CSI : マイアミ (CSI : MIAMI シーズン9) http://www.tv-tokyo.co.jp/csi-miami9/ http://www.watch-csi.jp/csi_miami/

Mar. 13, 2011
第16話 サバイバルゲーム Hunting Ground

脚本／Adam Rodriguez
監督／Adam Rodriguez
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6千平方kmのエヴァーグレイズの湿原で何かに追われて必死に逃
げる男・エンリケ。何かにぶつかり足を負傷する中で、ロケット
を手にした男は神に助けを請う中で、矢に刺さって倒れる。

アリゲーターハンターのピートはデイド署のホレイショに湿原
で悲鳴がしたと聞いて通報する。ヘリコプターも交えて悲鳴の
する周辺を捜索した結果、怪しい動きが有るとして報告を受ける。
現場に行くと、黒人の男性・ジャンが倒れたエンリケの首から
ぶら下げられたペンダントを奪おうとしている所だった。
ジャンはホレイショに銃を向けられると、"殺せ!"という。
何故そんなに死にたがるのかとホレイショは疑問に感じる。

すぐにエンリケの遺体を調査する。
右足に怪我が有り、被害者からIDは発見されず。
ウルフは被害者に刺さる矢を見て、これは大型動物狩猟用の
ブロードヘッドと呼ばれる矢だという。ナタリアに対して野生の
ドキュメンタリー好きだとして知識を披露するウルフ。

ローマンは遺体を検視する。
右腿外広筋下部に6mmの傷があるとし、右足骨付近にも長時間
固い物によって強い摩擦に有ったと傷跡が有るという。
肥厚性瘢痕が腹部に見つかり、熱傷の跡がある事が判明。
そこには焼き印のような形で"9"と描かれていた。感染症を
起こしているとのこと。

ホレイショはパークレンジャーのビルに不審者・密猟者の情報
を求めると、昨夜不審者のものだと思われるトラックのナンバー
を見つけたという。車両登録からアーノルド・ワトキンスだと
判明。トリップはアーノルドから話を聞くと最初はあの場所に
いた理由を話したがらなかったが、人が亡くなった事を聞くと
エバーグレイズに生息する珍しい蘭を採取していたのだという。
ポイティエヴァ・ブレトナエという種をついに見つけたのだと
興奮混じりに話すアーノルド。

デルコとウォルターはエンリケの遺体の前に居たジャンの取り調べ
を行う。名前はフランス系だと知りキューバ人かと疑うが
ハイチから来たものだという。ペンダントを奪うために殺害した
のか?とし、ジャンに体にも焼き印の"10"が有る事から、どういう
意味があるのかと尋ねる。またジャンにも足首に同様の擦り傷
が有る事から、足枷で繋がれていたであろう事を推察。
1から8の番号の人物も居るという事なのか。

ナタリアとウルフは矢が発射された場所を探す。
ウルフは過去にクマやワニに襲われた事が有るとして自然とは
相性が悪いと告げ早く退散しようとナタリアを急かす。
しかしナタリアは木の上にハンターの足場を発見する。
遺体の場所を完璧に見通せるものだとし、これは明らかに人間狩り
が行われていたのだという。その近くの湿原の中から弓も
発見される。ウルフは足に痛みを訴えると、そこにはヒル(マクロ
ブデラ・デコラ)が吸い付いている事に気がつくのだった。

ウルフは武器だと思われる弓矢をラボに居るカリーに届ける。

一方取調室にいるジャンの元にホレイショが訪れる。
ホレイショは人間狩りが行われていた可能性が高いとして、
ジャンやエンリケはそのターゲットにされていた事を指摘。
ジャンに対して協力してくれと訴える。
するとジャンは口を開き始める。
みんな自由になれるとしてハイチから連れて来られたが、いざ
船を下りると目隠しをされて長い事倉庫内に閉じ込められていた
という。そして外に連れ出されたかと思うとバンに乗せられ
突然狩りの獲物にされたのだという。生き延びる為には逃げろ
と言われたこと。必死に逃げたのでハンターの顔は確認していな
いが声は聞こえたという。エンリケは撃たれた後、ペンダント
を差し出しこれを家族の元に届けて欲しいと言われたという事
だった。
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カリーが出産から戻って来た後のエピソード。
ラボの短いシーンだけだったけど、スタッフも体に気を使った
のかな。
僅か一週間休んだだけで現場復帰したとすると凄いプロ根性
だなと思う所も有る。
まぁいくらでも撮りだめは出来ると思うし、その辺の事情は
よく分からない。
前回初監督だと描いてしまったけど、今回のエピソードが
デルコ役のアダムさんのCSI初監督作品の様だ。

事件としてはかなり特異なものを感じるエピソード。
人間狩りが行われるほど、富裕者層の娯楽が歪な形で進化して
しまったのかと思うと切ない世の中である。

1から8までの遺体はどうなっているのだろうかという気がする
し、あんまり弓矢に精通している訳では無さそうなのに、
弓矢で遠距離から人を射貫いているところなど、かなり違和感
が有るのは確か。

4千ドルで購入したカーボンシャフト、チタン製の矢尻、七面鳥
の羽根の付いた矢を使用するハンターの男。株取引であっさり
欧州株を空売りして4千ドルを儲けてしまうという辺り、罪悪感
の無さ、命を軽視する男への憤り感に繋がっているし、金自体
の存在が実に軽視されている。主犯格の男は生の掟の反すると
して、人間狩りなどしていないと否定していたけど、最後に
ホレイショが被害者側の気持ちを味わせるというのは決して
悪くは無いが、いつでも服務規程の違反に問われそうで怖いな。

ただシーズン9に入って暫く、猟奇的な一面を持って居たホレイ
ショも随分大人しくなった印象も有る。ちょっとやり過ぎだと
感じて軌道修正したのだろうか。
不法移民者に対しても優しいホレイショの姿が有ったけど、
結局強制送還されるものではないのか?

ウルフがヒルに血を吸われた時点で何らかの容疑者特定に
使われると分かるものが有ったね。犯人の血を吸ったヒルが
現場から見つかってしまうというのはかなりの違和感が有った
な。

デルコが監督しただけにエバーグレイズの大自然を舞台にした
もの(かつて休職中にデルコの役は牽引車係で走り回っていた事が
有る)で、そして自らも移民としてアメリカに来ているだけに、
そんな事情も勘案したのかな。

ラストは上述した様に、ホレイショが犯人にライフルを向け
15秒与えれるので逃げろと告げる。当然逃げられなかった訳だけ
ど、獲物にされたものは男らしく死んだのにその様か!と語る
シーンで終わるのだけど、男らしく死ぬというのは一体どういう
事なんだろうかと小一時間だった。
意外と小心者だったというのは、映画「トゥルーライズ」で
思わずお漏らししてしまうBill Paxton役の男を思い起こさせる
な。


■使用された曲

・'Manafest'の"Bring the Ruckus"