クリミナル・マインド FBI行動分析課
Criminal Minds (2005年米CBS〜) シーズン4

製作総指揮: マーク・ゴードン

http://www.dlife.jp/lineup/drama/criminalminds_s4/




 

Mar. 11, 2009
第17話 悪魔払い Demonology

脚本/Chris Mundy 監督/Edward Allen Bernero
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コロンビア特別区・ジョージタウン
マシューは縛られたまま叫ぶが・・・

プレンティスは旧友のジョン・クーリーから呼び出されて逢い
にいくと、マシューが亡くなった事を告げ、心筋梗塞だと両親
は語っていたという。プレンティスはマシューとは逢っていた
のかと問うと、あの後2、3回逢ったが、ドラッグのせいで
支離滅裂だったという。しかしプレンティスは彼が何かを隠して
いるであろう事を職業柄見抜いていた。その原因を尋ねると、
マシューに最後にあった際にいつもと様子が違って本気で何か
を怖がっていたのだという。「奴らに殺される」と口にしていた
とのこと。ジョージタウントミーVという男性が事故に見せか
けられて殺害されたと言っていたとし、この手の捜査は君の方が
調べられると思ったので今回呼び出したのだという。

プレンティスは個人的にガルシアにトミーVについて調べて
もらう。するとトーマス・ヴァレンタイン(35歳)、自宅で
脱水症で死んだ男性だという。
プレンティスはホッチナーの元にいくと、昔の友人が亡くなった
事を告げ、もしかしたら殺された可能性が有る事を告げる。
ホッチナーは警察の案件ではないのかとするが、もしかすると
2件目の殺人みたいだという。プレンティスはとても大事な人
だった事を告げると、ホッチナーはみんなで捜査協力すると約束
する。

JJとモーガンとプレンティスは、マシューの遺体を調べようと
語る。ロッシやリードは2つの件は、脱水症と心筋梗塞での死
なので繋がりはないと指摘する。遺族に直接話を聞いてみるか
というロッシ。
プレンティスは検死官から遺体について尋ねると、心筋梗塞を
意図的に起こすには、カリウム注射をするかエプネフリンを
注射することだという。ただカリウムの場合は体内に痕跡が
残るとし、脳内物質のアドレナリンと同じ成分のエピネフリン
ならば痕跡は残らないとのこと。遺体は軽く縛られていたこと、
そして鼻血を出していたこと、コカインかメタンフェタミン
を常用していたという。トーマスは脱水症だが、向精神病薬の
痕跡が有り、統合失調症の既往歴があるという。こちらも
縛られた痕があるが、どちらにしても軽い傷で医学的には、
死亡との関連性はないとの事だった。

マシューの実家に行くホッチナーとJJ。
マシューの母・アンドレアと夫のトムが対応に出る。
ホッチナーたちは型どおりの調査だとして、殺人の可能性を
無くすための調査である事を告げる。

一方トーマスの実家に行き妻のマリーから話を聞く。
するとマリーは2、3週間実家に帰っており、戻ってきたら
ベッドで夫が亡くなっていたのだという。死後数日経過して
いたとの事だった。夫は幻聴が酷かったとロッシとリードは
聞く。

マシューの両親は室内でお香を焚いていた。
週末ニューヨークに行って帰ってきたらマシューはベッドで
死んでいたという。魂を乗っ取られていたというトム。
命を狙われていると聞いたとホッチナーは尋ねると、それを聞い
たのは誰なのかと問う。するとJJはプレンティスの名前を挙げる
と、両親は途端に彼女の差し金かとして態度を急変させ、
家から出て行くよう告げる。

プレンティスから話を聞く。
するとマシューとは15歳の時に、母親の赴任先であるローマ
知り合ったのだという。マシューの両親は敬虔なクリスチャン
だった事も有り、私を不良だとして逢わなくさせていたのだと
いう。

ロッシたちはトーマスとマシューのベッドに動かしたようなキズ
があった事を告げ、縛られていたとの事なので暴れて逃げようと
していたのではないかという。
そんな中ガルシアは、トーマスとマシューに共通するものを
見つけたと語る。二人とも4ヶ月前にスペインのガリシアに旅行
しているとし、同じ週にサンティアゴ・デ・コンポステーラ
という教会を訪れているという。毎年10万人の巡礼者がくる
教会だという。マシューは教会に疑問を持っていて楯を突いていた
のだという。マシューの両親は息子は悪魔つきだと思っていた
事を告げると、統合失調症患者を時々悪魔付きだとして、
悪魔払いをすることが有るのだという。
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プレンティスの思春期に於いて僅かな期間だが、ローマで知り
合い仲良くなった三人組の一人、マシューが亡くなった事を
ジョンから聞かされる。マシューの死因は心筋梗塞とのことだ
が亡くなる前に彼から奴らに殺されると言っていたことを
聞かされ、殺人事件ではないかと推察するが、事件は宗教が
絡んでくるという事で慎重な対応を迫られるものだった。

