クリミナル・マインド FBI行動分析課 Criminal Minds (2005年米CBS〜) シーズン3 製作総指揮: マーク・ゴードン http://www.dlife.jp/lineup/drama/criminalminds_s3/

Oct. 17, 2007
第4話 暗闇の子供たち Children of the Dark

脚本／Dan Dworkin、Jay Beattie 監督／Guy Norman Bee
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ハルバート家は夫・トム、母・ダイナ(38歳)、息子のヘイドン
の居る家庭だった。ダイナはリンと電話する中で玄関のチャイム
が鳴る。妻は夫に多分キャロルが皿を返しに来たのだとして
応対に出て欲しいと頼む中、電話中のダイナの携帯電話の電波
が突然途絶えてしまう。
トムはのぞき窓から誰が来たのか確認してからドアを開ける。
いるとゲーリーという男性が、目の前で猫を轢いてしまったと
してお宅の猫なのか?と問う。近所でこの猫を飼っていた人を
知らないか?として近づき、病院に連れて行きたいので何か袋で
も無いか?として家の中に入り込んでくる。するとゲーリー
だけでなく、連れの男性アーヴィンが居る事を知り、トムは
今すぐに帰って欲しいとするが、突然ゲーリーはトムやダイナ
を縛り付けて殺害し、二人の子供をベッドで殺害する。

BAUの方にもデンバー署からの協力要請が入る。
デンバー郊外・チェリークラークでハルバート一家が惨殺した
事件が発生し、一ヶ月に三件目の一家惨殺事件だという。いずれ
も閑静な住宅地で起きたもので、現金と宝石が盗まれていると
のこと。しかしそれを盗む為に一家全員を殺害するというのは
ちょっと犯罪傾向・心理としては引っかかるモノが有った。
リードによるとここ2、3年に家宅侵入による強盗事件は増えて
いて、コロラド州では18%増加していると語る。
ホッチナーは、ジョンベネ事件の際、FBI捜査官が地元警察を
非難してかなりこじれた事が有り、当時コロラド中のマスコミ
が大騒ぎになったのだという。
プレンティスによると、始めの二件の犯罪は犯罪まで20日間
開いているが、今度は9日の間隔で起きた事件でサイクルが
早まっている事を指摘する。しかも手際が良くなっているのは
明らかだった。

BAUはコロラド州・チェリークラークへ跳ぶ。
飛行機の中でブリーフィングを行い今回の事件について語り
合う。家宅侵入は普通老人や独身の女性がターゲットにされる
が、今回のように一家を狙っているものは複数犯によるもの
だろうとの事。襲われた家庭はいずれも平和で、家庭的な母親
と仕事熱心の父親の家庭で、まるでドラマ「ビーバーちゃん」
一家みたいだという。ヘルタースケルターみたいな階級闘争
による犯行なのか?という。チャーリーマンソンは人種戦争
だが、この事件は違うとホッチナーは語る。親の殺され方が
残忍すぎるとし、凶器はゴルフクラブや包丁、アイロンなど
家庭を象徴する道具で殺されていることに注目する。
子供達はベッドに寝かされ、ペントバルビタールを注射されて
亡くなっていた。この薬は鎮静剤でてんかんや不安障害を
抑える効果が有るとのこと。死刑でも使われる薬だとリード
は語る。計画的な犯行で、電話線を切っていること。恐らく
前科の有る犯罪歴のある人物だろうと推察する。

現場のボルダー署・ネリス刑事と合流し、現場のハルバート家
を調べて回る。押し入ったとする形跡はなく、夜遅くにドア
から人を入れることに注目する。また玄関の照明が意図的に
付かないように電球がハズされているのを目にする。
両親の殺害方法と子供の殺害方法の傾向から、最低二人の犯行
だという。子供は両親が殺害されるのを目にしている筈であり
まるで両親が亡くなる事を娯楽のように扱っているという。

