ダークエイジ・ロマン 大聖堂 The Pillars of the Earth http://www9.nhk.or.jp/kaigai/daiseidou/

第3話 聖アドルファス祭 Redemption

脚本／John Pielmeier 監督／Sergio Mimica-Gezzan
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ウィンチェスターでは、市民達が集まる前で盗人のサイモン
グッドフェローが処刑される。そんな群衆の中にリチャードと
アリエナは居た。
スティーブン国王は、そんな市民達の前に出ると、イングラン
ド国に敵対する勢力は全て排除した事を告げる。敵対するもの
とはモード妃とグロスター卿だが、実際には国民の前のパフォ
ーマンス。そんな中、シャイリングのバーソロミューが市民達
の前に連れてこられて、断頭台へと運ばれる。謀反人だとして
国王は処刑を命じるが、その時群衆に紛れていたアリエナが
突然国王に向かって御慈悲をとし、父はイングランドを愛して
いるという。しかし国王はそれを認めず、彼の子供達に関して
は、話次第で刑を免除するという。バーソロミューの息子・
リチャードは自分の軍に入って忠誠を誓うか?と問う。答え倦ねて
いると、アリエナは騎士としてならばはいるという。国王は
後日護衛隊長の元に来いと告げる。無情にもバーソロミューは
目の前でクビを打ち落とされてしまう。
リチャードはアリエナに、父の敵の軍隊にはいるなどいやだと
否定するが、アリエナは正面から向き合うよりも懐には入って
復讐した方が良いという。そしてまずは爵位を取り戻すこと
だとし、涙を封印する。

キングスブリッジ修道院では修復作業が行われていた。
レミジウスはフィリップに対して、トムの再建計画は構想が
大きすぎるとして、もっと小さな聖堂にすべきだと訴えるが
フィリップはトムを全面的に支持していた。金がかかるとする
と、羊毛を売りに出したり、借地で収入を得ようという。
レミジウスにマーサと一緒に水汲みでもするよう告げ、後で
会場に人を集めておくよう告げる。

トムは魔女扱いされ追放されたエレンと密会する。
トムは戻って結婚しようとするが、例え結婚してもフィリップ
は許さないという。

スティーブン王はウェイルラン司教の前で、自分の事を今でも
神は罰を与えていると告げる。あの証拠として未だに、国王の
世継ぎを乗せた船が沈没した件に関して、あの船は誰かが意図
的に沈めたものだという噂が流れているという。モードと
グロスターもリンカーン辺りまで勢力を進めており、あの土地
が奪取されればイングランドは二分してしまうという。神は
何故私に力を貸してくれないのか?とすると、司教は貴方以外に
神を怒らせているものが居るのではないか?と告げる。

キングスブリッジ修道院では、院長を前にして修道士達が会議
を開く。カスバートは更なる収入源が欲しいとすると、トムは
この土地にマーケットを呼び込みたい事を告げる。しかし
聖アドルフィスが火事の際に焼け落ちたのでは人が寄りつかない
と告げると、カスバートは院長が骸骨を持ち出したという。
トムは新しい像が出来るまで安全な場所に保管されていると
嘘をつく。

ジャックはトムに言われてアドルフィスの像を彫る。
そんな中、マーサはジャックに話しかける。彼女はジャックの
指輪を持っていた。しかしそれを返さず、アルフレッドが
父をエレンに取られまいとして酷いことをしたと謝罪。そして
自らも親切のつもりでいけないことをしたと語る。

ウィンチェスター。
リチャードとアリエナは、父・バーソロミューがもしもの為に
金貨50枚を託したという司教を捜していた。ラルフという司教
を見つけ声を掛けると、彼はバーソロミューの告白を聞いたこ
とを認めるが、金貨などもらっていないと否定。するとアリエナ
は彼に剣を突き出し、金貨を返すよう求める。観念したラルフ
は金貨を差し出すが、10枚しか残っていなかった。
残った金をどのように使うのか。
アリエナは羊毛の取引をしている現場を見て、これを使って
行商すれば五倍くらいにはなると告げる。

シャイリングの石切場に向かうトム。
そこでオットーという職人に、キングスブリッジ修道院まで
石を運ぶよう求める。
しかしいざ現場に行くと、そこにはパーシーの息子・ウィリアム
とその従者のウォルターが居た。
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キングスブリッジ修道院では消失した聖堂の再建作業が進め
られるなか、権益を巡って一筋縄ではいかない。
シャイリングを統治するハムリー家は、キングスブリッジに
主導権を奪われまいとして、邪魔していくことになるが・・・

日本にはない信仰心みたいなものがドラマとしては面白い要素
として存在し、王様や称号を持つ位の人物といえども、神の
存在や修道院の存在に対して一目置かねばならない状況が描か
れる。

王様の陰に司教の姿が有りとばかりに、権限を持つのは王様
だけれど、裏で操っている司教の姿が何とも不気味。

王位を争うあまり、スティーブンの数々の非道な行動に対して
一応罪悪感を持っていたり、呪うとばかりに夢でヘンリー王が
出てきて、彫刻士の若者が一人の王を王座につけて、一人の王
を滅ぼすと訴えていく。

信仰心は当然民衆のレベルにも息づいていて、院長の裁量に
よって、一日働けば罪は全て償われるなど、都合の良いこと
を言っては国民を操っている姿がある所など、面白さもあり
怖さも存在する。それだけにフィリップやウェイルランなど
の役職に就く人たちの、姿勢が問われる時代なのだろう。
ラルフ司教なんて酔いつぶれて、とても聖職者には見えなかった
しね。

神のご加護が数々の所で見られ、トムが奇跡を演出していく
所は、良くできていた。

またアリエナたちは実にたくましく、行商で得た金で再建を
果たそうとしていたり、モードやグロスターの勢力が再び
立場を逆転しようとして拡大している所など、今後ともに
期待できる要素だね。