クリミナル・マインド FBI行動分析課 Criminal Minds (2005年米CBS〜) シーズン3 製作総指揮: マーク・ゴードン http://www.dlife.jp/lineup/drama/criminalminds_s3/

Apr. 16, 2008
第16話 トラウマ Elephant's Memory

脚本／Andrew Wilder 監督／Bobby Roth
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テキサス州ウエストビューン。
ロッド・ノリスは車で帰宅し、タバコを吸いながら家の中に
入ると、突然家の中で爆発が起き、家はバラバラになる。
ルー・サヴェージ保安官とレッツ保安官はすぐに現場へとやっ
てくると、救急と消防を無線で要請する。レッツは現場の
映像を携帯で録画している中で、突然犯人は現場で銃を乱射
する。

リードはこの日、"正しい警官の集い"に来ていた。
以前のリードはヒドロモルフォンという薬物中毒に陥って
いたが、10ヶ月前から薬物を断ち切っている事を語る。しかし
最近容疑者が目の前で殺された事を告げ、これまでにも酷い
現場は何度も目にしてきているが、助けられると思った瞬間
彼は亡くなったとし、今でも彼の顔が頭に焼き付いて離れない
のだという。忘れたいのだが、記憶力がズバ抜けているリード
は忘れられなかった。そんな中リードに呼び出しの電話が鳴り
講演から抜け出そうとする。するとジョンが声をかけてくると、
ここでは肩書きなど関係がない事を告げ、ジョンはリードに
中毒患者が一年断った記念のメダルを彼に手渡す。俺はこれを
手に入れるのに6年かかったとし、この13年間は肌身離さず
持って居るという。リードは僕はまだ10ヶ月目だとすると、
後2ヶ月して自分のメダルをもらったら返せと告げ、それまでは
持って居ろと言われる。

BAUに集合するとJJから今回の事件の概要が語られる。
現場で撮影していた保安官が居た事を告げ、その映像を見ながら
話をする。家が爆発し、駆け付けた保安官二名が犯人から
銃撃される映像だった。爆発によって家主のロッドと娘の
ジョーダン(16歳)が殺されていた事を語る。二人とも家の中
に居た事を告げると、恐らくこれは警察官を誘き出すための
おとりだろうという。テロリストによる仕業なのか。
国土安全保障省が国境沿いの街に警告を出している事を告げ、
その可能性は排除できないという。国境に近いならば密輸関係
の犯罪なのか。
ロッシは地元の警察は必ず復讐を望んでいるので、言動には慎重
になるよう告げる。

現場にいくBAUは、ハラム保安官から事情を聞く。
家主のロッドは化学工場の工場長で、10年前に妻に逃げられて
いるのだという。ジョーダンを置いていったのか?とするが、
ジョーダンは良い子だが特別支援学校の生徒なのだという。

現場を調べるプレンティスたち。
室内はテープで塞がれていた。火薬は無煙火薬が使われている
とし、散弾銃の弾が現場に落ちていることから、銃はフルオート
で一度の銃撃で二人の保安官の事を撃ったのだろうとのこと。
室内にガスを充満させ、タバコの火で着火することを想定してい
たのだろうという。裏口のドアから入っている形跡が有る為に
ロッシやホッチはこれはテロリストによる犯行ではなく、この家の
事情を知っているものの犯行だという。レッツは生きているが
死んでいるルーの事を亡くなった跡も撃っている事を考えると
ロッドとルーを標的とした犯行だという。ハラムから二人に関係
している人物は居るかと尋ねると、殺された保安官の息子のオー
ウェン・サヴェージだという。ロッドの娘ジョーダンと付き合
っていたのだという。

ルーの家に行く。
妻のホープは2002年に交通事故で亡くなっており、その頃
ルーはアフガニスタンに居たのだという。12年間海兵隊に
勤務していた。しかし室内に妻子の写真が無い事に違和感を覚え
る。ハラムによると、ホープは飲酒運転によって事故ったの
だが、普段から飲んだくれていたのだという。
ルーは射撃の教官もやっていたので、銃の保管庫が有ったが、
鍵がかかっていて開けることは出来なかった。
ルーは未だに海兵隊の制服を大切にしていたことから、ホッチは
6桁の暗証番号には111075と入力してみてくれという。
1775年に海兵隊の発足日だという。すると見事扉は開く。
しかし中に有るはずの銃器は全て亡くなっている事が分かる。

オーウェンの部屋にはジェームズ・ディーンの事故車の写真や
ジョニー・キャッシュばりの黒い服ばかりがクローゼットに
有った。パソコンはロックされていて開けないという。鏡を
黒く塗っている事から自己嫌悪の現れだとリードは語る。
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テキサス州の田舎町で一軒家が爆破され、そこにやってきた
保安官が二名死傷する。殺された人物を良く知るものの仕業
で、殺されたロットと保安官のルーに共通する人物を探る
とルーの息子のオーウェンだと分かる。彼はロットの娘の
ジョーダンと付き合っていたとするが・・・

今回のプロファイルは分かりやすいくらいにハマっていた
犯人像だった。
ただホッチナーが語る様に思春期は何処か歪んでいるもの
なので18歳未満のプロファイルはしないのだと語っていた
のが印象的だった。

今回の主役はなんと言ってもリードだった。
冒頭からいきなり依存症の会のような場所に居たところから
始まり、自分と似たような天才肌で周りから理解されずに
虐げられた犯罪者の気持ちに連れ添いネゴシエートすると
いうもの。
リードが語っていた目の前で人が死んだというエピソードは
12話「父の過去、娘の秘密」の事だっただろうか。

天才故に理解されないリードの孤独に対して、アスリート系の
モーガンは自分が高校時代160cmしかなくて、相当苦労した
事を暴露。日本人とアメリカ人の身長の違いは、日本は高校
を前後して身長などの成長が止まるのに対して、アメリカなど
ではそれ以降も高くなるような事を聞いたことがある。
ホッチもまた孤独を唱えたリードに対して、単独での危険な行動
を責めつつも、フォローも忘れずにという感じで、良いアニキ
っぷりを見せたのかなというものがあった。

周りから理解されないと感じる若者は多いけど、これが妄言では
なく実際に酷い環境に有り、あらゆる大人が守ってもくれずに
隠蔽したり逆に刃を向けてくるとなれば、こういうことになって
しまうのだろうなという感じ。
昔起きたアメリカでの高校での銃乱射事件が取り上げられていた
けど、まさに環境を生み出したモンスターという感じ。
特別支援学級にいたとする事実がまたこの件の真相を有耶無耶に
したままで進んでいきそうだけどね。


■使用された曲

・Johnny Cashの"The Man Comes Around"
・Johnny Cashの"Hurt"

■過去の事件

・


■偉人の言葉

・ジョン・スタインベック
悲しみは病原菌よりも素早く、人を死に追いやる

・トム・ストッパード
我々は橋に行き当たるとそれを渡り、焼き落とす。進歩の証とな
るのは煙の匂いの記憶と、かつて目に涙したことがあったかも
しれないという推測だけだ