コールドケース 迷宮事件簿
Cold Case (シーズン2)

製作総指揮:ジェリー・ブラッカイマー、ジョナサン・リットマン
、メレディス・スティーム

http://www.tv-tokyo.co.jp/coldcase2/



第15話 ミスター・ウィルソン Wishing

脚本/Karin Lewicki 監督/Emilio Estevez
--------------------------------------------------------
1993年3月6日。
サラは、息子・コリンネイサンに対して、二人とも大切な
家族だとして送り出す。コリンはこの日、ネイサンと一緒に
映画「ジュラシックパーク」を見に行こうとしていた。障害
を持つコリンは、
Mr.ウィルソンというウサギのぬいぐるみを
大切にしていた。送り出すサラはコリンの姿を見て涙ぐむ。
そんなコリンは、線路で電車にはねられて亡くなる。しかし
事件性はなく事故との判断が為される。

リリーとヴァレンズは肌寒い中、コリンの墓を監視していた。
三年連続して、コリンの墓に何者かが命日の日に意味ありげな
絵を置いていったのである。そこにはまるで事故死ではなく
何者かが殺害したことを示唆するような絵が描かれていた。

墓地に一人の男性がやってくると、リリーには話を聞く。
男性は
ネイサン・フィックス。ネイサンは今年初めてコリンの
墓に来たとし、自分は友達だという。ネイサンから事情を聞く
為に署に連れて行こうとすると、リリーらが乗ってきた車に
一枚の絵が置かれていた。毎年墓に置かれていたのと同じ作者
の絵である。

ネイサンはコリンと映画の後、トイレに行っている間に彼が
居なくなった事を語る。彼はベビーシッターの役割をしていた
事を語る。コリンの父は彼が障害児として生まれてきたことを
知ると早々に出て行き、妻のサラは一日中スーパーのレジで
働いていたという。しかしサラに乳ガンが発覚してしまい
それも叶わなくなったとの事。学校でのコリンはみんなから
虐めを受けていた様だと語る。

ネイサンがコリンを学校に迎えに行った際に、彼は噴水の中に
いたこと。コリンは好きだった女性・
リアにバレンタインで
カードを送ろうとしていたが、意地悪されてそのカードが噴水
の中で水浸しになっていた。ネイサンはコリンを落ち着かせると
噴水の前で願掛けすれば思いは通じると咄嗟に嘘をつき、彼を
落ち着かせる。しかしいじめはその後もエスカレートしていった
という。コリンと仲が良かったのは
ジョシュという男の子だと
聞く。

ジョシュの元に話を聞きに行くヴェラとスコッティ。
ジョシュもまた障害を持っており、問題を起こさないよう世間
から隔離された環境に自ら追い込んでいた。ヴェラたちは彼の
居る店の壁には、墓場に置いてあった絵と同じ物が飾られて
おり、彼が作者であることを知る。
ジョシュによると、この絵の中で線路に倒れているのはコリン
ではなくいじめっ子の
マックだという。
コリンはかつて線路脇でマックにMr.ウィルソンを取り上げられ
人形をちぎられた事があったという。更にコリンに対して殴る
蹴るの暴行をしたとし、二度とアイツに近付くなと警告された
という。
話を聞いていくと、コリンはかつて学校の音楽室に彼が好き
だったリアに襲いかかった事が有り、当時付き合っていたマック
が警告のために殴っていたことを知る。

--------------------------------------------------------

12年前に事故死したと思われていたコリン。
しかし3年前から彼の命日に、曰く付きの絵が供えられている
のを見つけ、当時のことを調べていく。

障害児が世間から偏見を持たれて恐がれている事が、悲劇の発端
として存在する感じの事件だった。

元々の原因は彼の父親の無責任な行動だけど、そんな父親とは
逆にコリンはとても純粋な心を持った青年だし、そんな彼の
身に降りかかる不幸の数々は、このドラマに感情移入するに
値するだけの内容だった事は確か。

母・サラがせめて生きていてくれたらとか、もう少し周りの
中でサポートする人物がいたらとか、色んな思いがする内容
だった。
悲しいのは同じ苦しみを知るジョシュもまた、コリンを踏み台
にして憂さ晴らしをしている点だ。

コリンによって襲われたとしたリナも、自ら襲われたとは語ら
なかったものの、相当な責任がある気がするのは気のせいか?
あなたの嘘は悪くはないというリリーの発言は、正直無責任なもの
があるようにも感じる。

ミスター・ウィルソンの行方が、今回の事件の真相を上手く
導いたアイテムとして利用された。ウサギが道案内という意味
では、"不思議な国のアリス"みたいなものなのかな。

そういえば今回、ようやくリリーとクリスが仲違いしている
理由が描かれた。
9年前にリリーの婚約者とクリスが、リリーが仕事で忙しくして
居る中で、泥酔した婚約者と関係を持ったみたい。
確かに信用出来ない気持ちも分かるけど、それ以降の行動の
全てを否定しているのだから、リリーにとっても疲れる事だろう
ね。
スコッティに対して怒りぶつかるのは正直、的はずれという
感じがする。

最後にケリー・リンドウィストに捧ぐと有ったけど、このドラマ
の衣装担当のスタッフさんが亡くなったみたいだね。

リリー・ラッシュ (キャスリン・モリス) 殺人課の刑事
スコッティ・ヴァレンズ (ダニー・ピノ) 殺人課
ジョン・スティルマン (ジョン・フィン) リリーの上司
ニック・ヴェラ (ジェレミー・ラッチフォード) リリーの同僚刑事
ウィル・ジェフリーズ (トム・バリー) リリーの同僚刑事

クリスティーナ・ラッシュ (Nicki Aycox) リリーの妹
ギル・シャーマン (Kevin McCorkle) 刑事 #10
アンナ・メイヤーズ (Robin Weigert) 刑事 #11
フラニー・チン (Susan Chuang) 分析官


2005年
ネーサン (Bryce Lenon) ソーシャルワーカー
マック (Ryan Honey) いじめっ子
ジョシュ (Charlie Babcock) 障害者、絵を描いた人
リチャード・ミラー (James MacDonald) コリンの父
--- (Maria Nicotero) orderly
リア (Amy Sloan) コリンが好きだった子

1993年
ネーサン (Charlie Bodin)
マック (Ryan Carmody)
メアリー (Kelley Hazen)
コリン・ミラー (Damien Midkiff) 障害児、心優しい
サラ・ミラー (Jackie Swanson) コリンの母、乳ガン
リア (Scout Taylor-Compton)
--- (Dale E. Turner) orderly
フランク (Gregory Wagrowski) リアの父


評価:★★★★★★☆☆☆☆ (6.0)

inserted by FC2 system