デスパレートな妻たち
(Desperate Housewives・シーズン7)

原案・製作総指揮/マーク・チェリー
制作/チェリー・プロダクションズ/タッチストーン・テレビジョ

出演/テリー・ハッチャー、フェリシティ・ハフマン、マーシア・
フロマ、エヴァ・ロンゴリア、ブレンダ・ストロング

http://www9.nhk.or.jp/kaigai/dh7/index.html





第23話 一世一代の秘密 Come on Over for Dinner

脚本/Bob Daily 監督/Larry Shaw
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ポールから自宅の鍵を渡されたスーザンは再び夢が叶う事にな
る。チャックから関係が進むことに待ったを掛けられたブリー。

トムとの夫婦関係が悪化したリネット。生まれ故郷を訪ねた
ギャビーに対して、それを聞いたママ父はギャビーを追いかけて
くることになる。


ウィステリア通りの食事会は忘れられない一夜になる。
シャルドネ、サラダ、チキン・・・何よりも記憶に残ったのは
それらの食事ではなかった。


2日前。
一年ぶりのウィステリア通りにスーザンは恋しくて、一刻も
早く友達たちに逢いたいと感じる。
元気な子供達の笑顔、郵便屋の明るい笑顔、藤の花の香り・・
その中でも一番恋しいのは近所の仲良しの友達だった。
マイクと引っ越し作業を進める中、マイクは、スーザンは一刻
も早く友達と顔を合わせたいが為に作業に身が入っていない事
を知って逢いに行く事を許可する。

ブリーとチャックはジョギング対決する中で、仲良くキスする。
シャワーを浴びるというブリーに対してチャックは自分も
一緒にシャワーを浴びると告げ、これ以上離婚が成立するのを
待つのを辞めるという。しかしそんな最中でスーザンがブリー
の元を尋ねると、チャックは
この瞬間に人が来たのは神の思し
召しである
として、やはり自制する事を告げる。今日、妻の
ドリーンと弁護士と離婚協議する事を告げ、彼女が経営する
ブティックさえ好調ならば機嫌が良くなるので話がまとまる
のも早まるだろうと告げる。

リネットとトムは旅行から一緒に帰宅する。
帰宅するまでの道中の三時間、一言も会話せずに帰宅した二人。
トムがトランクの中身を出さずにいるのを見て、その事を指摘
すると、荷物は解かなくて良いという。
会社近くに寮が有るの
で暫くこの家からは離れる
という。そんな話合いの最中に
スーザンが訪れるが、リネットは取り込み中だとして、スーザン
に歓迎の意を示しながらもドアを締めてしまう。
トムに対してリネットは、修復の努力は辞めるのか?と問い、
家族を守るために戦わないとダメだという。しかしトムは
守っているのではなく、現在の状況はつぶし合っているだけ
だと告げる。

ギャビーは窓から外を眺めると、相変わらずママ父のアレハン
ドロ
が車に乗っているのを目にする。ギャビーは銃を手にして
出かけようとする中で、スーザンがやってくる。ギャビーは
これから出かけようとしていたのでまた今度にしてくれと
スーザンを冷たくあしらってしまう。

スーザンは仕方なくマイクの居る自宅へと帰宅する。

自宅に居るスーザンの元に4人(ブリー、リネット、ギャビー、
レネ)が現れる。
決して邪険にした訳ではないとするが、
スーザンはみんなに無視されて悲しかったと語る。レネは
ずっと私はウチにいたけど、チャイムが鳴った形跡は無いと
語る。そんなレネの元にMLBの着信音が流れる。多分元夫の
ダグ・ペリーからの電話であり、大方デイナに振られたので
また復縁したいとの言い訳だろうという。
スーザンは、4人の前でポールやフェリシアに襲われた時の事
を克明に語る中で、レネの電話がスーザンの会話を邪魔するの
だった。
ブリーたちは、スーザンの為に
"お帰りなさい会"を開く事を
告げ、はしご形式のディナーをしようという。
レネの家では軽くお酒を飲んで、リネットの家ではサラダを
食べ、ブリーの元ではチキンのローストプーサン(若鶏)を
食べ、デザートにはギャビーの家で行うというものだった。

