クローザー
The Closer (シーズン5)

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Jun. 22, 2009
第3話 赤い規制線 Red Tape

脚本/Duppy Demetrius 監督/Rick Wallace
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ガブリエルはバーで一杯飲みながらテイラーにダニエルズの件
で相談に乗ってもらう。
ガブリエルはテイラーを介して彼女に手紙を渡そうとしたが、
読もうともせず突き返されたという。謝る機会さえ与えてくれ
ないのかとガブリエルは呟くが、テイラーは今更謝っても仕方
がないとし、彼女は既に一歩踏み出しているのだからお前も
前に進めと声を掛ける。しかしガブリエルはこの件で相当痛い目
に有っており、
ダニエルズは栄転し、僕は悪者扱いだとして、
サンチェスには避けられ、タオは距離を置いていて、チーフは
僕を信用していないという。いっそのこと警部補の試験でも
受けるかと呟くと、昇格を考えるよりも地味にやり過ごすのが
一番だとして、刑事巡査部長を狙ってみろと言われる。

そんな中店の外で銃声が聞こえる。店内は騒然となり、ガブリ
エルは急いで外に出ると、逃走する犯人に対して、警察だと
告げ、手を上げて投降するよう告げる。しかし犯人はガブリエル
に対して二発の銃声を鳴り響かせた為に、ガブリエルは閃光
のある方角へと銃弾を発砲する。エリック・ウィトナーという
青年が倒れていたが、凶器である銃が辺りを捜しても見つから
なかった。テイラーはやってきた救急車にエリックが運ばれて
いくのを見てガブリエルに対して
供述を取るには今しかない
して、病院に着いていくよう告げる。
職務規程では現場に留ま
らなければならない規則があった
が、亡くなる前に話を聞く事
が必要だと考えて救急車に乗り込む。するとエリックはガブリ
エルに対して、
「誰も傷つけるつもりはなかった」「死にたく
ない」
と声を掛けるのを耳にする。

現場では
武力犯罪調査課が真っ先に駆け付けてくる。
レイダー警部は現場を封鎖すると、デービス巡査部長に対して、
薬莢の位置をGPSに記録するよう告げる。目撃者は車に乗ってい
たカップルの二人、ロン・ドレイクティナ・ドレイクだった
が、話を聞くよう部下に指示する。

一歩遅れてきたのが
重大犯罪課のフリンたちだった。
フリンはレイダーに提案が有るとし、ガキのことをよりも殺人
事件を優先して捜査させて欲しいという。しかしこの場は
あなたたちの管轄ではないとして断られ、警察官による発砲事件
FIDの管轄である事を告げる。
レイダー警部は青年に発砲した肝心の容疑者であるガブリエルが
居ない事に憤りを感じる。テイラーに何処に行ったのか尋ねると
シーダース病院だろうという。

一方
聖キャサリン病院に居たガブリエルの元にブレンダが駆け付
ける。ブレンダはこれから弁護士やFIDがこっちに駆け付けて
くるがその前に全ての事を話すよう告げる。ガブリエルは自分
がエリックを撃った事を告げ、権利の告知をせずにストレッチャー
で運ばれる青年から話を聞き出そうとした事を告げる。最後の
言葉は裁判でも認められる事を告げる。
ガブリエルは当時の状況を順を追って説明する。
店に居た際に銃声が聞こえ、警察を名乗り投降を求めたが相手
が二発撃ってきた為に応戦したこと。ブレンダは
現場から銃が
見つかって折らず、薬莢も9mmだけ
で、それはガブリエルの銃
から発射された薬莢だった。
FIDは非武装の青年をガブリエルが
撃ったと思っている
事を告げる。
そんな中、ユニオンから派遣されてきた弁護士のアンソニー・
モンロー
がレイダーと共にやってくる。レイダーはどうして
ロス市警の規則を破り現場を離れたのかとガブリエルを責める。
しかもレイダーはテイラーが別の病院を知らせたことを指摘
し、ロス市警の
重大犯罪課は身内を守る為に捜査妨害をしている
という。激しく非難するレイダーに対し、ブレンダは言葉使い
には気をつける様告げ、
私の方が階級では上であることを告げる。

翌日、フリッツはネコの事を心配する。
ブレンダは明日病院に連れて行くとするが、フリッツは苦しそう
なので今日連れて行った方が良いと語る。

ポープはテイラーやブレンダ、そしてレイダーが居る前で事情
を聞く。エリックは回復基調にあること。売店のパーソール氏
が殺害されたのにガブリエルの捜査の方が優先なのかとブレンダ
とレイダーは互いに捜査の優先度について争う。レイダーは
目撃者によると、犯人は白人男性でエリックとはまるで犯人像
とは違う事。エリックの所持金は2ドルであり、凶器も見つかって
いないことを指摘。ブレンダに対して階級を振りかざすやり方
は司法妨害に当たるとして非難する。ブレンダはエリックが犯人
で無いのならば殺人犯が野放しになっている事を告げ、寧ろ
先に捜査をさせて欲しいと告げる。ポープは二人の仲裁に入り
目撃者の共有と殺人事件の捜査の許可を与える。
ブレンダが立ち去る際レイダーは貴方が部下を守りたいのは
分かるが私にも職務がある事を告げる。

