CSI: 科学捜査班
CSI: Crime Scene Investigation
(シーズン10)

http://www.tv-tokyo.co.jp/csi10/
http://www.watch-csi.jp/csi/csi10episode.php





第4話 ラストファイト Coup de Grace

脚本/David Rambo、Richard Catalani
監督/Paris Barclay
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アダムス通り900番ブロックに有る、ホワイトハウスバーガー
夜の10時に回る頃、店内に客はまばら。
店員のデニースは、黒人で銃を携帯するスコット・ジョンソン
からの注文を受け、ハンバーガー2つ、ドリンク2つ、サラダ1つ
を注文。しかし次の瞬間、スコットはバーガー店の
駐車場で
発砲されて死亡
する。

当時現場に居た警察官のフィンと相棒のダナ・グレイソン
フィンはパトロール中に銃声が聞こえたので現場に近づき、
自分が被疑者に向けて発砲する中、ダナに応援要請する様告げ
たという。フィンが発砲したのは3発。フィンは25年の警察官
人生で初めて銃を使って人を殺した事を告げる。ブラスはフィン
やダナから調書を取ると告げる。

この黒人街で有る界隈はロスからギャングが流れることも多く
て治安が悪かった。被疑者で死亡している男を調べると、銃創は
3カ所。一発は貫通しているという。いずれも
9mmのホローポイ
ント弾
によるもので、警察官が通常使用している
スミス&ウェッ
ソンのモデル60・38スペシャル
によるものだった。フィンは
被疑者が4発撃っていた事を告げていたが、拾った銃を見ると
確かに4発発砲されている。
現場を調べている中で、バーガー店の店員の一人・デニースは
その
白人の警察官は、倒れて居る男に向けて発砲していた事を
告げ、これは黒人を狙った差別的殺人事件だ
という。野次馬
たちは殆どが黒人で、またしても白人による横暴だとして
口々に唱え始める。

発砲された銃弾を調べると、
遺体の下から弾が見つかって居
た。遺体の下から見つかるという事は、遠方から放った銃弾が
着衣にぶつかり失速して下に落ちたか、それとも目撃者による
証言通りに倒れてから発砲したものではないかと告げる。
そんな中で、被害者の服を探っていると、彼は
セブンヒルズ
在住
のスコット・ジョンソン巡査部長である事が判明。つまり
警察官だったのである。しかし担当地区が違う事から一体
何をしていたのか。ブラスはとりあえずエクリーに電話すると
思っている以上に複雑な事態が予想される事件に発展していく。

キャサリンも同席し、フィンから当時の事情を聞く。
当時の被疑者との位置関係を聞かされ、互いにバーガー店の
駐車場にいたこと。被疑者が倒れたのは3発目であることを
告げる。フィンは相手が倒れて脅威が無くなった時に近づいた
のだと告げるが、目撃者の話とは違うことを指摘する。フィン
はそれならば相棒のダナに聞けば良いという。ブラスは相手
に名乗るチャンスを与えたのか?と問うと、自分の事を犯人と
扱っている事を知って、弁護士・イサカが来るまでは話さない
と口を閉ざす。

ニックたちは現場で薬莢を捜す。座席やボンネットなどから
次々と発見されるが、最後の一発の薬莢がフィンの居た場所
付近から見つからなかった。フィンは警察車両のドアに隠れて
発砲していたと告げていた。

一方目撃者でバーガー店の店員・デニースから話を聞く。
突然スコットは何かを見つけて走って店を出て行ったことを
告げ、自分は銃声がしたので息子のエイベリーと共に床に
伏せて銃声が止むのを待っていたという。暫くして鳴り止んだ
後にドアから外を見ると、一度静かになったあと、最後に一発
聞こえたという。その時フィンが倒れて居る相手に発砲したの
だという。そんな中で、ニックは目撃者の証言通りの場所から
撃たれた事を元に薬莢を捜すと、フェンス近くで見つかった
事から、目撃者の証言に信憑性が有るように思われた。

エクリーによると、この日スコットは特に警察官としての
仕事は入っていなかったという。彼はベジタリアンなのに何故
ハンバーガーを頼んでいたのか謎だった。弾の一発は腎臓に
当たり、一発は太ももを直撃しているがどちらも致命傷ではなく
三発目に背中から発砲した銃弾が心臓を貫いている事が分かる。
スコットは直前に店で二人分のハンバーガーを注文している
事から、何者かと接触しようとしていたのではないかと推察
する。

フィンの相棒のダナから話を聞く。
ダナは銃の撃ち合いの中で、車のドアに隠れて無線で応援を
要請していたという。ダナの位置から容疑者は見えていなかっ
たと告げ、三発目を撃つところは見ていないという。しかし
気がつくと彼は遺体の側に立っていたとの事だった。

キャサリンは
応援無線の録画されたものを聞きに行く。
職員のカーバーによると、無線には当時のやりとりが克明に
録音されている中で、フィンは容疑者を見て
"この黒野郎"
差別発言をしていた事が分かる。
ブラスはそれを受けて過度の実力行使をしたのではないかと
問い詰める。イサカ弁護士も同席する中、フィンは黒と言った
のは特徴を述べただけだという。フィンは過去に
スコットの
一緒に相棒関係を組んで居たことがあり、フィンの事を人種差別
の苦情で訴えていたことがある
事を知る。フィンは見習いとの
関係に於いてそれくらいの発言は日常茶飯事であることを告げ、
その方法でこれまで何十人もの警察官を鍛えてきたのだと語る。

