クリミナル・マインド FBI行動分析課 Criminal Minds (2005年米CBS〜) シーズン3 製作総指揮: マーク・ゴードン http://www.dlife.jp/lineup/drama/criminalminds_s3/

Dec. 12, 2007
第11話 父の記憶 Birthnight

脚本／Debra J. Fisher、Erica Messer 監督／John E. Gallagher
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バージニア州フレデリクスバーグ。
若者たちは20人ほどが集まり野外のモンロー牧場でパーティーをし
ていた。話題の中心はジュリー・スタントンが失踪したこと。
家出したのではないかというものも居れば、浚われたというも
のもいた。ジュリーの友人のモリー、そしてモリーの彼氏の
ジャスティンはそんな会話をしていると、突然ダニーが血を流
して現れる。しかし彼のイタズラであり、こんな時に不謹慎だ
と激怒する。
パーティーが終わった後、モリーとジャスティンは二人で
抱き合う中、人の気配がするのを知ってジャスティンは、ダニー
がまたイタズラに来たものだとして、茂みの方へと少しの間
入っていく。数分で戻るが、モリーが居なくなっていた。

BAUのJJの元には事件捜査の協力を求める電話が鳴っていた。
みんなにすぐに説明するというJJ。
みんなが集まるとすぐに事件の概要を語る。
この6週間で3人が公共の場から姿を消していること。
二日前にタバコの焼き跡のついた遺体の一部が、南北戦争の
戦場跡地・チャンセラーズヴィルに遺棄され見つかったという。
遺体は死後一週間ほど経っている状態で、最初の失踪者の遺体
だという。骨には工具跡が見られるというもの。
リードはスポットシルバニア郡でも80年の冬に同様の事件が有
ったとし、当時フレデリクスバーグでも若い女性が5人バラバラ
死体で見つかって居るという。これはリバイバルだという
ホッチナー。当時の被害者はジャンキーや娼婦だった。
同じ犯人が行動を起こしたにしては、27年は経過しすぎでは
ないか?とするが、BTKキラーは25年の時を経て、犯行が繰り返さ
れた例があるという。
これは模倣犯ではなく、マスコミにも公表されていない犯罪
傾向が見られるとの事だった。

その頃、誘拐されたモリーはジュリーと同じ納屋に閉じ込められ
ていた。先に誘拐されたジュリーはモリーに対して、静かに
しないと焼かれる事を告げ、逆らってはダメだと語る。
犯人の男はパーティーだとして、音楽を流すと、ジュリーを
踊らせるのだった。

現地で移動する中で、犯人の傾向・性格を語り合う。
明らかに女性を見下しているもので、時間とプライバシーが
確保出来ないと出来ない犯行だという。
フレデリクスバーグで27年前に犯行が起きたときには、農家に
雇われた季節労働者による犯行ではないかと思われていたの
だという。

チャンセラーズヴィル戦場跡へ。
バランタイン保安官に会うJJたち。以前犯行が起きた際には
捜査を取り仕切っていたのはジョン・コールフィールド元保安官
だったが、初めての猟奇的殺人事件だった為に酒に溺れて
結婚生活も破綻してしまった人だという。
保安官事務所で、ジョンに会うモーガン、プレンティス、そし
てロッシ。
当時の事を尋ねると、80年当時この地域はのどかな農業地域
で誰も鍵をかけないで居られたが、今では住宅地になったと
いう。ロッシたちはそれで誘拐されるのが娼婦たちから
大学生に変わったのだろうという。27年の中断期間は何を
意味するのかと尋ねると、別の事で欲求を満たしていた
のかもしれないと語る。しかし当時の犯罪者が生きているとし
ても60歳近いハズ。

先日も20人くらいが集まるパーティーの中、彼が一分くらい
彼女のモリーの目を離した隙に居なくなった事を指摘する。
リードたちは地形が入り組んでいることから、地元民が犯罪者
であろう事を告げる。

