡する
様告げる。

エレナから話を聞く。
オスカーと共に兄・フリオの家に行く際に撃たれたという。
オスカーは兄に私の事を紹介しようとしていたのだと。付き合って
一ヶ月が経つという。ブレンダは彼の事を愛していたのであれば
決して嘘は付かないでと頼み、何が有ったのかを話して欲しいと
語る。歩いていたら突然オスカーが私の事を突き倒し、上を見たら
黒人が車から身を乗り出し打ち出したのだという。目の前で
彼を撃たれ自分は何をしたら良いのか混乱していたのだという。
サンチェスは取調室の様子をバズらと共に見ていた。
エレナはウソを言っているとして避難すると、ブレンダはまだ
彼女は動揺しているだけだとし、数日間は休みを取るよう話した
でしょと語る。オスカーはギャングに殺されたのかもしれず、
狙いは寧ろサンチェスだったのかも知れないという。サンチェス
は地元のギャングの事ならば誰よりも分かるのだとして捜査を
させて欲しいとするが、それならば弟がエレナと付き合っていた
事を知っていたか?と尋ね、犯人の目星は付いているのか?と問う。
分からないのであれば待機していてと告げる。プロペンザも
必ず逮捕すると語る。

しかし事件から3日経ち、ギャングの117人から話を聞くが全く
容疑者を見つける事は出来なかった。
そんな中、ロス捜査官がやってくる。
サンチェスが担当した事件で最近出所した黒人のギャングは6人。
40口径の銃が白昼堂々と使用され目撃者も居るのに未だに
捜査が難航している事にロスは特殊捜査班を非難する。
黒人ギャングという事自体がウソなのではないか?というもの
だった。

そんな中、ブレンダを尋ねてマスコミのリカルドがやってきる。
オスカーが亡くなった地域ではファン・エルナンデス、ペトロ・
ガルザ、デビッド・オリベラが殺害された人物だが、それら
の人物の捜索に特捜班は一度も関わっていないと非難。
特捜班が捜査するのは金持ちか白人、そして警察の身内だけだ
という。ブレンダはそんなリカルドの新聞社では、彼らが
亡くなった事を一面で取り上げたことがあるのか?と問い、
一面で取り上げるのは金持ちか白人、警察官でしょと告げる。
何故殺人事件に順位を付けるのか?と問われると、人は平等に
生きられるが、死ぬ時は違うのだとし、ポープが事件担当を
割り振っているという。ポープがそれを決める基準は、あなたたち
マスコミが一面に乗るかどうかだと語る。
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ブレンダ役のKYRA SEDGWICKの実生活上での夫で映画俳優の
Kevin Baconが脚本を担当したエピソード。

サンチェスが主役として扱われることって今までに有った
かな。今回はなんと言ってもサンチェスの弟・オスカーが
殺害される話であり、サンチェスとタオの繋がりと共に、
タオの奥さんが初めて登場した。
以前のエピソードの中でもタオは奥さんが日本人だと語って
いた事が有ったよね。(s2 #8「永遠を誓った場所」)
サンチェスの家はなんと七人兄弟ということで、多人数の
家族の中では末っ子の存在は特に特別なものが有るのだろう。
サンチェスがプレゼントした帽子を巡り、悲しい悲劇の連鎖が
起きてしまった。

身内が捜査に加わることで逮捕は出来ても違法性を問われて
証拠能力を失う可能性も有る中でのサンチェスの関わらせ方
はリスクも有ってなかなか緊迫感に富んだ内容だった。
サンチェスと言えば特捜班としては数少ない武闘派でギャング
にも精通しているキャラクターなので彼が抜けると痛いしね。

郷に入りては郷に従えとばかりに、捜査の打開点を見いだ
したのはサンチェスであったり、フリッツ経由で知らせに
来てくれたマーラ捜査官であるという点は何とも言えない
ものがある。マーラ捜査官がまたギャング以上にギャングっぽい
風貌な所が笑えるし、思わずマーラもまたサンチェスの被害者
なのかと疑うブレンダの姿も笑える。

ブレンダの私生活上のネタが完全に封印されていた感じで、
チームとしてではなく、サンチェスを含めた捜査員たちの
家族としての関係性が色濃く描かれた。

ギャング団といっても日本人が思い描くような大規模な組織
ではなく、アメリカの場合僅か数名程度が集まるだけで
チーム名が付いていたりもするので、地元を知るものが
捜査上では必要だ。
アメリカの場合報復を恐れて証言しない事の方が多いので、
今回のオスカーの恋人に関してもなんだか苛立ちを覚えつつ
もなかなか口に出来ない事情も有るんだろうね。

ドラマとしては核心を突くかのように捜査に於ける順位制
が引き合いに出され、人種差別的主張・非難が盛り込まれて
いた。

またクローズネタとしては兄弟の間での葛藤を描いた物で、
ギャング団としての家庭とそうではない家庭の違いが対象的に
描かれたね。ギャングの母の無償の愛が空しく響くばかりの
エピソードだった。

身内ネタでは、やはりプロペンザのエピが笑えた。
じいさん扱いされたプロペンザは手が震えるとして、銃を
ちらつかせて"あー手が振るえるプルプル〜"みたいな猿芝居
が有ったね。