ダークエイジ・ロマン 大聖堂 The Pillars of the Earth http://www9.nhk.or.jp/kaigai/daiseidou/

第2話 聖堂炎上 Master Builder

脚本／John Pielmeier 監督／Sergio Mimica-Gezzan
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キングスブリッジ修道院に行くトムたち。
副院長のレミジウムに、院長は何処にいるのか尋ねると、聖
アドルフィス聖堂に居るという。そこにいるフィリップ院長に
この修道院の聖堂の修復作業をやらせて欲しいと訴えるが、
君たちを雇う金がないといわれる。

そんな中、修道院に居たトムの娘のマーサの悲鳴が聞こえる。
急いで現場に行くと、ジョニーという大男に近付かれて怯える
彼女の姿があった。トムは木の棒を握るとジョニーを襲いかか
ろうとするが、エレンの息子・ジャックがそれを止める。
ジャックはトムの妻・アグネスが死んだ晩にあの男を見たと
いう。彼はトムらの赤ちゃんを拾った人だと告げると、奥から
赤ちゃんの鳴き声が聞こえる。トムは涙をためて赤ちゃんを
抱かせて欲しいと頼むが、赤ちゃんはトムを嫌がり涙する。
やはり一度捨てた俺ではダメか・・と告げる。

しかしトムはこの土地から出て行きたくないとエレンたちに
告げる。あの子を二度と置いていきたくないという。神がこの
修道院での仕事さえ与えてくれれば出て行くことは無くなるのに
と呟くのをジャックが聞いていた。

聖堂で修道士達が礼拝するのを物陰から見ていたジャック。
ジャックは聖堂の天井裏にいくとハトの巣を集めてそこに火を
付ける。瞬く間に聖堂は燃え上がり、火の海になる。
それに気がついた修道士たちは、聖堂にある聖杯を外に出そう
とし、フィリップは大事なアドルフィスの遺骨を持ち出そうと
中へと入る。カスバートの制止を振り切り遺骨に手を伸ばすが、
天井から崩れてきた瓦礫によって骨は砕かれてしまう。

トムはジャックの元に行くと、夕べ聖堂が燃えれば良いことを
祈ったと告げる。立て直したいがこの修道院ではその為の金
が無いとすると、ジャックはただで働けばいいという。

一方フィリップは遺骨が壊れてしまった事を嘆くが、必要なのは
信じる心だとして、納骨堂から信仰の種となる遺骨を持ってきて
それをアドルフィスの遺骨だとすれば良いと告げられる。
そんなフィリップの元にトムが訪れると、トムは自分が聖堂を
建てる事を告げる。燃やしたのは悪魔の仕業だが、私を使わした
のは神だという。フィリップは早速ウェイルラン司教に手紙を
書くと、トムという職人の存在を柘植、国王から建設のための
資金援助を願い出て欲しいと綴る。

ジャックが指輪を見ているのをトムの息子・アルフレッドと
娘・マーサが話しかける。
トムはジャックを呼び出すと、君がアドルフィスの像を造って
欲しいと頼む。お前ならば出来る。石の声を聞けと告げる。
その晩トムはエレンと結ばれるのを、下で寝ていたアルフレッ
ドは気がつき見て見ぬふりをする。
情事の後、トムは急いで聖堂の設計図を作りフィリップに見せに
いく。斬新なとがったアーチ型の窓。聖堂は神の控えの間で
有り、天国への入り口なので光り溢れるような構造にしたいこと
を告げる。
フィリップは完成まで期間はどのくらいか?と尋ねると、石工
30人とその他の労働者でかかれば15年程度で完成すると告げる。

フィリップの元にウェイルラン司教から手紙が届く。国王に
逢う前にシャイリング城に来いというもの。
フィリップは留守にする間に、修道院を副院長のレミジウス
に任せていく。

翌日ジャックは指輪が盗まれた事を知ってアルフレッドを
問いつめる。エレンがやってきて、ジャックと共にアルフレッド
を問いつめると、お前は魔女であり、魔力によって母と父を奪っ
たと告げる。

フィリップは一人シャイリング城につくと、そこでマシュー
からナイフを突きつけられる。司教に会いに来たことを告げる
と、奥から謀反の罪で捕まったバーソロミュー卿の娘・アリエナ
と息子のリチャードが出てくる。父は何処にいるのか?という
アリエナに対して、ウィンチェスターの牢屋に囚われている
という。アリエナは父は国に背いてなどいない事を訴え、
国王に会うならば釈放するよう言って欲しいと懇願される。
しかしそれは難しいことを告げる。
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ウェイルランらの陰謀によって正当な世継ぎを失った王国では
ヘンリー王に変わり、スティーブンが国王となる。
一方石工であるトムは、キングブリッジ修道院で奇跡的な再会
が有り、なんとかここに留まり、聖堂の修復に手を貸したいと
考える。その矢崎に聖堂は大火事によって脆くも崩れ去る。

冒頭から崩れ落ちる聖堂の映像は見事なものがあったね。
ドラマレベルというよりも映画レベルの迫力だったけど、
視聴者を惹き付けるのが上手い作り。

現在の体制を考えると、どうしても正統派ヘンリーの血を
引くものや、彼の意志を継ぐもの達の勢力が限りなく心細く、
今にも滅びようとしている感じだけど、援軍が来ることで
その辺の展開が逆転していくのかな。

フィリップの不注意な発言によって、アリエナたちの居所が
分かり、ウィリアムとウォルターによって襲われてしまうなど
目を覆いたくなるような惨状が描かれる。この辺の屈辱感は
是非とも今後晴らされることを期待したい。耳を切られた
リチャードは蚊も殺せないような人物だけど、そんな彼が成長
していくのかな。

フィリップがウェイルランのしている事に対して徐々に疑心を
持つのは良いことだけど、シャイリングの領土を巡っては、
ハムリー家も関わっていることも有って、三つ巴の状態だし、
何とも微妙な鍔迫り合いが起きている。政治的駆け引きに於いて
フィリップは上手く渡り合うことが出来るのか。

ウェイルランに負けず劣らず悪人っぽい顔をしているトムの
息子・アルフレッドが、エレンやジャックに敵対心を持ち
エレンをハメようとしたり、大人しそうな顔をして聖堂を
燃やしてしまうジャックなど、何でもあり状態な感じがする。

エレンの魔女裁判の中でウェイルランに対して彼女のしでかした
行動があまりにマニアックな侮蔑の仕方だったし、完全マザコン
化しているウィリアムがリーガンに溺愛されている描写など
ハリウッド系というよりもフランス映画みたいな雰囲気があるな。