クリミナル・マインド FBI行動分析課
Criminal Minds (2005年米CBS〜) シーズン3

製作総指揮: マーク・ゴードン

http://www.dlife.jp/lineup/drama/criminalminds_s3/





Nov. 14, 2007
第8話 悪魔の囁き Lucky

脚本/Andrew Wilder 監督/Steve Boyum
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1988年、フロリダ州ヘーゼルウッド触法精神障害者病院
ロレンツ医師ナッシュ医師は患者のフェイリンに関して、
退院させるべきかどうかで話し合う。ロレンツは他の患者とは
違い、現在退院させれば必ず妄想している事を現実化すると
いう。妄想は抑えられても幻想そのものは奪えないこと。性癖
を変える薬はないという。患者・フェイリンは現在17歳だが、
生後間もない妹を食べようとした事でずっと入院していたが、
法律では18歳になったら退院させなければならないのである。

バージニア州クワンティコ
ガルシアはいつものコーヒー店で、店主のアリソンからコーヒー
を買う中で、店内でコンピュータのフリーズと格闘している
ジェームズ・ベイラー(通称:コルビー)を見かける。windowsの
フリーズで大事な資料をセーブせずにいた事で三時間戦って
いた彼にガルシアは声を掛け、なんとかフリーズを解く。
するとお礼にランチでもどうかと言われ、ガルシアは予想外の
出来事に戸惑い、とりあえず互いに連絡先を交換する。

ガルシアはBAUに戻るとモーガンから声を掛けられる。
しかしモーガンはすぐに
ガルシアがいつもと違う対応を見せて
いる事に気がつく。いつもならば"おはようセクシーダイナマイ
ト"と返事してくれるだろうと告げると、ガルシアは
コーヒー店
で出会いが有った
事を告げる。人との出会いは普通はもっと時間
がかかるハズなのに、展開が早いとガルシアは戸惑うと、モーガン
は直感を信じた方が良いという。
そんな中JJがフロリダで事件が起きたとして、みんなを作戦
ルームに呼び出す。

事件は
フロリダ州ブリッジウォーターで起きたもの。
被害者はアビー・ケルトン(19歳)。短大に行こうとしていた
彼女は失踪三日後に公園で身体の一部が見つかったのだという。
75号線ハイウェイ・通称ワニ道路と呼ばれる野生のワニが沢山
出る場所故に、殺された後にワニに下半身が食べられたであろう
事は告げる。遺体は
指を全て切られ、喉を切り裂かれて、
胸にはマーク(逆向きペンタグラム)が彫られている
という。
悪魔教カルトに見えるが、それは都市伝説だというのがロッシ
の主張で、殺し方は確かに儀式的な意味合いがあるのでこれから
も事件は発生するだろうと見解を見せる。

移動中事件について話し合う面々。
ロッシは悪魔教殺人カルトの存在する根拠は無いのだとし、
悪魔教的犯罪者は主に2つのタイプに分けられるのだという。

・悪魔教を支えにする反抗期のティーンエイジャー。
これらは教会や学校など権威の象徴を破壊するし、酒やドラッグ
で暴走するタイプだという。

・適応性悪魔崇拝者と呼ばれる典型的シリアルキラー。
自分の幻想を外の力のせいにするもので、悪魔教教義を自分の
殺人衝動に当てはめるもので、殺したいから悪魔を信じるタイプ
だという。


モーガンは悪魔なんて怖くはないとすると、リードは神を
信じていないからそう思うのではないかと言われる。
一方を
信じるには一方を信じないといけない
のだという。

BAU一向は、
フロリダ州ブリッジウォーター検視局へ。
刑事のジョーダンから遺体発見当時の事を聞く。
車は家の近くのスタンドに駐めてあり、何も盗まれたものは
ないこと。検視官のフルトンによると、ワニによって食べられた
のは夕べの事で鼻の骨折は48時間前だという。喉にある傷が
致命傷で遺体発見の8時間前に切られたものだという。
レイプされたかどうかは身体がワニによって荒らされている
ので調べられないとのこと。胸のペンタグラムは死後に書かれた
もので、被害者の指は全て第一関節の所で切断されていると
いう。
胃の内容物から死ぬ直前に指を食べさせられているとの
事だった。

モーガンとロッシ、そしてJJは地元の教会の神父・マークス
逢う。モーガンはロッシに神父との話はロッシが担当して
欲しいとするが、いざロッシはマークスに逢うとモーガンから
話があるとして裏切る。
被害者・アビーの両親の母・リーアン父・ジョンも来ている
という。
マークスはモーガンが教会に偏見を持っている事に気がつき
それを指摘すると今回は俺のことで来たのではないとして
話を遮る。この街では唯一の教会だという。不審な信者は
いないか尋ねると、そんな人物が居れば覚えているという。
両親からアビーについて尋ねると17歳で高校を卒業し、看護師
を目指していたのだという。ロッシは憔悴する被害者両親に対し
て、今必要なのは思い出だけだと語る。

サディスト型の犯人かと思われたが、この犯行でサディストな
部分は指の部分だけなのでロッシはそれを否定する。普通
サディスト型ならばもっと拷問するハズとのこと。指はメッセー
ジであり、
初めてではない事を示しているのだろうという。
そんな中ガルシアから電話が鳴り、胃の内容物にあった指は
10本とも別人の物だという。

