CSI:科学捜査班 CSI: Crime Scene Investigation (シーズン2) http://www.watch-csi.jp/csi/

Nov. 1, 2001
第6話 冤罪 兄弟のレクイエム Alter Boys

脚本／Ann Donahue
監督／Danny Cannon
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1) トイヤビ国立公園内でレンジャーが巡回していると、突然男性
が地面に穴を掘って埋めようとしているところに出くわす。
レンジャーは男・ベン・ジェニングスを殺人の容疑で逮捕する。
オライリーとニックとギルは現場に来ると、ベンから話を直接
聞こうとするが話をしようとしない。ギルはそれならば死体に
聞くまでだと告げる。

遺体の死斑から動かされたことを示唆していた。
道に迷って遅れてやってくるサラが合流する。
ニックとギルとサラでベン自身の着衣から色々と証拠採取の
為に調べていく。服を見る限りでは死体を担いだ跡が有り、
服には赤い繊維が付着していた。防御創はなく、抵抗したり
争った跡はないという。ギルはマシューに対してモルグに遺体
を運ぶよう指示する。

2) 一方キャサリンとウォリックはメディタラニアンホテルの
女性用サウナで発見された遺体を調べに行く。亡くなったのは
シェリー・ダンバーズ(20歳)。従業員のキムがタオルを取りに来た
際にロッカールームで女性が倒れていたのを見つけたのだという。
現場を見るとロッカールームに座っていたであろうシェリー
は雑誌を見たまま倒れて亡くなっている事が分かる。しかし
キャサリンは被害者のバスローブの結び方が不自然だとして
指摘すると、キムは裸のママでは置いてはおけないと感じて
自分がタオルに巻いた事を告げ、元々はサウナで倒れていた
ものだという事を知る。

1) ギルとサラはモルグで遺体を調べると、遺体の額からは小麦粉
が付着していた。小麦を微量分析でかけて調べようと告げ、
指の爪を調べるという。首の傷には繊維が付着しているとして
サラが採取する。黄色の繊維で綿ではなく、サテンの様だと
語る。ギルはYシャツを着ているがネクタイをしていないことを
指摘し、ネクタイで首を絞めたのではないかと告げる。

2) サラたちはシェリーがサウナに8時から予約していた事を知る。
キムによるとジャグジー風呂には入っていないとのこと。決して
おぼれて死んだものではないとするが、ウォリックたちは検視の
結果肺から水が検出されればキムの証言は崩れることになる事を
忠告する。

1) アルは歯形から被害者はオリバー・ダンという弁護士であり
妻と子供が二人いる男性だという。奥さんに遺留品を確認して
もらったという。被害者の体からは2発の9mm銃弾が見つかるが、
死因は窒息死だという。繊維は凶器の一部で間違いないとの事。
しかし二発も撃った後に何故首で締めているのかと疑う。

そんな中サラは小麦粉を調べた結果、ピザショップで使用され
ているものだという。また銃弾はベンが所持の許可を取っている
ローシン380から撃たれたものではないかとする疑いがもたれる。
オリバーが撃たれたのと同じ9mm弾を使用する銃であること。
ベンから登録された銃は何処にあるのかと問うと、なくしたのだ
という。
自分はフラミンゴ通りにあるピザ店「ダンテ」で働いているが
主に配達係をしているとの事だった。しかし死体に小麦粉を
付着していた事を指摘すると、何故遺体に小麦粉が付着していた
のかを問い詰める。自分から話した方が良いとするギルに対して
ベンは「死体が幾つ見つかっても喋らない」という。それを
聞いたギルは「幾つ」という事は他に遺体があるという事なのか
として現場を再度調べに行く。
すると地中に埋めてある遺体が発見される。ベンに対して他にも
まだ埋められているのかと問うと「無い」と語る。
ギルは今のウチに話した方が良いと告げ、だんだんと遺体に関わった
人物は、こびりついた血痕や死体を運んだときの重さ、感触、
冷たさなどが鮮明になっていき、PTSDのような状況になるのだと
語る。するとベンは自分は悪い奴ではないとして突然訴え始めるの
だった。
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■トイヤビ国立公園内で発見された遺体

