CSI: 科学捜査班 CSI: Crime Scene Investigation (シーズン9) http://www.tv-tokyo.co.jp/csi9/ http://www.watch-csi.jp/csi/csi9episode.php

第18話 オグンのいけにえ Mascara

脚本／Dustin Lee Abraham、Naren Shankar
監督／William Friedkin
--------------------------------------------------------
シルヴィアはメキシカンプロレスのリングサイドで、プロレス
を観戦。しかし彼女は酔って気分を悪くしたのか外へと飛び出
し、車道を走る車を止めようとする。死に神のようなマスクを
した人物がシルヴィアの後ろを追いかけているのを知ると、
シルヴィアは助けを求め逃げるが、捕まってしまい力で体を
締め上げられて殺害される。

シルヴィアの遺体の第一発見者はプラネットハリウッドの従業員
だった。現場にやってくるCSIの職員たち。キャサリンは遺体の
服装を見て、おしゃれなブーツとジャケットを着込んでいる事
を指摘。ラングストンは遺体を見ると、何と自分が勤めていた
西ラスベガス大学で自分が教えていた犯罪病理学専攻のシルヴ
ィア・マリックだと分かる。

4ヶ月前、ラングストンの元で研究・論文を書いていたシルヴィ
アに対して教授はCSIで働くことになったので大学を辞める事を
彼女に知らせる。後任の教授・ジェイミソンの元でシルヴィア
は今の研究を引き続き行えるように手配して置いた事を告げる。
シルヴィアはラングストンの元で学びたいことを訴えるが、
相談が有ればいつでも電話してくれて良いと告げ、シルヴィア
はもう一人でも十分やっていける事を示唆する。

シルヴィアは手にレザーの物品を手にしていた。
ウェンディとホッジスはそれが何なのかを調べるが、とても
古い革製品としか現状では分からなかった。

モルグではロビンスが検視を行う。
脊髄に強い付加がかかり頸椎が折れた事が死因だと告げる。
キャサリンによると性的暴行を受けた跡は見られないという。
血を薬物検査に出したとするが、ラングストンはとてもマジメ
な子なので何も検出はされないだろうと告げる。

アーチーは被害者の携帯電話に何度も電話を掛けている人物
が居るという。通話記録からダン・フォレスターだと判明。
ラングストンは彼のことを知っていた。
すぐに彼が勤めているバーへ行きバーテンダーをしているダンに
話を聞く。二人は同棲していた。夕べもここに居たというが、
リサーチすると言って何処かに出かけていったという。何を調べ
ていたのかと尋ねるが、資料は全てキャンパス内の彼女のオフ
ィス内にあるという。

キャンパスを調べると室内は荒らされていた。
その中にはラングストンがサインした彼の本が落ちていた。
その中には遺体の写真が入っていた。
ラングストンがCSIに赴任した頃、シルヴィアから未解決事件の
被害者の写真を論文の為に何枚か貸して欲しいと言われ、
ラングストンはモルグと相談し、三人の遺体写真、ジェシカ・
マルティネス、エレナ・ガルシア、マリア・ペレスの写真を
提供していた。
その事件は11年前に相次いで殺された女性の遺体で、ロサンゼ
ルスの歯科衛生士、ネイルアーチスト、ブラックジャックの
ディーラーの遺体だった。全てはヒスパニック系の美女たちで
殺害方法はシルヴィアが殺害されたのと同じ頸椎を損傷させ
られた事によるものだと判明する。しかしこれまでの被害者像と
符合してもシルヴィアは違う所が気にかかるのだった。何れの
遺体も、アトロピン、スコポラミン、ヒコスチアミンなどの
植物系幻覚剤を接種しており、それらはダチュラ属と呼ばれる
植物のものだという。主にサンテリアやブードゥー教の儀式の
時に使われるものだった。これらの薬を何処で手に入れたのか。

麻薬課からの情報の提供でこの界隈には6名の売人があること
が判明する。ブラスとニックは一軒ずつ回って情報を求める。
すると一軒の家で、儀式が行われている事が判明。
そこの司祭に話を聞くと、"死んでいる"とだけ告げ、写真を
伏せてしまう。

一方グレッグは防犯カメラの映像を取り寄せ、シルヴィアが
写っていないか調べていく。すると亡くなった日の行動の中に
何処の店からふらついて出てきている事が判明。現場にいくと
そこはメキシカンプロレスの会場だと判明する。
--------------------------------------------------------

■CSI:科学捜査班 200話エピソード記念

何が記念だったのかよく分からないものが有ったけど、
シーズン9から新しく入ったラングストンの大学でのイチエピソ
ードを描いた物だった。
捜査官たちが解決出来なかった事件をシルヴィアは追っていて
その容疑者に殺害されてしまうというもの。

■殺害されたシルヴィア・マリック

ラングストンとの関係を見ると、とても熱い師弟関係にあった
事が分かり、ラングストンに取ってはCSIに入社して以降初めて
精神的ダメージが及ぶ事件だったのでは亡かろうか。
CSIでは誰もが傷ついている事件は存在しているのでラングスト
ンも例外では無かったという所だけど、赴任して早くも弟子を
失うという辺りはちょっぴり切ない。

最初シルヴィアを見たときには、「24」シリーズのクロエ・オ
ブライエン役のMary Lynn Rajskubかと思った。

■メキシカンプロレス

プロレスファンならば誰でも知るであろうミル・マスカラス
の存在。千の顔を持つ男として、ルチャリブレを代表する覆面
レスラー選手の一人。華麗な空中殺法は、日本の「タイガーマ
スク」のメキシコ版みたいな人だね。

■メキシコの呪術師

メキシコは思った以上にシャーマンの知恵が息づいている所。
今回は完全にメキシコ色強い内容だったし、呪術が関わった
事件という事も有って、それに精通していない日本人にしてみ
れば分かりづらいものが有ったのかも。

タイトルに有る鬼神族のオグンもヴードゥー教に伝わる暴力の神
であり、容疑者は自分の心の中に存在するオグンを沈めようと
していたがそれを封じ込めることが出来なかったとして、悪霊
に責任を転嫁する姿が有った。