クリミナル・マインド FBI行動分析課
Criminal Minds (2005年米CBS〜)

製作総指揮: マーク・ゴードン


第15話 蘇ったシリアルキラー Unfinished Business

脚本/Debra J. Fisher、Erica Messer 監督/J. Miller Tobin
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ワシントンD.CのJミラー書店で、80年代の2年間で7名の女性を
絞殺した殺人鬼キーストン・キラーの事を長年捜査官の立場
で追い掛けてきたマックス・ライアンが、本を出版しそれを
記念してサイン会・講演会が行われる。犯人は子供捜しの為の
パズルを送ってきたが、18年前に犯行が突然止まったという。
犯行に於ける共通性として、被害者を縛るロープは複雑な結び方
をしているのが特徴で、精神疾患の人間ではなく、明確な意思
の下で犯行を繰り返している傾向があるという。
最後の被害者はエイミー・ジェニングス(23歳)。

その場所に講演を聞きに来ていたギデオンはBAUでも講義して
くれないかとライアンに語りかける。
そんな二人が会話していると警備員からライアンに手紙を預か
ったという。なんと封筒の中身は、18年ぶりに犯行を予告する
犯人からの手紙だった。青いジャケットの男性だというが会場
には既にその男性は居なかった。
封筒の中には、エイミーの免許証だけでなく、次の被害者だと
思われる女性・カーラ・ブロムウェル(47歳)の免許証が入って
いた。

ライアンはBAUの捜査にアドバイザーという形で加わることになる。
ライアンは仕事一筋で、自分から捜査官を辞めたという。
そしてわざわざ犯行現場の近くに引っ越しした人物だった。

リードは送られて来た手紙の暗号を解読する。
"黒いブラジャー"、"グレーのウールソックス"と書かれている
事を告げるとライアンはエイミーが着ていたものだという。
更に"無抵抗"、"裏窓"と書かれているとすると、それは恐らく
新しい被害者のメッセージだという。犯人の手口は変わったのか?

そんな中、マスコミ向けにカーラの写真が送られ、捜査した結果
フィラデルフィアのオーバーブルック地区で彼女の遺体らしき
ものが見つかったという。手足には手錠、そして被害者層も
全く変わっていることから、本当にキーストンキラーによる
犯行なのか?と疑われる。
現場にいくBAUは、地元警察官のサンタンジェロから説明を
受ける。既にCSIが遺体を調べたとのこと。被害者は頭部に激しい
外傷を受けていた。キーストンキラーの犯行手口とは違う事
を口にするライアンだが、客観性を失うなと教えてくれたのは
ライアンだとして、ギデオンはあらゆる可能性を模索すべき
だと告げる。

マスコミはFBIから何時事件に関する詳細が発表されるのかと
迫る中で、更に犯人から手紙が届けられる。二日後に新たな
贈り物をするというもの。
犯人の趣向が変わったのは、犯人が退化した為の者なのか?
かつて世間を賑わせた連続殺人犯も、退化によって尻尾を覗かせ
て警察に捕まっていることから、その傾向かも知れない事を
言及する。

ホッチナーはこれまでに分かっている犯人像について語る。
40歳代後半の白人男性、軍隊経験のあるもの。
パズルには無抵抗だとか書かれていたのに何故激しく殴っている
のか?しかもヒモではなくプラスチックの手錠が使われている。
そんな中、一人の容疑者が特定される。88年に投獄された
スコット・ハービンという男性だった。刑期は30年で収監される
が三ヶ月前に仮出所していること。ライアンは彼は単なる変質者
だとして、犯人ではないとするが・・・

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ギデオンの先輩の登場

マックス・ライアンは、かつてBAUの捜査官で、ギデオンが新人
の時のことを知っている。最後にいつもの飛行機内での会話の
中で、そんなギデオンの新人の頃のエピソードが披露された。
FBI長官を爆弾犯に間違えてしまったというもの。

80年代のキーストンキラーが現在に蘇る

何故18年間の沈黙が有ったのか。
何故犯人はターゲット層である女性の年齢を変えたのか。
何故犯行の方法を変えたのか。

これらを踏まえていくと、本当にキーストンキラーによる犯行か
疑われるモノだったけど、結論としては犯人の退化が関係して
いた。

18年間の沈黙

当初は別件で収監された為に犯行が出来無いのではないか?と
されたものだった。しかしプロファイルをする家庭で、被害者の
事を制圧するために殴り飛ばしたのは、犯人自身の体と関係が
有るからではないかと推測される。交通事故などで体が不自由
になり、被害者を容易に支配できなくなったからではないかと
いうものだった。

容疑者スコット・ハービン

彼もプロファイルとは合致する人物だった。
家宅捜索するとキーストンキラーと同じように、女性を縛り
付けている姿があったしね。しかしライアンが告げるように
単なる変質者である事に間違いなかった様子。

犯人の交通事故を疑う

88年にフィラデルフィアで起こった交通事故は36件。
運転手が病院に運ばれたケースは5件。
アンダース通りで起こった事故の運転手ウォルター・カーンは
脊髄を痛めて上半身がやや不自由であるとの事。
被害者カーラの近くで事故が起こっている事もあり、容疑者と
して捕まったハービン家の警報装置を取り付けた人物だと判明
していく。

協調性のないライアン

この事件に没頭する余り、自分の意見ばかりを貫き通して
他人の言うことをあまり聞き入れようとしない。
BAUの捜査員はその姿に戸惑うが、確かに彼の言っていたことは
全て正しかった。
しかし現在のBAUの姿が有れば、こんなに簡単に逮捕できるの
だから、ちょっと皮肉な感じだね。

BAUの仕事の難儀な一面

ライアンはこの仕事に関わった余り、家庭とは疎遠になっている
という。今回やたらとエルがその姿に同情しており、自分も
そうなってしまうのではないかとナーバスになる姿があった。
ホッチナーが家族と上手くやっている姿を見て、何故両立できる
のか尋ねると、彼は優先順位をつける事だという。


ジェーソン・ギデオン: マンディ・パティンキン
アーロン・ホッチナー: トーマス・ギブソン
エル・グリーナウェイ: ローラ・グラウディーニ
デレク・モーガン: シェマー・ムーア
スペンサー・リード: マシュー・グレイ・ギュプラー
ジェニファー・ジャロウ: A・J・クック
ペネロープ・ガルシア: カーステン・ヴァングスネス 

マックス・ライアン (Geoff Pierson) 元BAU
ウォルター・カーン (Aaron Lustig) 犯人
アン・カーン (Jeanie Hackett) ウォルターの妻
サンタンジェロ (Marc Gomes) フィラデルフィア警察
スコット・ハービン (Christopher Grove) 88年に投獄
シルビア・グッデン (Laura Gardner) ウォルターが最後に襲う
フィリップ・ブロムウェル (Bryan McMahon) 被害者の兄

--- (Marsha Clark) 隣人
--- (Mel Fair) 男性レポーター
--- (Shauntay Hinton) 女性レポーター
--- (Del Hunter-White) 隣人
--- (Robert Ray Manning Jr.) SWATチームリーダー
--- (Rich Skidmore) ニュースキャスター


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