コールドケース 迷宮事件簿 Cold Case (シーズン4) 製作総指揮：ジェリー・ブラッカイマー、ジョナサン・リットマ ン 、メレディス・スティーム http://www.dlife.jp/lineup/drama/coldcase_s4/

Jan. 28, 2007
第14話 8時3分 8:03 AM

脚本／Veena Sud 監督／Alex Zakrzewski
--------------------------------------------------------
2002年1月28日。
高校ではみんなが登校してくる中、マディソンは願い事をしな
がら、幼なじみのマイケルの様子を見ていた。マイケルは
マディソンの元にやってくると、パレンタインのパーティーに
パートナーとして出席してくれるかと問うと、マディソンは
うれしそうに私で良いのかと問う。
その頃校庭に居たスキルは、"どう責任を取れと?あなたが見よ
うともしていないのに・・・"と口走る中、8時3分になると
突然学校に銃声が鳴り響く。撃たれたのはスキルだけでなく
マディソンも撃たれてしまう。麻薬課のミラー捜査官はスキル
が倒れているのを見て助けを求めるが・・・

みんなで裁判所に行った帰りに、トマス検事補からスコッティ
の事を聞かれたとジェフリーズは語る。ヴェラはいい女だと
するが、スコッティはああいうのが趣味なのか?と問う。
リリーは"ああいうのとは?"と尋ねると、鬼女だという。
一方話題はヴェラとトニの恋愛について話し合う。
ヴェラは今夜彼女とバレエを見に行くとしてチケットを買って
いた。彼女は刑事の仕事に理解があるので多少の遅刻も大目に
見てくれるのだという。そういえばミラーが居ないがどうしたの
か?と問うと、倉庫でドンヨリしていたというスコッティ。
ヴェラはホルモンのせいだろうと告げると、リリーは"ホルモン?"
と聞き返すと、女の周期のヤツだという。ヴェラに対して
デリカシーがあるわねと皮肉る。

リリーは倉庫にいるミラーの元に行くと、スキルの未解決事件
の調書を見ていたのだという。麻薬課時代にノースフィリーで
おとり捜査をしていた際に、スキルは売人だったとし、校庭で
倒れているのを見て私の腕の中で死んだ子だという。まだ15歳
だったとし、殺人課に移ったらいつか見に来ようと思っていたの
だという。何故急にそれをみにきたのかと問うと彼の5回目の
命日だと語る。
ミラーは彼の隣の資料箱の中にチェスナットヒルのお嬢様が
同じ日に同じ時刻で撃たれて亡くなっているのを見つけて何か
関係が有るのかもしれない事を告げる。目の前で人に死なれる
と人生が変わるという。私たちだけがスキルの声を伝えられる
のだというミラー。

スキルとマディソンの遺体の件を調べる。
マディソンが撃たれたのは357マグナムで至近距離から撃たれた
ものだと分かる。しかし凶器は見つかっていないとのこと。
無作為事件として捜査は一年で打ち切りになったという。
スキルの件は麻薬の売人だった為に売買のもつれが原因だとして
2、3週間で捜査が打ち切られていた。マイケル・エリスが撃たれ
る直前にマディソンの事を見ているとのこと。スキルとマディソン
に何か接点は有るのかとするが、どう見ても接点がありそうに
なかった。ミラーはあの界隈の情報屋で依存症の売人・トゥーミー
ネルソンから話を聞くという。

ヴェラとミラーはトゥーミーに会いに行く。
スキルという売人のことで何か知っていないかとして金を渡す。
とても良い奴でオレのことをバカにしなかった事を告げる。
今ならばもう時効だとし、チャンプが居ないので話しても
良いという。ウィルソン団地にドラッグハウスが有ったが、
チャンプはスキルから売人の座を奪おうとしていたのだという。
結局チャンプはそれに失敗して、スキルたち仲間によって
耳を切られたのだという。スキルが撃たれる2、3週間前のこと
で大晦日のパーティーの夜だったという。普段は6丁目と
マーティンルーサーキング通りの角でドラッグ・アンフェタミン
を売っていたとの事だった。

リリーとスコッティはマイケルから話を聞きに行く。
マディソンとは幼なじみだったので仲がよかったという。
マディソンに何か違和感があったことはないかと尋ね、
ドラッグをしていたことはないかと問う。すると2、3週間前
にマディソンの家で親の読書会が有ったが、直前にマディソン
の父が一銭も残さず出て行ったのだという。それ以降、
うちの親とも気まずい関係になったという。ただそこで
テーブルの上にあったドラッグを見てしまった事を語る。
--------------------------------------------------------

ミラーが麻薬捜査課に居た頃に黒人の売人が殺害された
事件。15歳の少年のことを腕の中で亡くしたことも有って
ずっと気になっていた案件だったが、倉庫で調べている
内に同じ日に同じ時刻に殺人が起きていた事を知る。

当時何故こんなにも近くで存在した殺人事件に関連性を
見いだせなかったのかなという感じのネタ。

不思議な因果関係として、殺害された時刻も一緒ならば
逮捕されたのも同時という興味深い味付けがしてあることは
言うまでもない。

ドラマとしては相変わらず貧富の差であったり、黒人と
白人の問題を含んでいるものがあるのだけど、一方は
生活のためにドラッグを売らねばならなかったことと、
もう一方では遊びか感覚で女性に人気を得るためという
軽い気持ちが元で、それが事件の当時者になってしまうという
のだから怖い事件だ。それだけ15歳という年齢が未成熟
で不安定な時という事なんだろうけど、金が無くても不遇な
人生を送るものがいれば、金を持っていてもまた空虚な人生
を送っているという辺りが、対象的であり共通するところに
も繋がっている。こんな時に正しく導けるものが居れば
防げたのではないかと思う所も有るし、銃社会の持つ危うさ
なんかも感じた。

どちらの被害者もドラッグからは離れようとしていた時期
に殺害されてしまった訳だけど、殺される直前に自らの手で
引き金を引いてしまったような言葉の使い方なり、相手に
対する心の折り様が有って、何とも切ないところだった。

人によっては触れられたくないことは有るのだろうし、相手
の指摘があまりに現実というものを指摘してしまっている
分、咄嗟的に銃の引き金を引いてしまったのだろうね。

そして今回はなんと言っても恋愛バカに陥っていたヴェラ
が一気に不幸のどん底にたたきのめされるというものだった。
確かにヴェラってデリカシーがなさ過ぎるし、結婚したら
刑事の仕事云々よりも、寧ろ奥さんのことを気にも留めない
みたいなところに行き着くような感じもする。

■使用された曲

・U2のBeautiful Day
・U2のWindow In the Skies
・U2のStuck In A Moment You Can't Get Out Of
・U2のRunning To Stand Still
・U2のBad
・U2のSometimes You Can't Make It On Your Own
・U2のMLK
・U2のWith Or Without You