一同解散する中で、ブリーはレネを呼び止めると、これから
レーク通りのブティックを覗きたいので付き合ってくれないか?
と誘う。チャックの元妻・ドリーンが経営している店で、
その店で大金を落とせば機嫌良く彼と別れてくれるハズだと
いう。
いざブティックにいくが、センスの悪い服ばかりを取りそろえ
ており、ブリーもレネも不満だった。ブリーは手当たり次第に
服を誉めて買おうとするが、店員から試着した方が良いのでは
ないか言われる。苦笑いしながらドクロ柄のバックなどを手に
する中で、
思わず店員の事をドリーンと名前で呼んでしまう
仕方なくブリーは現在チャックと付き合っている事を話すと、
彼とは離婚するまでは寝ないとする約束をしている事を告げ、
一日も早く決着が付くこと祈っていると話してしまう。
ドリーンはすぐに弁護士のアーサーに電話し、現在の離婚同意
書を破棄して新たな条件でふんだくる事を告げる。

ギャビーは出かけると、アレハンドロの車が尾行してくるのを
知る。ギャビーは人影の少ない場所で車を止めて、銃を手に
して車を降りていく。アレハンドロはそんな彼女を尾行する中
で、ギャビーは銃を手にして一体何をしているのかと問い詰め
る。私はもう自分の身を守れない子供では無いと告げると、
彼に跪くよう要求し、今まで何をしてきたのか問う。
15歳で経験の無かった私の事をレイプしたという事を認めさせ
許しを請わせるギャビー。私も当時何度その言葉を言ったのか
と告げ、威嚇の発砲をすると、
二度と私の前に顔を出すな
告げるのだった。

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■スーザンの場合

いよいよウィステリア通りに戻る事になり、親友との再会に
心弾ませるものがあるけど、スーザンのバッドタイミングな
登場の仕方が相変わらず笑える。みんながみんなスーザンを
邪険に扱わねばならないようなタイミングに訪れてしまう所
がスーザンのスーザンたる所以なのかも知れない。

気になるのは、スーザンが家を訪れた順番なのかな。
ブリー、リネット、ギャビーの順番で訪れていた。
レネは完全にスルーされてちょっぴりヘソを曲げているのも
おかしかったけど、まだ彼女にとってはそこまでの関係ではな
いという所なのか。

■リネットの場合

トムとの関係は本当に破綻してしまうのか。
あのトムが冷たい感じがしてくるところに、夫婦関係の破綻
の現実がずしりと感じるところ。
パーティーの為にトムが一度は出て行く決心をしたけれど、
また戻って来たけれど、リネットからは、逆にトムが居なくな
ってホッとしている自分が居たとの気持ちを告白される。
もちろん最初は両親の事を見ていたリネットにとって、旦那
に出て行かれることこそ恐い事はないと感じていたのだろうけ
ど、今のリネットには支えてくれる人が多いからね。

まぁ正直、男性の立場からすると、リネットの身勝手さばかり
が目についた一連のエピソードだったけど、別れの選択を
した方が時に良い事だってあるんだよね。

アメリカ人の離婚率からすれば、ウィステリア通りの夫婦
破綻はまだまだ可愛いモノなのではないか。

■ブリーの場合

今回は完全に神の御心に背くような行為をし続けた結果、
チャックにとっては相当不利益な感じの展開へと導かれた
感じ。敬虔な信者だった頃のブリーはもう居なく、チキンを
焦がしてボヤ騒ぎを起こしたり、チャックとの情事によって
完全に恥をかいてしまうブリーだけど、ブリーってスーザンの
元旦那と付き合っていた時にも相当ハメを外していた所が
有るので、見た目と違ってその辺のギャップが楽しいところ
なのだろうね。

オーブンでメインの料理を焦がしてしまう中で、服の乱れを
見たマクラスキーさんは相変わらず、"そりゃ燃えるわね"と
鋭い突っ込みが入っていた所は笑える。

■ギャビーの場合

15歳の時にママ父によって犯されて来た犯人のアレハンドロ
と対面。一番気になるのは、アレハンドロは一体ギャビーの前
に何をしに来たのかという事だ。あれだけ酷い事をして置きな
がらも、彼はまた上手い事取り入ってギャビーと寝ようとか
考えていたり、まさか家族の一員としてその輪に入れるとか
思って来たのだろうか?
アグリー・ベティの時のイグナシオ役の時にはあれだけ
優しい父親だっただけに、凄くダークな役所のギャップが
なんともいえないものがあったね。
そして冒頭から血の付いたカーペットを見せられた時には、
殺されるのはこの人だなと思わせるものが有った。