担当したのはギルとサラとニックだった。
遺体を埋めている現行犯としてベン・ジェニングスを逮捕する
が、突如ギルの前に現れる神父の存在がかなり特異な感じに
写るエピソードだった。

ダンマリを決め込んでいた容疑者のベンだったけど、口は災いの
元とばかりに死体に関して、思わず口を滑らせ、遺体が「幾つ」
見つかっても喋らないとする辺りは素直なのかマヌケなのかと
いう感じだった。

遺体に付着した小麦粉が何なのか。
首に付着していた繊維はネクタイだと判明する。
9mm弾・ローシン380で発砲したであろう状況の後に首を絞めて
殺している辺りの意図が今回のポイントとなった。

ハイウェイ沿いのアブコンのガソリンスタンドから被害者オリバー
の車が発見され、それで遺体を運んだことは証明される。
発見された二体の遺体を調べていくと、一方は白人(オリバー)で
二体目の遺体はメキシコ系・ラミレス・ケニーだと判明する。
ガソリンスタンドの店員・カークは血を流してしまったという
ことで、立件が難しくなるのかなと思うところも有ったし
牧師が検視・検査をしているギルの元に来たときには、一瞬証拠を
汚染させる為に来たんじゃないかと思うところも有った。

ウォリックとサラが状況証拠からベンを疑う余地がない犯人だと
していたけど、相変わらずギルだけはそれ以外にも可能性を
探っていく。特に凶器が見つかっていないのに捜査を辞めて結論
づけてしまうというのはかなり危険なものの様に思う。
またこの時代のギルは検死官のアルの役割を奪うかのようにして
遺体の死因を自分でズカズカ語っていく姿があり、配役的バランス
の配慮には欠けていた感じは受ける。

容疑者のことをまるで調べもせずに容疑を固めていくところが
違和感も有ったし、それだけ現行犯だったというインパクトが
捜査官にも先入観を与えてしまったのだろうか?

結果的には兄・ロジャーが犯人だけれども、兄は過去に数々の
悪さをしていて次に犯罪が見つかれば三振法の適用ということで
弟のベンに容疑を押しつけた格好だった。ただこのずる賢いが
頭の悪そうなロジャーを見るとすぐに別の容疑で逮捕されて
振法の適用で終了って感じもする。

ギルが過去カトリック教徒だったというのは意外なのかも。
ギルは宗教を毛嫌いしていて人生を縛られると思っている様だ。
神と科学は無条件に信じるとしていたけど、宗教に於いては
神の名の下で戦って一体何人の人間が亡くなったのかと牧師に
問う姿が有った。

100年前には指紋照合の技術、15年前にはDNA技術、そしていつか
は犯人だけを確実に刑務所に捕まえる技術が生まれる筈だと
するギルに対して、神父は刑務所が無くなる日が来ることを
願うとする主張を述べるところもまた立場の違いが出て興味深い
ところだった。

そういえば地方検事・ロビン・チャイルズは、
「NCIS ネイビー犯罪捜査班」のケイトリン、「リゾーリ&アイル
ズ ヒロインたちの捜査線」でモーラ・アイルズ検視官役を
演じたSasha Alexanderが出演していた。凄く若いなと思ったけど
「NCIS」の出演はこのドラマの二年後なのでそう変わらないもの
があるかな。

■メディタラニアンホテルのサウナで殺害された女性

担当したのはキャサリンとウォリックだった。

この事件も同様に発見者が証拠を汚染している事実が有ったので
事件捜査は難航するかに思われた。

死亡した原因を調べると赤い斑点から熱射病だと推測。
当初はジャグジー風呂に入った故の溺死を疑っていたのだけど、
従業員はシロだった。

当日の被害者の足取りなどを調べていくウチに、予約した電話
のメモと被害者と一緒に居た女性・ティーナが言い争いをして
いるのを目撃していたとして捜査を開始。
メモに書かれている筆圧、そして旅行会社に提出した特筆項目と
して甲殻類のアレルギーが有るにもかかわらずカニのスープを
ルームサービスで注文していることから、ティーナだと判明する。
仲間はずれが嫌で、折角旅行に来たのに彼女が別の男性と遊び
に行ってしまうことに嫉妬したらしい。