一方ホッチナーはJJの様子がおかしい事に気がつくと彼女に
声を掛ける。ホッチナーは彼女に自分は息子のジャックが生ま
れて以来、子供が絡む事件は苦手になった事を告げ、JJは
全ての事件に目を通しているので、今回の様に被害者がJJの
世代の人だと辛いことだろうとし、感情を表に出しても良い
のだという。

その頃、モリーとジュリーは繋がれた状態で話していた。
ジュリーは死期を悟り、例えあいつに何かをされても親には
言わないで欲しいと語る。

翌朝、ジュリーの遺体が戦場跡で発見される。
今回はバラバラではなくまとめて遺体を捨ててあった。
公園内に入るにはIDをゲートで見せなければならないが、
土地勘のあるものならばフェンスを抜けて入り口から入らず
とも遺体を置きに来られるはずだという。
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のどかな農業地域だったバージニア州フレデリクスバーグ
で女性を狙った連続殺人事件が発生する。
27年前にも同様の連続殺人事件が発生しており、犯罪の
傾向から同一犯によるものの疑いがある中で、当時捜査を
担当していたジョンの協力を経て犯人像を絞り込んでいく。
調べていくウチに当時の被害者の中で生き残りがいる事が
判明するが本人はそれを頑なに否定。そして容疑者だと
思われた人物も既に他界している事が分かるが・・・

なんとなくクリミナル・マインドではこのパターンの犯罪が
多いような気がする。

事件はともかくとして、当時未解決として犯人を捕まえられ
なかった元保安官と、BAUのロッシの掛け合いは興味深いもの
が有り、事件を解決した元保安官からロッシに対して、
20年ものの未解決事件を21年にはするなと語られる辺りが、
なんとも言えない深さを感じた。

また今回JJが精神的に疲弊している感じで、同世代の女性
たちが犯罪に巻き込まれていることで、参っている感じを
受けた。ホッチナーがそれに気がついて声をかけるも
ホッチナー自身が妻のヘイリーからの離婚届が届いてしまう
というところは、元保安官の男性と同じような末路を辿って
しまうのだろうかと。

当時なんで解決しなかったのかとか、オープンだった町で
起きた悲劇的事件に対して、周囲が犯人に対して異変に気が
つかなかったのかという憤りにも近いものがある。

悲劇的なのは何よりも残されたものたちで、犯人の妻だった
り、犯人に襲われた女性だったり、その女性が産んだ子で
有ったり、犯人の息子であり、現在進行中の犯罪者の妻など
すべての被害が女性の負担として強いられている辺りが
見ていて辛いものが有る。

CSIが加わればそう難しくなく事件が解決しそうな気がする
ところが有った。結局ロバートは聖母・娼婦コンプレックス
というものが要因だったのだろうか?遺体にタバコの焼き印を
つけているという事から虐待を受けていたのだろうか。
息子に引き継がれてしまった殺人衝動に関して、環境的要因が
大きいにしろ、殺人の遺伝に関して、二人の犯人の血を引き継い
だ子供が登場したけど、その対象的な姿を見ると、なんとも
複雑なものを感じる。
被害者の母が殺害したのかと思ったけど、犯人の妻が殺して
いたんだね。母親同士のやりとりもなかなか興味深く描かれて
いた感じだ。


■使用された曲

・Drive-By Truckersの"Where the Devil Don't Stay"
・The Rolling Stonesの"Honky Tonk Women"
・Jetの"Skin and Bones"
・Drive-By Truckersの"Decoration Day"


■過去の事件

・BTKキラー
25年の時を経て犯行をアピールし始めた

■偉人の言葉

・アン・セクストン
父親が何者であったかはどうでもいい。問題は記憶に残る姿だ。

・ワーズワース
純真な子ども軽やかに息を弾ませ、全身に命を感じるこの子は
死というものを知らない。