コールドケース 迷宮事件簿
Cold Case (シーズン3)

製作総指揮:ジェリー・ブラッカイマー、ジョナサン・リットマ

、メレディス・スティーム

http://www.tv-tokyo.co.jp/coldcase3/



第5話 人形 Committed

脚本/Liz Garcia 監督/Alex Zakrzewski
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1954年6月24日。
息子・
オーティスと母親ベティは、ケーキを作る。
卵と愛だけでこんなものが作れるとして、大量のケーキを作る
ベティは自己満足。突然ケーキに火をつけると、その様子を
嬉しそうに眺める。火はテーブルクロスを焼き、家を全焼させ
てしまう。
その後ベティは雪降る中、亡くなってしまう。身元不明遺体
として扱われる。

2005年。
フィッシュタウンで老人が老衰によって発見される。
IDによると、遺体は
ベティ・ペトロフスキー。息子のオーティ
スは遺体を確認に来るが、本人ではないという。単にベティ
の社会保障番号を使っていただけだという。
オーティスは身元不明遺体の台帳を調べていく。
母親は自分が8歳の頃、居なくなったという。心が病んでいて
病院に入院していたとの事。双極性障害だったという。
父はその後再婚し、自分も病院には最初の頃は会いに行ってい
たが、次第に行かなくなったという。
ベティは身元不明の17番の人物だと判明し、病院に入った年に
亡くなっていることが分かる。

刑事の
ギルはスコッティやサットンに会いに来る。
サットンは
ホワイト巡査部長にセクハラを受けていた事を知る。
噂ではサットンから手を出したことになっていた。

ベティの遺体は12月28日の
フェアモント公園で頭蓋骨に二つの
負傷痕が見つかり亡くなっていたという。
病院の記録によると退院させたのは、
アニカ・オルセンという
看護師長だった。退院させた日は12月26日になっていた。

オーティスに改めて話を聞く。彼は娘の
クラウディアを連れて
くる。
入院した日のことを聞くと、同じ病棟の患者達は普通じゃなか
ったという。
カルメン・ヘイズという女性がその日看護師たち
の手から逃れて、オーティスの前にやってきたという。彼女は
絵画を嗜むが、苦しむ女性の絵ばかりを描いていたという。
看護師達に対して、この絵をオーティスに見せるとして脅した
との事。絵は女性の口がチャックで締められているという
ものだった。その絵を見て、ベティが憤怒していたとの事だった


オルセンに話を聞く。するとベティが退院した日にはとても
元気に出て行ったという。病院内に敵はいたのか?と問うと
120人の女性が患者としていたのだから、当然あったという。
ベティはゼルダ、アニー、カルメンたちと病院では連んで
居たとのことだが・・・

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双極性障害を患う母・ベティは、躁状態の時に息子とケーキ
を作り、家を燃やして子供を殺しかける。夫は病院施設へ
入れるが、その時に公園で亡くなって発見される。

今回は1954年の事件が取り上げられた。
50年も前の事件なので解決は難しいかと思われたけど、
当時の病院スタッフの多くが生きていたことで解決に導かれた。

容疑者として浮かび上がるのは、夫のテレンス、患者のカルメン
看護師長のアニカだったのするけど、どの人物も動機としては
弱いものがあり、徐々に殺害の動機には成り得ない事実が
浮かび上がる。

問題は閉鎖性の有る病院で何が起きたのかという事。
当時の状況では調べることも容易ではないだろうけど、
そもそも遺体がジェーン・ドーとして扱われていたこともあり
随分放置されてしまった感じ。
もう少し早くオーティスが未解決事件の似顔絵写真を見てい
れば解決も早かったのだろうけどね。
ただ50年代でも写真は普及しているだろうに、何で似顔絵
なんだ?という感じがした。

容疑者の夫は既に別の女性と結婚を考えていて、殺意は無い
事が判明する。そして新たにアニカがロボトミー手術に関して
何を知っているのかという事がキーワードとして浮かび上がる。

当時の精神科治療に於けるレベルみたいなものを感じられて
ちょっと恐ろしい。ロボトミーという名前から来る恐怖も
有るかな。
躁鬱状態の患者を氷水の風呂に入れて意識朦朧とさせる辺り
凄いものがあった。

カルメンという患者は、苦しむ女性の絵ばかりを描いて入院
させられた女性だった。孫がカルメンがその様な人物だと
聞いてメタファーだと語るけれど、当時の価値観が彼女の絵
を受け止められなかったみたいね。

結果的に犯人はアントンだった。
暴行して殺害したのかと思われたけど、傷跡は単に手術に
よるもので、寒い雪の中に放置したというもの。
精神的に病んではいたけど、愛情が存在していてとても寂しく
なるエピソードだった。

一方事件以外ではサットンが異動されるに至る事件の事が
取り上げられた。ホワイト巡査部長によるセクハラ。
男性社会の警察官という仕事に於ける女性の地位の低さが
原因だった様子。ドラマでは1954年の価値観と2005年の価値観
が描かれたけれど、この一件も有る意味50年後になれば、
女性の地位が向上してサットンの件も時代のせいだと言える
時が来るのかも知れないね。

それにしてもスコッティは見境無さ過ぎじゃないか?
今度はサットンを落とそうとしているみたい。

リリー・ラッシュ (キャスリン・モリス) 殺人課の刑事
スコッティ・ヴァレンズ (ダニー・ピノ) 殺人課
ジョン・スティルマン (ジョン・フィン) リリーの上司
ニック・ヴェラ (ジェレミー・ラッチフォード) リリーの同僚刑事
ウィル・ジェフリーズ (トム・バリー) リリーの同僚刑事
ジョジー・サットン (Sarah Brown) 28歳、新しく殺人課へ

フラニー・チン (Susan Chuang) 検視医
ギル・シャーマン (Kevin McCorkle) 刑事


2005年
ゼルダ (Diane Ladd) 元患者
アニカ・オルセン (Lauri Johnson) 看護師長
アントン (Charles Robinson) 病院スタッフ
クラウディア (Katie Chonacas) 娘
オーティス (Al Pugliese) 父親

1954年
ベティ・ペトロフスキー (Rebecca Lowman) 母親、双極性障害
カルメン (Natasha Gregson Wagner) 絵が得意な患者
ゼルダ (Lauren Birkell) 患者
アントン (Billoah Greene) スタッフ
テレンス (Matt Corboy) 夫
オーティス (Jake Johnson) 息子
--- (Keri Safran) 若い看護師
アニカ・オルセン (Megan Soule) 看護師長
アンナ・メイヤース (Robin Weigert) 刑事
アニー (Karen Zahler) 患者


評価:★★★★★★☆☆☆☆ (6.0)

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