CSI:科学捜査班 CSI: Crime Scene Investigation (シーズン1) http://www.watch-csi.jp/csi/

Mar. 1, 2001
第16話 氏名不詳の女　ジェーン・ドー Too Tough To Die

脚本／Elizabeth Devine
監督／Richard J. Lewis
--------------------------------------------------------
雨の降る日、ショッピングモールの立体駐車場で女性は車に
乗り込もうとすると、突然強盗によって銃を突きつけられて、
車に乗せられる。
ロザリンとハンクの夫婦は、道ばたに何か倒れているのに気が
つくと女性が倒れている事に気がつく。

ギルたちは被害者が出た現場へとやってくる。ブラス警部は
女性被害者はデザートパーム病院に運んだが銃で頭を撃ち抜か
れているので助からないだろうとのこと。黒人女性でかなり
身なりは良い人物だという。
ギルはサラに対して、病院に言ってレイプ検査や被害者の体
に付着する証拠を採取してくるよう告げる。
ニックとギルは現場で証拠を採取する。ハイヒールの跡があり
犯人もわずかな時間だがこの場にいたはずだとして、証拠を見
つけ出そうと告げる。

ギルは一度ラボに戻るとみんなに勤務割りを行う。
ウォリックとキャサリンには、隣人トラブルで殺人事件に発展
した事件の再捜査を行うよう告げる。ラボに大量の捜査資料
を持ってくるギルは、検事から予備審問までに何とかするよう
言われているとのこと。バイクの貸し借りを巡って、やりあった
挙げ句に銃を使って殺害したものだった。しかし殺した方は
相手が襲ってきた為に正当防衛を主張しているのだという。
事件を担当したのは昼番のフラノだった。事件としては第一級
殺人事件の案件だが、捜査担当者が次々と変わっている為に
困惑されているという。フラノは燃え尽き症候群で科学捜査版
を辞めていったということだった。予備審問まで4日しかない
のでそれまでに結論を出すよう告げる。

ギルはキャサリンにちょっと話があるとして呼び出す。
エディが家を抵当に入れて金を借りているとし、銀行から主任
宛に確認の連絡が入ったというものだった。キャサリンは何で
主任に連絡が行くのかと嘆き、離婚が成立するまで財産は共有
し、家は値が上がったら売って折半すると約束していたのだと
いう。私のサインもなく借りられるなんてどういう事かと憤る。

サラは病院にいくと病室にはエバンスが待っていた。
頭に二発銃弾を撃たれていて、摘出は困難だという。かろうじて
生きているがまず助からないとのこと。名前が分からずジェーン
・ドー扱い(名前はパメラ)だと告げられる。サラはエバンスに
部屋の外に出てもらい被害者の体の証拠を調べたい事を告げる。

ニックは現場で空の薬莢を2発発見していた。オートマティック
の銃によるものだとし、更に新しいものだと思われるベルト
通しがちぎれて落ちていた。ブラスに被害者のズボンはデニム
だったか?と問うとそれを否定する。もしかするともみ合った
際に容疑者のズボンがちぎれたのではないかとする疑いが出て
くる。ギルはそれを聞いてセントパッド(犬)を使おうと告げる。
嗅覚は人間の4千倍。パッドをケースに入れて吸い上げて、
冷凍密封し、犬に嗅がせて持ち主を特定するのだという。
ただしこの捜査は欠点が有る事を告げる。

ウォリックとキャサリンは隣人トラブルの件を調べる。
チャッキー・ヘイスティングス(25歳)と隣人のロイ・マコール
の間でバイクの貸し借りがあり、バイクを傷つけたとして
弁償を巡って争ったのだという。その際チャッキーがドライバー
でロイを襲った為にロイは所持していた銃で射殺し、正当防衛
を主張しているというものだった。チャッキーの奥さんのロリアン
は後ろから撃たれたと証言しているという。しかし現場写真
にはそのドライバーが撮影されているのに、証拠品の中に
ドライバーが無くなっている事に気がつく。だからフラノは
処罰を受ける前に自ら辞めたのだろうと疑う。

