クローザー The Closer (シーズン6) http://lala.tv/programs/closer/

Aug. 30, 2010
第8話 制裁 War Zone

脚本／Michael Alaimo 監督／Steve Robin
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クラブビーツの駐車場で発砲事件が発生する。
鑑識たちが調べる中ブレンダも車でやってくる。
タオやプロペンザは、現状を報告。被害者は3名で車に乗った
まま銃撃していったというもの。使用されたのは7.62mm弾、
AK47だろうとし、被害者はいずれもアメリカ系アメリカ人だと
いう。プロペンザはナイトクラブにいた100名以上の客を足止め
しているという。ブレンダはサンチェスに対して、この辺の
ギャングの事情を尋ねる。すると北にはメイウッドで南は
ローリング50が牛耳っているが、縄張りの中間地点なので
ギャングによる犯行だとしてもどちらの仕業か分からないという。
午前1時頃、ダークブルーか黒のセダンから発砲されたという
目撃証言があるとガブリエルは報告し、撃つ前に被害者の一人
に「よぅ、Tボール」だと話しかけていたのだという。防犯カメラ
はクラブには設置していないとのこと。少し遅れて鑑識の
ケンダルもやってくる。
この被害者たちはとてもギャングには見えないとし、ケンダル
は被害者は陸軍の認識票を身につけている事を報告する。
二人とも軍人だと確認。三人目の被害者は郡総合病院に運ばれ
今のところ意識不明だが生きている事を語る。
フリンに対して陸軍の代表に話したいとコンタクトを取って
欲しいと語る。

そんな中、被害者が息を吹き返したとの連絡が入る。
息を吹き返したのはタイ・ベイラーだった。
しかし肺が破裂していて会話することは出来ない状態だった。
ブレンダはタイの手を握り、「はい」なら一度、「いいえ」ならば
二度手を握り替えして欲しい事を告げ、撃たれた原因が分かる
かどうかと尋ねる。しかしその返答を待つ間に意識不明の重体
に陥り結局亡くなってしまう。ブレンダは兵士が撃たれたこと
を受けて、国家の安全に関わる問題ならばポープの力が必要
だとして、すぐにポープを呼び出すよう指示する。

オフィスでプロペンザは三人の身元について説明する。
三人とも陸軍の特殊部隊員だという。
ウィリー・オゲティ軍曹(22歳)・タルサ出身。
ランス・リッグス軍曹(23歳)・デトロイト出身。
そして病院に運ばれたのはタイ・ベイラー三等兵曹(24歳)・LA出身
だという。家から僅か6kmのところで殺害された事を告げ、
三人ともアフガニスタン任務から帰国したばかりだったという。

一方タオは34名の客から昨夜撮った写真や動画などを集めて
くるが店内では特に乱れた様子もなく楽しく過ごしていたのだ
という証言があるという。
地元・ニュートン署によると、Tボールとはワンテンクリップス
というギャングの一人でタイが住む場所は彼らの縄張りだという。
しかしタイにギャングだった過去は一切無かった。

そんな中、エドワード・ドーセット少佐がやってくると、
責任者のブレンダと話がしたいと語る。軍人が三名死亡して
いてテロリストによる可能性がある事を告げ、ドーセットは
必要部署に連絡しなければならない事を告げる。しかしブレンダ
は自分たちは当面ギャングによる抗争の線で捜査することに
なるので、テロリストによる犯行とは考えていない事を語る。
しかしドーセットは軍人が殺された以上、自分にはやるべき事は
3つある事を告げ、

1) 国防総省に兵士3名がテロリストに攻撃を受けたと報告。
2) 犯行首謀者の逮捕の確認。
3) 遺族への死亡告知。

で来た事を語る。
そんな中、テイラーは二人の元にやってくると、今回の事件の
情報を持っているという人物が署に来ている事を語る。
ブレンダはフリンに対してFBI連絡員(フリッツ)に事件のことを
伝えて欲しいと語る。

