コールドケース 迷宮事件簿 Cold Case (シーズン4) 製作総指揮：ジェリー・ブラッカイマー、ジョナサン・リットマ ン 、メレディス・スティーム http://www.tv-tokyo.co.jp/coldcase3/

Oct. 15, 2006
第4話 オルゴール Baby Blues

脚本／Liz W. Garcia 監督／David Barrett
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1982年2月16日。
広告代理店のモリーとステラは、クライアントに対してプレゼン
を行う。そんな中、モリーの夫・ロジャーがやってくると、
息子のデボンと娘のアイリスを連れて来る。突然ベビーシッター
が来られなくなったとし、これから自分は法廷に行かねばなら
ないのだという夫のロジャーだった。
モリーとステラはちょうとクライアントに対して"ダイナミック
ウーマン"のキャッチコピーをプレゼンしていた事も有って、
モリーこそ仕事と家庭を両立するダイナミックウーマンだと
告げクライアントからは良い反応をもらう。現代女性は全てを
手に入れたいのだと。
しかしアイリスは乳児型突然死症候群(SIDS)によって亡くなって
しまうのだった。

2006年。
フラニーはSIDSの案件を再調査していた結果、生後6ヶ月で
亡くなったアイリス・フェリスの死に関して不自然な点が
見つかったとしてスティルマンに報告する。今回調査対処に
なったのは80年から85年のSIDSの死に関する再調査で、肺に
水が溜まっていること。そして髪の毛が濡れた跡が有る事から
溺死の可能性が有るのだという。まだ80年代には幼児虐待の
実体に関しては分かっていない頃なので、虐待によって亡くな
った可能性も排除できないという。

当時の記録を調べると1982年4月19日、午前6時半。自宅ベッド
で亡くなっているのを見つけて母親が911に連絡しているの
だという。虐待を示す外傷はないが、髪の毛が濡れていたのは
一体何故なのか。汗ではないか?とするが、亡くなった日には
春なのに吹雪だったという。これがフィラデルフィアの気候
の特徴だというスティルマン。家に出入りしていたのは、
両親以外にベビーシッターが居たという。娘の死の翌年の
1983年に両親は離婚しているとの事だった。

ミラーとリリーはアイリスの死について調べているとして、
母親のモリーから話を聞く。
アイリスは未熟児として生まれたのでとても気を使っていた
とし、彼は限界の状態だった事を語る。

82年。
共働きの夫婦は久しぶりに早く帰宅し、ロジャーはモリーと
ムードの有る夜を過ごそうとするが、モリーはアイリスのこと
が気がかりだとして、ロジャーの誘いを断りアイリスの部屋
へと様子を見に行こうとする。ロジャーはそんなモリーに対して
だから2人目の子は要らないと言ったのだとし、昔に戻りたいと呟く。
死ぬ2、3ヶ月前の発言だったとのことだった。

子育ては例え順調でも大変なものだとしてリリーたちは同情
する。モリーは娘が死んだと同時に自分の中でも何かが一緒に
亡くなったと語る。

ジェフリーズとスコッティはロジャーから話を聞く。
いつも僕の方が帰宅が早かったので、子供達の面倒、そして
家事などをこなしていたという。一晩に何度も起こされて大変
だったという。ロジャーはいつまで僕たちの事を疑いの目
や質問攻めにするのかと告げ、子供の死によって、これまで
常に自分の事を責めて生きてきているのだと語る。
私がもっと気をつけていれば・・・とし、当日は凄く寒かった
のを覚えているという。何故かその日窓が開いていた事を思い
だし、いつも戸締まりには相当気を使っていた事を語る。
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過去に起きた乳児型突然死症候群(SIDS)の患者の件を調べて
いた検死官のフラニーは、過去に起きた一件の乳児の死に
関して、これに該当するものではないと判断してリリーらに
報告する。何故被害者の女児が亡くなったのか。

記憶というのは時として都合良く書き換えられてしまうもの
で、自己防衛反応が働くので必ずしも記憶が正しいものでは
ないという事は明か。大抵の人は過去の出来事を美化して
しまうだろうし、忘れたい記憶というのは時にすり替えのような
形で残ってしまう事も有る。

今回の案件、完全に長男の犯行かと思って見ていた。
両親の事を心配して、妹さえ居なければ・・・って感じに
子供が親の顔色をうかがった無意識の行動による殺人だった
のかなと思っていた。

実際には産後に精神疾患を患い、気がつかないうちにストレス
から来る疾患を抱えていたというもの。
流れ的には父親こそ鬱状態だったのではないかというミスリード
感も有ったり、妻、妻の親友で経営パートナーのステラ、
第一のベビーシッター、第二のベビーシッターなど、まかり間
違えば、どの人物も殺せる可能性は有ったような感じ。

ドラマとして上手く出来ていたのは、映像表現が80年代を色濃く
描いていた点。回想シーンが時にセピア色になったり、白黒になっ
たりするこのドラマ。今回はVHSビデオが劣化した感じの映像
表現で上手く80年代を現していた。

久しぶり監察医・フラニーの姿を見た気がする。
遺体を調べていたみたいだけど、アメリカの場合、火葬しない為に
こういう事が判明したりするのだろうか?
水に濡れていたとする辺りも、どういう経緯で発覚したのかよく分か
らなかった。

そしてレイが前回からリリーの前に登場。
かつてリリーが暴漢に襲われた際に面倒を見てくれたレイに対して
恩返ししていくようだ。

■使用された曲

・Jackson BrowneのSomebody's Baby
・The ManhattansのShining Star
・Master SourceのAll Night
・QuarterflashのHarden My Heart
・The MotelsのOnly the Lonely
・Phil CollinsのIn the Air Tonight
・JourneyのOpen Arms