みんながパーティーに来る中で、あのボックスの中に遺体が
入っていたのだろうけど、Dlifeで放送中の「リンガー〜2つの
顔〜」を思い出させるような展開だった。

■気になる要素

●カルロスとブリー

シーズン8では、カルロスは母親をブリーの息子によって殺害
された事で決別宣言をしていた。この流れが如何に解決させて
いくのか脚本家の手腕の見せ所だったけど、上手い感じで流れ
を引き寄せてくるね。まぁ流石にアレハンドロの登場の仕方が
強引だった気もするし、例え相手は銃を持っていなくとも、
不法侵入した事に変わりはないので、そんなに罪には問われない
気がする。

●レネの失意

ダグ・ペリーが再婚してしまったことで、レネとしては辛い
ところ。一応離婚はしてもいつかは彼と元通りになる気持ち
が有ったのかも知れないしね。

腕時計のモデルをしていたというエドガーと一瞬でくっつき
一瞬で別れた彼女。

My Funny Valentineというジャズナンバーを繰り返し歌う
姿。

●ブリーと警察官

なんでブリーに警察官の彼が出来たのかなと思えばこういう
流れに繋がっていくのね。全てのことに理由はあるとばかりに
やっぱりこういう所で彼に後ろめたい気持ちを抱えつつ付き合
っていかねばならない辛さ。

●秘密を共有し、団結を見せる?

今まで散々秘密を抱えて良い事がなかったであろう事は実感
しているハズ。プリティ・リトル・ライアーズの中年版
的ドラマが新たに始まるのか。
一体この町、何人の人間が死ねば良いのか。

●フェリシアのその後、一切描かれず。

車の衝突事故のネタの後、ウィステリア通りにその消息が
伝わったのかどうかもよく分からないまま終わってしまった
感じ。まぁ仕方が無いといえば仕方が無いけどね。

スーザン・メイヤー (Teri Hatcher) 美術の講師
リネット・スカーボ (Felicity Huffman) 子沢山
ブリー・バン・デ・カンプ (Marcia Cross) 潔癖性、ケータリング
ガブリエル・ソリス (Eva Longoria) 元モデル。プライド高い
メアリー・アリス・ヤング (Brenda Strong) 自殺してしまった主婦

カルロス・ソリス (Ricardo Chavira) 投資会社
トム・スカーボ (Doug Savant) 夫
オーソン・ホッジス (Kyle MacLachlan) 潔癖性。医者
マイク・デルフィーノ (James Denton) 配管工

アンドリュー・バン・デ・カンプ (Shawn Pyfrom) 息子
ダニエル・バン・デ・カンプ (Joy Lauren) 娘
プレストン・スカーボ (Max Carver) 双子
ポーター・スカーボ (Charles Carver) 双子
パーカー・スカーボ (Joshua Logan Moore) 息子
ペニー・スカーボ (Darcy Rose Byrnes) 娘
ホワニータ・ソリス (Madison De La Garza) ギャビーの娘・長女
MJ・デルフィーノ (Mason Vale Cotton) スーザンの息子
ベンジャミン・カッツ (Jake Soldera) ダニエルの娘
セリア・ソリス (Daniella Baltodano) 娘・次女

ポール・ヤング (Mark Moses) メアリーアリスの元夫・殺人容疑
カレン・マクラスキー (Kathryn Joosten) 隣人
リー・マクダーモット (Kevin Rahm) ゲイ、不動産業
ボブ・ハンター (Tuc Watkins) ゲイ、弁護士
レネ・ペリー (Vanessa Williams) MLBのダグ・ペリーの妻
ロイ・ベンダー (Orson Bean) マクラスキーの恋人
ミッツィ・キンスキー (Mindy Sterling) 近隣住民・メガネ

フェリシア・ティルマン (Harriet Sansom Harris) 姉をポールに
マーサ・フーバー (Christine Estabrook) 元、近隣住民、殺害さ れる。
ベス・ヤング (Emily Bergl) ポールの妻、自殺
チャック・バンス (Jonathan Cake) フェアバンク署警察官

エドガー (Jason George) バーテンダー、レネと数時間恋人
ドリーン・ハンス (Anita Barone) チャックの妻、ブティック経営
アレハンドロ (Tony Plana) ギャビーのママ父

評価:★★★★★★☆☆☆☆ (6.0)

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