署に来たのは、タレル・ベイラーという、タイの双子の弟だった。
タレルがTボールと呼ばれている本人だと分かる。
兄と違ってタレルは強盗で少年院に2年収監され、成人してからも
銃や麻薬の不法所持で三度逮捕されているという。15歳の時から
ワンテンクリップスに入っている事が分かる。
そして兄のことを弟と間違って射殺していること。
少佐は急いで報告する事を告げるが、ブレンダは現在公にされる
と犯人は人違いをして殺した事を知ってしまうのだとし、少し
時間が欲しい事を語る。テイラーもまたこれをテロリストによる
犯行と報告すれば、警戒レベルはアップされる事態になり、
寧ろ単なるギャングによる犯行だと知れれば立場的にも不味く
なるのではないかとして説得する。しかしドーセットはリトルロック
やフェートフッドで起きた事を告げ、兵士への攻撃は近年珍しく
ない事を告げ、現役兵士に危険が及ばないように知らせる義務が
有る事を告げる。プレンダは父が空軍に25年所属して、軍の
基地で育ったのでその辺の事情は十分に分かるので、今は少し
で良いので時間が欲しいと語る。
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クラブの駐車場で三人の男性が車からの銃撃に遭って死亡する。
三人ともギャングではなく軍人だったことからすぐに軍関係者
に連絡すると共にブレンダたちは、現場で犯人が被害者に
向けて話していたT-ボールという意味を探る。
すぐに軍の責任者のドーセットが現場にかけつけ、これはテロ
リストによる犯行であり危険性を考慮した上で、警戒レベル
を上げるべき事を語る。

以前放送していた、ドラマ「グッドワイフ」の中で、弁護士の民事
裁判と軍事法廷の違いというのが描かれたことがあるけど、
弁護と捜査という違いこそあれ、今回のドラマの中でも警察と軍で
の対応の違いというものが民間と国の違いのようで面白く現れた話
だった。

国家の脅威が迫っているのであれば関係各所に顔の広いポープ
が必要なのに、いつものテイラーがオフィスが探して迷走
しているのか如く、今回ポープは探せど探せどなかなか必要
な時に現れなかった感じ。

過剰な反応だとは思うけど軍の対応も有る意味では間違えて
はいないと思うし、警察としての対応も立場もそれなりに
理解出来るところは有った。

ただ犯人が意外と早く目星が立っているにもかかわらず、
やたらと早急解決を図ろうとする軍の関係者の態度はやはり
邪魔くさく感じるところだったし、逆にドーセットからすると
ブレンダのような人物は「あれは男に抱かれていない女」
ということで欲求不満とでも言いたげな感じだった。
フリッツが目の前にいるのによくぞそんなことを言えるのね
という感じだったけど、フリッツもまた言い返さないところ
は彼の性格を物語っているかのようだ。

タレルとレジー。
二人が共犯者なのか。それとも責任のなすり合いをしている
のか。共犯の場合には先に言ったもの勝ちという司法取引
シーンはよく見かけるものだけど、こんなにも大胆に嘘を
ついて罪をなすりつけようとするのだからたまらないところ。
双子の兄弟にして何故こうも違った人生を歩んでいるのかっ
て感じだった。

どちらかと司法取引すればどちらかが見逃されてしまう。
しかもドーセットがせかしたばかりに双方と司法取引の
必要が出てきてしまうという皮肉さが面白く現れていたけど、
結局の所、法によって守られてしまった時の対処法は
街の人たちの暗黙のルールに任せれば良いとばかりに、
置き去りにしていくところがまた珍しくニヒルなブレンダの
姿が有った。子供を殺害したとする時のアメリカでの扱いは
別格だと思うものが有るけど、ブレンダ自身が今回のタレルと
同様に暗黙の了解を破っていくところは意外だったな。

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