第一発見者のキャロルから話を聞く。
すると夜10時頃、室内の電気は付いていたが、反応がなかった
ので借りていた皿を玄関に置いて帰ったという。電話したが
携帯が何故か圏外になっていたとの事。更に今朝までその皿
が置かれたままになっていたので、室内を調べたら殺されていて
通報したという。今朝は携帯がつながっていることから犯人は
電波の妨害器を使っているであろう事が分かる。今ではどの
電気店でも100ドル程度で買えるものとのこと。
ガルシアはこのエリアで未解決事件は4件あるとし、いずれも
電話線を切られて被害は化ねと貴金属が盗まれているのだと
いう。何かがきっかけで強盗から殺人を起こし始めたのだろう
とのこと。そのきっかけは一体何なのか。
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コロラド州の閑静な住宅地で、突然一家惨殺事件が発生する。
3件目の事件が起きた時点で地元警察は、FBIの行動分析課の
BAUに捜査協力を依頼し、犯人像を特定していく。
現場に残された証拠を見る限りでは全く二つの異なる犯罪性
が含まれている事から、二人以上の犯行だという。

これまで似たような手口で強盗事件が発生していたものの、
犯罪傾向が少しずつエスカレートしていくとする犯罪ネタでは
ありがちな物。強盗から殺人にエスカレートしたきっかけが
何かがよく分からなかったけど、一体何が有ったのだろうね。

先週のドラマ「クローザー4」の6話「本当の怪物」の中でも
里子がモンスター化してしまうというものだったけど、
アメリカの里親制度も善し悪しが有る。里子を預かる毎月の
保証金を生活費として食べて居る人も多く、「プリティ・リト
ル・ライアーズ」のケイレブがこの制度の煽りで養育費を里親
に盗られて自分だけで悪事を働いて稼いでいるというキャラクター
だった。
「クローザー」では養父母は養子に心から接していたにもかかわ
らずモンスター化が止まらなかったとする案件で、これを目の辺り
にしたブレンダは子供を持つことに臆する姿が有った。

そんなブレンダとは対照的に、今回プレンティスが、孤児と化して
しまった少女を自分がワシントンに連れて帰り引き取ろうかと
さえ言い出す所が有った。あまり仕事に入れ込み過ぎる
なとされつつもJJは子供を持つことに影ながら応援している
様なやりとりが有った。

事件としてはそれ程難しくはないものだと感じたのは、やはり
犯罪にペントバルビタールなどの薬が使用されているという事で
犯罪者の形跡を辿りやすそうなところに有ったのかな。
犯罪の傾向からしてもかなりどの犯罪も近いところで起きている
事も有るし、知能犯という感じには見えなかったので、逮捕も
時間の問題かに思えた。

犯罪者の一人、内向的な役割を果たしていたアーヴィン役の
Francis Capraは「ヴェロニカ・マーズ」でウィービル役を
演じていたり、「HEROES」ではジェシー・マーフィ役で出演。
妹と引き離された事で恨みを抱いているけど、ゲーリーさえ
いなければ犯罪に走る事も無かったのかなと思う。
ただ動物の安楽死担当係をしているという点でその内何かの拍子
に残虐性が目覚めていく所があるのかな。

犯罪者がどのようにして家庭に入り込んでいくのか。
物知りのリードはデリック・トッドリーが赤ちゃんの声を利用
していた事を指摘していた。
また兄弟が共犯関係であるとの疑いが出た際には、ヒルサイドの
絞殺魔が従兄弟だったことや、ウィチタの虐殺が兄弟だった事を
引き合いに出している。
また虐待の被害者が犯罪性に走る例としては、ジョン・リスト
やマーク・バートンを例に出していた。孤児には反抗挑戦性
障害になる傾向が有るとのことで、それが犯罪の引き金となって
しまったのかな。

放送枠の関係で、あっさりと犯人が逮捕された後にもまだ何か
が有る事は明らかだったけど、反抗挑戦性障害が出るかどうかは
ホント個人差が有るんだね。

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■偉人の言葉

・バーバラ・エーレンライフ

都会の犯罪は階級や人種の問題を浮き彫りにするが、郊外で浮き
彫りになるのは人間関係や心理同一化への抵抗 人間の魂の
不可解さである。