うーん、イマイチ面白味に欠けるエピソードだった。

プレンティスの過去が分かるという意味では興味深いのだけ
ど、イマイチ何故神父を殺し、そしてその復讐として殺されな
ければならなかったのか殺人の動機としては理解に
苦しむところも有るし、また宗教という名を借りて復讐する神父
には相当恐ろしいものを感じる。

幼少期に司祭に助けを求めたけど、堕胎すればミサに参加
させないとして、見捨てられたと感じたマシューが徐々に
クリスチャンに対する嫌悪感と同時に、聖書の矛盾点を
調べ上げて、何が神で、何が悪魔なのかとする執着心と妄想に
取り憑かれて、結局統合失調症になってしまったものなのだろう
か?

生まれながらにして悪い人・悪魔は居ないとする性善説
に通じるところも有り、また悪魔は存在しないと科学的・物理的
思考を持ってしても、人とは思えないような惨殺な犯行を繰り返し
ている不条理な殺人に対応しているBAUのメンバーとしても心のより
どころを求めたくなるのだろうし、神にもすがりたいところだろう
けど、神父が友人の神父が殺害されたことに対して、その復讐心から
悪魔払いという名の手の込んだ殺人事件に手を染めていると
する現実を目にしてしまうと、結局何を信じて良いのか
まるで分からなくなりそうな感じだね。

外交特権・外交ステータスという免責特権があるようで、
イタリア政府との政治的関係を気にしていたけど、寧ろ
この件は宗教に対する微妙な案件だという事も有って、
政治を超えて、最早バチカンに救済を求めない限りは、
下手をすれば、相当大きな争いにも発展しかねないリスクは
有ったのだろう。

映画「エクソシスト」の舞台となった地にプレンティスを連れて
行ったロッシ。モデルとなったロビー少年は今でもワシントン
で生活しているということを聞いて、クリスチャンの価値観
も有る意味では残酷なものを多く含んでいるところが有るんだ
なと改めて感じさせるところに繋がっていた感じ。


■過去の事件




■偉人の言葉

レオナルド・ダ・ヴィンチ

「悪を罰しないものは、悪を行えと言っているのだ」

ジェームス・ジョイス

「この世で最も教会と相容れないのは、異端者でも哲学でもなく人間だ」


■使用された曲

・HodgesのMy Side of the Story

デビッド・ロッシ (Joe Mantegna) BAU創設に携わったベテラン
アーロン・ホッチナー (Thomas Gibson) リーダー
デレク・モーガン (Shemar Moore) 爆弾処理が得意
スペンサー・リード (Matthew Gray Gubler) ドクター
ジェニファー・ジャロウ (A.J. Cook) 広報官
ペネロープ・ガルシア (Kirsten Vangsness) 解析
エミリー・プレンティス (Paget Brewster) FBI歴10年

デビソン (Bruce Davison) 神父、ロッシの知人
ポール・シルヴァーノ (Carmen Argenziano) 神父、悪魔払い
ジョン・クーリー (Walton Goggins) プレンティスの友人
アンドレア・ベントン (Roxanne Hart) マシューの母
トム・ベントン (James Remar) マシューの父
--- (Cliff Berens) Priest
ランディ (Michael Buonomo) 捜査官
ヴァレリー (Dana Cuomo) パトリックの妻
若い頃のマシュー (Sean Holt)
若い頃のプレンティス (Danielle Lester)
スコット (David Mate) Brother Scott
--- (Kelly Michaels) Morgue Technician
--- (Weston Nathanson) Priest
マリー・バレンタイン (Joanne Ryan) トーマスの母
マシュー・ベントン (Jaret Sacrey) 被害者、プレンティスの友人
パトリック・カヴァナー (David Sullivan) 38歳、ベッドの上で死亡
--- (Pamala Tyson) Medical Examiner
--- (Ian Woolf) Cab Driver
--- (Jon Barton) Swat Leader
--- (Derek Lux) Father Paul Assistant

評価:★★★★★★☆☆☆☆ (6.0)

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