ボビーはニックらの元に行くと、現場に落ちていた薬莢の件で
調べる。ギルによると殺すまでの計画は立てているが、殺した
後のことはおろそかになることはよくあるのだという。
薬莢のデータベースが有る事を容疑者も知らないのではないか
という。そんな中薬莢をデータベースにかけると、過去ノースベ
ガスで使用された銃から発せられた薬莢と一致する事を知る。
--------------------------------------------------------

■ジェーン・ドーの事件

担当したのはギルとサラだった。
事件の概要は、ショッピングモールで買い物帰りの黒人女性が
車で拉致され、レイプされた挙げ句銃で二発撃たれて命は
辛うじて助かるものの、残念ながら植物状態になるという
ものだった。

過去に使用されている銃から発せられたということと、その時
に使用された事件がノースベガスというギャングの抗争の多い
土地であるという事から、ギャングのものが容疑者ではないか
というもの。現場に落ちていた野球帽は縄張り主張の一つで
被害者の膣内から採取された精液と野球帽のDNAが一致。
デニムのスボンの痕から警察犬を使って犯人を特定していく。
ただし犬の捜査では令状が降りづらいという欠点があるようだ。

被害者が亡くなる前になんとか身元を割り出したいという事で
サラが不眠不休でパソコンの前で調べていた。
ものすごく時代性を感じるパソコンで、しかも検索システムも
確立されていないのか、手作業で行方不明者リストを一つ一つ
見ている姿が印象的。身元が特定されるまではジェーン・ドー
扱いされていた。アメリカではよくこの名前が使用される。
男性はジョン・ドー、女性はジェーン・ドー。映画のクレジット
などでも時々監督や脚本家など、制作会社と関係がこじれて
自分の求める作品が作れないとクレジットされる事を拒否して
ジョン・ドー扱いになる。また裁判では名前が分からないまま
だったり、名前の公表を隠すためにジョン・ドー裁判とされる
事はある。

結果として犬を使った捜査で犯人を特定。
少年課の刑事・ベガが今回初登場。ベカによると多分縄張り
争いではなく入団儀式ではないかというものだった。
犯人のトニーは自分が未成年者であることを理解していて
殺人でも大した刑期にならないことを知っているようで実に
憎たらしいもの。犯人役のAldis Hodgeは、「レバレッジ」の
ハーディソン役として憎めない役を演じているだけに、この
ドラマの役柄の憎たらしさといったらたまらないものが有る。
このエピソードは続きがあり、7年後のSeason 9, Episode 2
に扱われることになる。サラが失望して一時期離れてしまう
ことに繋がるエピソード。

被害者が所持していたセントカタリナのペンダントは学問の
守護聖人。「キリスト教を迫害している」として何度も抗議
しては逮捕されたという。それでも決してあきらめなかった
人物とのこと。

ギルはサラに息抜きの必要性を唱えていた。
サラはギルと同じく、休みの日には警察無線を聞いていたり
科学捜査の学会誌しか読む趣味がない女性だということが
判明。

被害者はヘブンビューセンターに入院することになり、夫の
トマスからはサラに時々見舞いにでも来て欲しいと語っていた。

■隣人トラブル

バイクの貸し借りを巡って争いになった二人の隣人の男性。
担当したのはウォリックとキャサリン。
正当防衛を主張する割に背中から銃弾を撃たれていることで
当時現場で何が起きたのかを調べていくというもの。

弾道検査を人形を使って再現して、どういう状況で撃たれたの
かを調べた。そう難しくはないような気もするし、逆に推測
に基づいているところも有るので、なんとも微妙な事件だった。
ドライバーを持って襲ってきたのがチャッキーという名前
だというのが一番の笑いどころだったのかもしれない。
映画「チャイルド・プレイ」が余程インパクトが有ったの
だろうな。

■キャサリンとエディ

相変わらずこの二人争っている。
エディはどうしようもない男性で売れないバンドマンを続けて
いて金が必要らしい。家を抵当に入れて金を借りていた。
キャサリンに対して相変わらずヌードダンサーだった癖にみたい
な口ぶりで責めていたけど、ギルがラボからエディを追い出して
いた。離婚が成立するまで続きそうだね。