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■黒人居住地で起きた黒人刑事殺害事件

白人刑事が黒人の容疑者に過度に暴力を振るったりするケース
が後を絶たないけれど、今回は何と言ってもどちらも刑事同士。
しかもかつて上司と部下として働いており、上司は黒人に対する
差別主義が少なからず有ったようだ

■目撃者は黒人の女性

目撃者の証言は当てにならない事も有るし、目撃者頼みの事件
も多いけれど、捜査中には完全に目撃者優位で展開が進んで
いった感じ。証拠の多くは、スコットが倒れた後に射殺している
との事だったけど、結果的には銃弾と薬莢に付着しているオイル
シーランドの有無が影響を与える。

■ホワイトハウスバーガー

なんか今回の差別問題を象徴する様な名前のハンバーガー店
ですな。しかも子供がポイントとなるとは思わなかった。
冒頭からスコットが入ってきたときに、子供が意味ありげな
リアクションを持って刑事の銃に興味を持っていたんだよね。
この流れがその後の展開に大きく関わってくるのか。

それにしても生活のためとはいえ、7歳の子供を夜の10時に店に
連れて来ているという事情がまた特殊な環境ではあるよね。

■先入観に惑わされるな

この事件、先入観をもって見ると、まさにフィンが犯人として
あっさりと捕まっている事件だった。こういう地域ではホント
違う人種同士の共存が難しいね。
フィンはとてもプライドの高い昔気質の刑事のようで、
中間周囲網膜には黒い色素沈着が有り、病名は網膜色素変性症
で視界が不良だったこと。
目の障害を訴えれば、年金も増えたであろうことも考えられる
がそれを言い出せない所がまたプライドが邪魔してしまった
感じ。

■モレノ刑事

ギャングの抗争に詳しそうな刑事だった。
演じていたEnrique Murcianoは、WITHOUT A TRACE/FBI
失踪者を追え!
のダニー・テイラー役で出演している。
サラとは気が合いそうな感じだったが、今後も時々出演する
みたいだ。

■この界隈を牛耳る4つのギャング団

Dストリートキラーズ、69セインツ、イーストサイドハマー、
L.Vマローンズ。今回、アンソニーを殺害しようとしたのは
Dストリートキラーズの男だった。尻に銃弾を受けていて、
相当痛がっていた。

■複雑なラスト

最後にフィンが自殺してしまったことで、ニックは、この一件
を「悪いのは誰か」と問題を提起していた。

事あるごとに、登場人物は、「これが白人ならばどうか?」
「これが黒人ならばどうか?」という言葉を投げかけ、その都度
複雑な気持ちにさせられるものが有った。

ラングストンの目を見ながら亡くなったということ。
ラングストンの前には次々と死に対する厳しい現実が襲い
かかってくるね。精神的に大丈夫なのか。

キャサリン・ウィロウズ (マージ・ヘルゲンバーガー) CSI(新主任)
レイモンド・ラングストン (Laurence Fishburne) LV.1捜査官
ニック・ストークス (ジョージ・イーズ) CSI
サラ・サイドル (Jorja Fox) s10で復帰
ジム・ブラス (ポール・ギルフォイル) 刑事、警部
アル・ロビンス (ロバード・デヴィッド・ホール) CSI検死官
グレッグ・サンダース (エリック・スマンダ) CSI研究員
デビッド・ホッジス (Wallace Langham) CSI
コンラッド・エクリー (Marc Vann) CSI上司
デビッド・フィリップス (David Berman) CSI (眼鏡の方) 検死
ソフィア・カーティス (Louise Lombard) CSIから刑事へ
ウェンディ・シムズ (Liz Vassey) CSI (DNAラボ)
マンディ・ウェブスター (Sheeri Rappaport) ラボ
ヴァルタン (Alex Carter) 刑事
ジョー・メトカルフ (Joseph Patrick Kelly) 刑事
ボビー・ドーソン (Gerald McCullouch) CSI、銃弾検査
ヘンリー・アンドリュース (Jon Wellner) CSI
ミッチェル (Larry Mitchell) 刑事
サム・ベガ (Geoffrey Rivas) 刑事
エイカー (Larry Sullivan) 刑事
デブリン (DeLon Howell) 刑事
アーチー・ジョンソン (Archie Kao) CSI (PC分析など)
マンディ・ウェブスター (Sheeri Rappaport) CSI、指紋
ウィリアムズ (Gabriel Casseus) ベガス署の刑事
ライリー・アダムス (Lauren Lee Smith) ラボ新加入 s9のみ

ダニー・フィン (Jack Blessing) 刑事、指導教官、25年
ダナ・グレイソン (Cassidy Freeman) 新人警官、ダニーと相棒
デニース・ディバィン (Adina Porter) ホワイトハウスバーガー
ジェフ・ジョンソン (Stan Shaw) スコットの父
ロゲリオ・マルティネス (Andres Hudson) ギャング団
カルロス・モレノ (Enrique Murciano) ロス出身刑事、対ギャング
マイク・イサカ (Clint Culp) 弁護士
カーヴァー (Sean Hampton) 警察無線を受信
エイベリー・ディバィン (Vincent King) 息子
--- (Marcus T. Thomas) Angry Man
アンソニー・ロペス (Eli Vargas) タレコミ屋
パム (Emily Foxler)
スコット・ジョンソン (Conrade Gamble) 巡査部長、被害者
--- (Summer Perry) Crack Head
--- (Abraham Rubio) Gangster

評価:★★★★★★☆☆☆☆ (6.0)

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