CSI:科学捜査班 CSI: Crime Scene Investigation (シーズン11) http://www.tv-tokyo.co.jp/csi11/ http://www.watch-csi.jp/csi/csi11episode.php

Feb. 10, 2011
第14話 灰のメッセージ All That Cremains

脚本／Dustin Lee Abraham
監督／Jeffrey G. Hunt
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リサイクル店"Walderson's Thrift Store"。
不況故にリサイクル店にも買い物客が多数詰めかける。
店員は早速トラックで運んできた回収品を店頭に出すために
カートで持ってくる。老人客にはまだチェックしていないので
店頭に出せないとするが、老人客はそんな事お構いなしに、
ダンボール箱を開封する。すると男性のバラバラ遺体が中から
出てくる。

フランキー・リードが店を調査している中で、CSIラボスタッフ
たちもバラバラ遺体が発見された店舗へとやってくる。
サラも利用する店だと語る中、トラックで回収したばかりの
ものだが、個々のダンボールに関しては誰の家のものかは
分からないとのこと。しかし巡回・回収したトラックのリスト
はあるとのことで、それを手に入れる。ニックはまさか死体
までリサイクルするのかと呟く。

ラボに一人の女性・グロリアがレイモンドを尋ねてやってくる。
ニックがたまたま見かけて声を掛けると、彼女はレイモンド
を尋ねてきた事を語る。ニックは彼女はレイモンドの妻だと
感じて、仕事中のレイモンドの元に連れて行く。ホッジスと
一緒に仕事をしていたレイモンド。ニックは気を聞かせて
夫婦二人だけにしてあげようとするが、ホッジスはなかなか
そこまで気が回らなかった。

どうしてラスベガスに来たのか?というレイモンドに対して、
結婚するのだというグロリア。2ヶ月前に婚約した事を話さな
かったので、結婚式をする事はせめて知らせたいのだと語る。
式はチャペルで簡単に済ませるものだという。その前にグロリア
は婚約者のフィルに逢ってくれないか?と告げ、アナタのことは
今でも一番の親友だと思っているのだと語る。現在エクリプス
ホテルに宿泊しているので、明日の夜8時に良ければラウンジ
で三人で飲まないかと告げる。

デビッドやニック、サラたちはレイモンドの妻について噂して
いた。2年間教授と一緒に仕事をしているが奥さんを見たのは
初めてだというデビッド。

バラバラの遺体をモルグで調べるアルとレイモンド。
当初頭の足だけしか見つからなかったが、倉庫のダンボール
を調べると全てのパーツが発見される。遺体の口の中には砂が
詰め込まれているのを見て、黙らせようとして詰め込んだのか?
と疑う。しかし口の中には骨の欠片が発見されたことから、
これは火葬された遺灰だという。

アルによると遺体の切り口からして、ノコギリかワイヤーソー
で切断されたのは明らかだという。また縛られた跡が有り
ロープよりも細いものとのこと。更に胸部にはアザのような
ものが有り、赤外線で調べて見ると語る。
喉頭蓋が明らかに腫れているので生きている時に遺灰を飲まさ
れた事を示唆していた。死因も窒息死で、口腔咽頭閉塞による
ものだという。
遺灰には何か意味があるのではないかと推察する。

そんな中、ヘンリーが被害者の体内物質のトックスの結果を
持ってくる。胃からはアルコールとゾルピデムを一緒に飲んで
いたであろう事が判明。強い鎮静剤を飲んだ状態で遺灰を
飲まされたのだろうという。

遺灰を調べていたニックやホッジス。
火葬は早くて安いというニックにホッジスは、自分はツボに
入れられて運ばれるなんて嫌だという。
遺灰からは手術用のネジや金歯、人工股関節が見つかる。
ニックは遺体は1200度以上で3時間燃やさないと、人工股関節
やシリコンのインプラント、太い骨などは燃えずに残ってしま
うものだとし、かなり杜撰な火葬場で行われたものではないか
と告げる。DNAが検出されるか調べてみようと告げる。

レイモンドはグロリアと約束したラウンジへといく。
先に付いていたのはフィルだった。フィルはレイモンドに
対して、結婚式にグロリアはレイモンドに来てもらいたがって
いる事を告げる。そこにグロリアも合流。結婚式の事を
話すと、グロリアは彼は自分の結婚式にも遅れてくる人で
来るハズはないとするが、レイモンドは今度は遅れずにきちん
といく事を告げる。

遺灰のDNAから一人は死刑因のジョー・モルトンのものだと判明。
20年前に恋人を殺害し死刑判決が出たが、刑執行前に心臓発作
で死亡した人物だという。2年前に他界していた。更に遺灰
には女性のDNAが含まれているのだという。

ニックとグレッグ、そしてリードは火葬場に行くと、二人の
職員を逮捕し事情を聞く。モートンと一緒に火葬場で焼かれた
のは2年前に交通事故によって死亡したサブリナ・ポーズのもの
で、夫・ロナルドと共に弁護士事務所を経営していたという。
13歳の娘・キャムリンが居るとの事だが・・・
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男性のバラバラ遺体が発見され、遺体の口の中からは遺灰が
見つかる。杜撰な火葬場で処理された遺灰だったが、遺灰を
口に入れて殺害したのには、強いメッセージ性があるものだ
として捜査を行っていく。

父親のロナルドが完全に仕事人間であり、半分ネグレストっぽい
状態であったこと。気になるのは、火葬が根付いていないアメ
リカの土地で、ニックは安くて早いとしていたけど、富裕層
っぽいロナルドが妻の遺体を火葬にした辺りにも、元々ロナルド
という人物の性格が見え隠れしている感じがする。

親はなくても子供は育つとするけど、もの凄いモンスターと
して育ってしまうところがなんとも切ないところ。
ただ寧ろロナルドの方が女性や子供を人間扱いしていない所が
有り、オーディションを装い女性を選別していたとする流れ
を見る限りでは、遺伝的要素も子供に引き継がれてしまった
のだろうか?女の子がまた可愛らしいだけに、殺害方法の残忍性
との対象さが際だった感じがする。

残念なのはフランキー"スターバック"リード捜査官が最後の
登場だという点かも。初回はスターバックらしき破天荒さが
出ていたのだけど、それ以降はCSIの流れに巻き込まれてしまい
あんまり味を出せなかったのは残念だった。
CSIの制服捜査官はミッチェルであることが殆どなので
その地位にでもせめてとどまれれば良かったんだけど。
ニックと恋愛を発展させて欲しかった。

また今回は何といってもレイモンドの妻・グロリアが登場した
こと。学者肌の男性は結婚生活が上手く行かないものなんで
しょうかね。今でも指輪を外す事が出来ないレイモンドの中で
は愛が残っているような感じだし、グロリアが再婚のフィル
に逢って欲しいとした中にもまだ何らかの未練が有りそうな感じ
はした。

捜査が進展したのは牧師を発見し、妙なビデオを見つけたと
話していたこと。
ポルノではなかった事は幸い。小児性愛者か何かかかと思って
いただけに、意外とあっけなさを感じたのも事実だけど、
この男性は他にも付き合っている女性が居たのか?

今回のエピソードを見ていると、教会と経済と遺体とヌード
ダンサーと信頼関係がタブーのような形で存在していて、
世知辛い世の中を反映している感じで、資本主義社会の歪み
の一端を見るような話だった。