コールドケース 迷宮事件簿
Cold Case (シーズン2)

製作総指揮:ジェリー・ブラッカイマー、ジョナサン・リットマン
、メレディス・スティーム

http://www.tv-tokyo.co.jp/coldcase2/


第2話 軍需工場 Factory Girls

脚本/Stacy Kravetz 監督/David Von Ancken
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1943年4月5日。
戦地に赴く男性とは逆に、女性は軍事工場で働く。
現在幾ら女性従業員を増やしても足りないぐらいだという。
ドッティは近所に住む貞淑な女性・アリス・ミラーを工場へ
案内する。しかしアリスはその工場で首の骨を折って亡くなる。

銃後の婦人会60周年記念の集い。
記者のデイナ・ハンターは、戦時中の女性についての取材を
するために、この日その集いで取材をしていた。その中で大きな
ネタが発見され、リリーを呼び出す。事件はデイナの叔母である
アリス・ミラーが、当時足を踏み外して転落死した事件。
マーサはあの日は自分が工場を辞める日で有り、工場長に話し
を聞いたらアリスは既に昨日辞めたのでここには来ないと言わ
れたという。しかしその翌日に彼女は作業着を着た姿で遺体で
発見される。第一発見者は工場長のヘンリーだった。

リリーは殺人課の仲間に話をする。
既に60年前の事件では犯人は死んでいるのではないか?と言う
スコッティ。取りあえず資料庫に行くことになる。
当時の捜査資料には転落の衝撃で首の骨を骨折。ヘンリーが
発見者と有った。
23時20分に夫のネルソンが捜索願いを出しており、当時帰宅
すると家にウィスキーのグラスが2つ置いてあったという。
ミラー家では誰も飲まないので誰が飲んだものだったのか分か
らず。

ヘンリーは既に1988年、飲酒によって肝臓を痛めて亡くなって
いた。しかしネルソンが生きている事が分かり会いに行く。
ネルソンは当時20時頃自宅に帰宅すると、誰も居なかったとい
う。アリスは自宅に居るのが合っている女性で、働きに出した
事を後悔しているという。

ネルソンの元に召集令状が届いた頃、同時に軍事工場の働き手
の募集広告が入っていた為に、気が紛れるから働いてみないか
と妻に語ったネルソン。隣人のドッティがそこの工場の秘書と
して働いていたことから、彼女に案内され工場に行くことに
なったという。ネルソン自身はヘンリーとは逢ったことが無い
との事。ヘンリーは戦争で息子2人を亡くしており、酒に溺れて
いたという。
ドッティに話しを聞く。ヘンリーが酒飲みならば、当時ウィス
キーグラスが2つ有ったのはヘンリーと飲んだのではないか?と
尋ねるも、それは有り得ないという。アリスは工場内でも
騒がしい人たちと仲が良かったという。

アリスはある時自分の元にやってきたという。それは工場内で
使われているボルトの減り方で異様に早いというもの。物資を
盗んでいる物がいるとして、ヘンリーにその事実を伝えようと
言うが、ドッティはそれを止めたという。それはヘンリー自身が
横流ししていた為のもの。アリスが死んだ日、ヘンリーは朝
来なくても良いはずだったのに、何故か彼が発見したという。

息子のバディに話しを聞くと、夜通し帳簿でも付けていたので
はないか?という。当時自分は17歳で工場のことには関心が
無かったという。しかしあの日、アリスがボルトの事を父に
言っていた事を見掛け、そして父・工場長に助けを求めている
様だった事を語る。その時、アリスはアイバンという人物の名
を口にしていたことを知る。

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戦争が人を変えたもの

ドラマとしては必ずしもアリスが変わったのは戦争がきっかけ
というものではない。戦争が無くても女性の社会進出が
盛んになり始めていたので、時代から来るものだったのかも
知れない。新たな価値観に触れてしまったアリスは、古き良き
時代の女性像を思い描くネルソンとの間に軋轢を生じていく。

人との付き合いで変わるもの

一度社会に出ると、色んな人との出会いがある。
ドッティはアリスに対して、ファニーの事をあまり近づかない
方が良いとしていた。しかしアリスはドッティとは気が合う
様になっていく。
昔の不良な女性像は、ダンスホールに行き男性と踊る事で有っ
たり酒を飲むという事に有ったのかな。

アイバンとは誰か?

実はアリスはユダヤ系の人物。
案外人種差別によって殺害されてしまったのかと思われたが、
アイバンとは、アウシュビッツ強制収容所によって殺害され
る所であった親戚だった。2千ドルで収容所から助けることが
出来るという事で、アリスは金策に走っていた様だ。

金策のためにアリスは淫らな事をして稼いでいたのか?

スコッティとジェフリーズがこの件で20ドルの賭けをしていた。
銀行口座を調べると、当時彼女は定期的に35ドルずつ貯金して
いたが、ある時2千ドルの振込が有ったという。この金は一体
何処から出てきたのか。

戦時中の恋

色んな恋心が交錯する。
ドッティはアリスの夫・ネルソンの事を好きで、工場長ヘン
リーの息子・バディはアリスの事を好きだった様子。
ヘンリーはバディの為に隠し口座に金を貯めており、横流し
していたのは、彼が召集令状を受けた際に逃亡するための資金
だったようだ。子供2人を失っている為に、ヘンリーとしても
必死だったのだろうね。

スモーキーズ・ダンスホール

オーナーのリチャードはポルトガル系の人物。
闇商人としても活躍している彼は、ユダヤ系迫害事件に於いて
口利きできるコネが有り、2千ドルで人物を助けてもらえると
いう事を知ってアリスは頼もうとしていたみたい。

アリスとドッティの関係

元々ご近所で仲が良かった二人。
性格も似ていて一緒にいる事も多かったのだろう。
しかしアリスは工場で働くようになり、人生観は大きく変わって
しまった。ヘンリーが求める女性像は皮肉にもドッティに有る
という所が人生の難しいところだね。

60年ぶりの再会?

マーサ、ファニー、リチャード、バディ、ネルソンはまだ生きて
いる。特にネルソンを除く工場で働いていた人たちは再会を
喜んで一緒に飲む姿があった。なんかこういう姿も良い感じだ
ね。
ドラマではスティルマンが年長者だけど、彼が若く見えた。


リリー・ラッシュ (キャスリン・モリス) 殺人課の刑事
スコッティ・ヴァレンズ (ダニー・ピノ) 殺人課
ジョン・スティルマン (ジョン・フィン) リリーの上司
ニック・ヴェラ (ジェレミー・ラッチフォード) リリーの同僚刑事
ウィル・ジェフリーズ (トム・バリー) リリーの同僚刑事

カイト (Josh Hopkins) 検事

マーサ (Anne Bellamy)
マリーン (Gavin Black)
ネルソン (Joseph Campanella)
デイナ・ハンター (Myndy Crist) 記者
バディ (Rance Howard)
ドッティ (Shirley Knight)
リチャード (Curt Lowens)
ファニー (Lois Smith)

1943年当時
バディ・ウォーカー (Lukas Behnken) 17歳、息子 
ネルソン・ミラー (Ian Bohen) 夫、徴兵
ブルーノ (Tony Cicchetti)
リチャード (Jean-Christophe Febbrari) バーテン
ドッティ (Jenna Fischer) 工場長の秘書、近所の女性
ファニー (Michele Hicks) ちょぃ不良
ヘンリー (John Marzilli) 工場長
アリス・ミラー (Chad Morgan) ミラー夫人
マーサ (Stacey Scowley) アリスの友人


評価:★★★★★★☆☆☆☆ (6.0)

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