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ガブリエルは恋人だったダニエルズとの関係が破綻して以降
まるで良い事は無く、重大犯罪課の中でも一人浮いている
と考え懇親にしている上司のテイラーに相談する。
そんな折り二人が居るバーの外で銃声が聞こえ外に出ると
売店の店主が射殺されレジの金が奪われ逃走する犯人の姿
を見ると、ガブリエルは警察だと名乗り投降を求めるが
相手が発砲してきたために応戦すると容疑者に銃弾が当たった
かに思われたが、いざ倒れた男を調べるとまだ青年で、
更に現場からは凶器の銃も薬莢も一切見つからない事を知る。

疎外感を感じているガブリエルに対して、再び重大犯罪課
の輪の中に入れる為のエピソードだった。

確かにシーズン5に入ってからガブリエルの株が急激に落ちて
いたし、ポープが彼を嫌っていた感じも見受けられた。
サンチェスとタオがガブリエルに距離を置いていたというのは
あんまり感じていなかったけどね。
何よりもガブリエルというと、初期の頃に孤立していたブレン
ダを救ってきたのも彼によるところが大きいので、ブレンダと
しては複雑なのかも。

ダニエルズとの件で余程心証を悪くしたのだろう。
大抵の職場では同僚の恋愛を禁止だとする背景にこういう
自体が起こりえるからなんだろうなという典型的・象徴的
役割だった。
しかしこう言っても何だけど、みんなそれぞれミスをして
それをカバーし合ってきたのが殺人課じゃないのかと思うと
ガブリエルの事もそろそろ手打ちにして上げて欲しいと
思っていた頃のグッドタイミングなエピソードだったのかも。

重大殺人課に共通の敵を持たせる事である意味では結束感
を上手くたぐり寄せるもので、ガブリエルは結果的にみんなで
救うことで上手い事仲間に呼び戻した感じだった。

さて今回の一件は、ブレンダと似たような立ち位置にいる
女性チーフが率いる武力犯罪調査部・レイダーと対峙する
エピソードだった。

ガブリエルが非武装の青年を殺してしまったのではないか
とするちょっぴりヒヤリとするエピソードで、ドラマとして
も面白かったし、今まで小憎らしいだけの関係だった
記者・リカルドとも良い感じの関係が出来つつあるところが
良かった。そして何よりも小ずるさを求めるところに
プロペンザとフリンに役割を求めるところが上手かった。

先ほど見たCSI:NY7の一エピソードの中でも被害者の
傷跡が特殊で、凶器が現場になく薬莢も見つからないと
するエピソードが有った。ただ今回の件は、銃弾が特殊で
競技用に使われるワッドカッター弾というものが使用されて
おり、拳銃に至っては普通のリボルバー式の銃だった。

アメリカに於ける9.11の影響がここにも現れているのだろう
なという感じ。
弁護士を通さず権利を放棄させてからのトロイの木馬方式
自白方法は相変わらず。なかなか面白くクローズさせたと
思う。

悲しいことにキティもいよいよ薬殺されることになり、
ブレンダとしては暫く捜査にも影響が出てしまうのかな。

レイダー役を演じたのはMary McDonnell。
今後このドラマを最終話までかかわってくることになる
キャラクターなので要チェックか。
因みに彼女はギャラクティカでローラ・ロズリン大統領役
を演じている。

ブレンダ・ジョンソン (KYRA SEDGWICK) LAPD殺人特捜班 本部長補
佐/チーフ。
ウィル・ポープ (J.K. SIMMONS) LAPD副本部長。
フリッツ・ハワード (JON TENNEY) FBI特別捜査官。
デビッド・ガブリエル (COREY REYNOLDS) LAPD殺人特捜班巡査長

ラッセル・テイラー (ROBERT GOSSETT) LAPD強盗殺人課 警部。
ルイ・プロベンザ (G.W. BAILEY) LAPD殺人特捜班 警部補。
アンディ・フリン (TONY DENISON) LAPD殺人特捜班 警部補。
マイク・タオ (Michael Paul Chan) ロス市警重大犯罪課警部補
アイリーン・ダニエルズ (Gina Ravera) ロス市警殺人特捜班捜査官
フリオ・サンチェス (Raymond Cruz) ロス市警重大犯罪課警部補
バズ・ワトソン (Phillip P. Keene) ロス市警重大犯罪課取調モニタ
ー室技術者
フラニー (Amy Hill) テイラーの部下、コンピュータ
モラレス (Jonathan Del Arco) 検視官

ウィリー・レイ・ジョンソン (Frances Sternhagen) ブレンダの母
クレイ・ジョンソン (Barry Corbin) ブレンダの父
リカルド・ラモス (Stephen Martines) タイムズ誌・記者

シャロン・レイダー (Mary McDonnell) 武力犯罪調査課FID・警部
エリック・ウィトナー (Andrew Lawrence) ガブリエルに撃たれる
Mr.ウィトナー (Karl Makinen) 父
ライアン・リットマン (Ed O'Ross) ウィリアム・ロスの隣人
アンソニー・モンロー (Dan Sachoff) 弁護士
--- (Nicole J. Butler) Whitner's Attorney
ランダル (Daniel Kash) 刑事
Mrs.ウットナー (Caroline Neville) 母
--- (Ryan Van de Kamp Buchanan) Detective

パーソール () ユダヤ系・売店店主
ロン・ドレイク () 目撃者カップル
ティナ・ドレイク ()  目撃者カップル
ウィリアム・M・ロス () 下士官・ウィトナー夫人の兄
ビリー・ロス () ウィリアムの息子、エリックの従兄弟

評価:★★★★★★☆☆☆☆ (6.0)

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