ホテル・バビロン
HOTEL BABYLON
BBC(2006年 イギリス)

http://www3.nhk.or.jp/kaigai/babylon/index.html


第7話 盗む理由


脚本/Tony Basgallop 監督/Keith Boak

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人はホテルに来ると例外なく盗みをする。
窃盗被害をカバーするためにホテルは料金を一割り増しで請求
している。ただだと思う物が実は金を払っている。
盗みも有る程度までは見逃されるが限度を超えると・・・
この日ホテルの常連の一人、大金持ちのレディ・パットンの
部屋から金が盗まれる事件が発生する。パットンは大した額で
は無いからと告げるが、信用の問題に関わるとしてレベッカと
チャーリーは調査することになる。部屋に鍵を使って入退室
した記録は記されており、深夜の4時36分に元ロシア人従業員
のカードキーを使って入室したものが居ることが判明する。
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幾つかのエピソードが混在するような内容だった。

その中でもメインである盗みについて。
パットンの金を盗んだのが彼女が好意を寄せているデレクだった
というオチがなんとも寂しい限りだった。デレクが扱われる
エピソードは初めてだったけど、セリフはなくても今まで
存在感の有るドアマンだっただけに、辞めさせられるという
展開はちょっと衝撃的だった。
しかしこのデレク、6回も結婚歴があるという。
正直6度も結婚と離婚を繰り返す人間には、何処か問題が有る
のではないかと思わせるけどね。

アンナとジャッキーは、カリスタというギリシャ人の13歳の
天才バイオリニスト・カリスタの対応に当たる。
アンナは正面受付係なのに、客室で対応するっていうのが
変な話だったが、姉のように慕ってくるカリスタの事を
気に入っていた様子。自分は客室係であるジャッキーよりも
客の対応が上手いと勘違いしてしまう内容で、最後にミスを
冒すという展開が用意された。

一方デレクは息子・アダムをポーターとして採用して欲しい
と口利きをチャーリーに頼む。しかしアダムの態度の悪いこと。
有る意味では人怖じしないキャラクターでは有るけど、接客に
は向いていない人物だね。
ドアマンに対する資質について今回言及が有ったけど、アダム
が向いているのはどんな職業なのかという所が今回のドラマ
のオチとして利用された。

メインは盗みについてだ。
盗みに関連して、レベッカは在庫の管理を徹底するために厳格な
ヘレン・マーチャントという管理士を派遣する。ヘレンの姿が
登場するときのインパクト。ただならぬ様子でジーノが見つめて
いたけど、彼よりもガタイの良い女性という事でビックリした。
最初は男性が女装して演じているのかと思ったけどね。
でもお菓子に釣られてしまうという可愛らしい罠が笑える所。
自分が罠を仕掛けようとしていたのに、それに引っかかるとは
なんとチャーミングなキャラなのか。

結局レディ・パットンの金を盗んだのはデレクだった。
顔見知りであるはずなのに知らないと告げたのがバレた形だ。
カード好きのデレクは多額の借金を背負っていたという。
更に長女イブが大学に通うと言うことで金が必要になったとの
事で金を盗んだ。その事実を知らないパットンが最後にデレク
の姿を探すというのがなんとも皮肉。パットンが好きなのは
ジェームズなのかなと思っていただけに意外にも映るけどね。

客室係がパットンの犬と格闘しているオチも笑える。
っていうか犬をいぢめるな!

レベッカ・ミッチェル (タムジン・アウスウェイト) 総支配人
チャーリー・エドワーズ (マックス・ビーズレー) 支配人代理
トニー・ケイスモア (デクスター・フレッチャー) コンシェルジュ
アンナ・ソーントン・ウィルトン (エマ・ピアソン) フロント部長
ジャッキー・クルーンズ (ナタリー・メンドーサ) 客室清掃部長
ジーナ・プリミローラ (マルティン・マルケス) バーテン
ベン・トールマン (マイケル・オビオラ) フロント
デレク・クリスプ (マイケル・アトウェル) ドアマン
ターニャ・ミハイロフ (ダニラ・ゴビッチ) 客室清掃
ジーノ・プリミローラ (Martin Marquez)

Raymond Coulthard (ジェームズ・スコフィールド) 接客
Ian Bonar (デーブ・ウィルトシャイア) ベルマン
Kevin Bishop (アダム・クリスプ) デレクの息子。長男
George Rossi (レニー)
Joan Collins (レディ・パットン) 金持ちの客
Les Dennis (レス・デニス)
Julie T. Wallace (ヘレン・マーチャント) 厳格監査
Alki David (パパス) カリスタの父
Elisha Mansuroglu (カリスタ・パパス) 天才バイオリニスト
Anthony O'Donnell (サーロック) ホテル調査官
Andrzej Borkowski (セルジオ)
Emil Suceska (エド)

評価:★★★★★☆☆☆☆☆ (5.0)

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