そんな中、
フロリダ州ブリッジウォーター州立公園でトレッキング
をしようとしてトイレに入ったトレイシー・ランバート
殺人鬼によって襲われるのだった。

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1988年裁判所命令で精神病院に入院させられていた患者の
フェイリンだが、法的には18歳で退院させなければならず、
担当した精神科医は、今患者を退院させられば必ず妄想を現実
化してしまうと止める。
そんな中、フロリダ州ブリッジウォーターで次々と売春婦
たちが襲われる事件が発生する。遺体の胃の中には被害者の
指が食べさせられている事から何らかのメッセージ性の高い事件
だとして捜査を開始する。

とりあえず事件とは関係無い所で、ガルシアに近寄る怪しい影
の存在が明らかになった。モーガンとは衝突してしまう事に
なるけど、これまで姫とかセクシーダイナマイトだとか言い合っ
ていたのに、いざとなると仲違いするものだなという感じ。
この二人が喧嘩しているのを見るのも初めてだったけど、
ガルシアはなんだかんだ言っても、容姿には劣等感が有り、
モーガンが止めようとしていた意図をなかなか受け止めること
が出来ず、彼が変だとする根拠はイケメンだからなのか、声を
かけてきたのが私だからなのかとして怒りをぶつけるシーンが
有った。
プレンティスによると、女が男に自分の事を語るときにはアドバ
イスを求めているんじゃないので黙って聞いていれば良いと
したけど、結果的にモーガンこそガルシアのことを一番理解して
いたという所に繋がっていくのかなと。

また今回モーガンの心の闇についても描かれた。
幼い頃に教会に毎日助けを求めたのに全く神は手をかして
くれなかったこと。モーガンは虐待なりイジメを受けていた
のだろうか?神父は神の試練だとしていたけど、神父はまぁ
そんな事しか言えないだろうね。

さて今回の事件は精神異常者による犯行だった。
既に犯罪を犯すとする危険性がある中で社会に放ってしまった
事への罪と同時にそれを止められなかった事への対応の難しさ
に迫られた。
生まれながらにして悪人は居ないとする性善説を否定する様な
人物だったけど、精神の病は人を構成する上で、悪いからこそ
病んでいくのか、それとも病気なのだから本人の人格とは違う
とすべきなのか難しいものがあるな。

犯人は人を食べるという欲求と性欲を兼ね備えているもの。
人を食べる事はカニバリズムと呼ばれるもので、このドラマに
出てくる犯罪者の中では時々見られる傾向かな。

クリミナル・マインドblogさんによると、容疑者の名前は
フロイド・フェイリン・フェレルという名前の頭文字はFFF。
映画「オーメン」などでも象徴的な数字として利用された
666は、悪魔主義的なものを指す数字だとされているけど、
FFF=666だという事を指していて、興味深いところにすり込みが
行われているのねと思わせた。

人の肉のレシピが記されていて、その中でも最高の肉の象徴
として、神戸ガールステーキだとされていたところがまた
なんともいえなかった。
冷凍庫には一体どれだけの女性の遺体が有ったのだろうか。

また神父を馬鹿にするような人肉スープの存在はなんとも後味
を悪くしたし、それ以上にガルシアの容体が気になるという
ことで、色んなところで大変な事になっているな。

悪い奴ほどツキがあるという辺りの皮肉もまた凄かったね。

それにしてもプレンティスの現場での服が挑発的で凄かった。
気色悪いドラマなのでまぁ胸チラも悪くは無いけど。

■使用された曲

・Stevie Ray Vaughan and Double Troubleの"Pride and Joy"


■過去の事件



■偉人の言葉

フランシスコ・ゴヤ

正気から切り離された幻想は信じがたい怪物を生み出す

トーマス・デローニー

神は肉を、悪魔は料理人を遣わした

デビッド・ロッシ (Joe Mantegna) BAU創設に携わったベテラン
アーロン・ホッチナー (Thomas Gibson) リーダー
デレク・モーガン (Shemar Moore) 爆弾処理が得意
スペンサー・リード (Matthew Gray Gubler) ドクター
ジェニファー・ジャロウ (A.J. Cook) 広報官
ペネロープ・ガルシア (Kirsten Vangsness) 解析
エミリー・プレンティス (Paget Brewster) FBI歴10年

エリン・ストラウス (Jayne Atkinson) FBIのセクション・チーフ

ジェームズ・ベイラー (Bailey Chase) "コルビー"、ガルシアを撃つ
ジョーダン (Nick Searcy) フロリダ州ブリッジウォーター警察署員
ロレンツ (John Lafayette) 医師、フェイリンの退院反対
マークス (Michael Beach) 神父
フロイド・フェイリン・フェレル (Jamie Kennedy) 犯人
ナッシュ (James Otis) 医師
フルトン (John Montana) 検視官
リーアン・ケルトン (Gwen Holloway) アビーの母
ボブ・ケルトン (Daniel Quinn) アビーの父
シェリル・ティモンズ (Kate Connor) 誘拐されるが助かる
ジョン・ティモンズ (Seth William Meier) シェリルの夫
--- (Liz Montgomery) Board Member
--- (Steven Shaw) Board Member
トレイシー・ランバート (Colleen Foy) トレッキング中トイレで誘拐される
--- (Ben Carroll) Guard
--- (Matt Riedy) State Trooper
--- (David Lowe) Local Cop
--- (Peter Darren) Police Officer
アビー・ケルトン (Phaedra Neitzel) 19歳、誘拐三日後に公園で遺体
--- (Ali Sadiq) Young Unsub
--- (Jon Barton) Swat Leader
マリア・ロペス (Judy Echavez)

評価:★★★★★★☆☆☆☆ (6.0)

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