ダークエイジ・ロマン 大聖堂 The Pillars of the Earth http://www9.nhk.or.jp/kaigai/daiseidou/

第5話 芸術と破壊 Legacy

脚本／John Pielmeier 監督／Sergio Mimica-Gezzan
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フィリップはウェイルランから半ば強引にバーソロミューの
事を裏切ったと認めさせられ、首吊りの刑を受けることになる。
フィリップは処刑場へ。しかし最後に聖職者から声を掛けられ
る際に、フィリップの弟・フランシスは兄が処刑場に居ること
を知り連れ出す。

一方ウェイルランとリーガンは、モードとスティーブンのどち
らに付くかで話し合っていた。ウィリアムがモードから伯爵の
位を貰うためには人質を交換しなければならない事を聞かされ
る。更に人質を交換すれば必ず戦争が起きるとして、どうすべ
きか話し合う。リーガンはモードに付くので、スティーブンが
勝利したときにはウェイルランに間に立って欲しいと頼む。
ウェイルランは条件として、私はカンタベリーの大司教になり
たい事を語り、その為には今の大司教が邪魔だと告げる。

フィリップを助けたフランシスは、今後は一番利益になるもの
の下に付くことにしたという。今日は立て続けに奇跡が起きた
ので、キングスブリッジの大聖堂も建てることが出来るはず
だと勇気づける。フランシスは殺されたと思っていたジャック
が、生き返ったことを彼に語る。それを知り、フィリップは
ジャックに神はまだ二人に用があるみたいだとなと告げる。

アリエナが服を脱いで水に入るのをアルフレッドが見ていた。
そして自分も服を脱いで彼女に近付く。アリエナはそれを知っ
て逃げ出すとアルフレッドは溺れ始める。演技かと思えば
本当に湖の下に沈んだ為に、アリエナは助ける。すると途端に
キスしてきた為に、彼女は払いのけ、二度と近付くなと警告す
る。

ウェイルランは、スティーブン側の傭兵・リチャードと交渉
する。スティーブンを交換して釈放すればまた戦争を起こしか
ねないとし、変わりにスティーブンの息子・ユースタスを
人質として渡して貰うという。彼が立ち去った後5年間無事
ならばその子は返すという。

ウィンチェスターでは、再びモードが女王に返り咲いた事で
色んな人たちが女王の前に現れる。ウィリアムはエリザベス
という12才の少女に声を掛ける。するとモードに接見する群衆
の中に、フィリップとジャックが居ることに気がつく。
モード女王は自分の息子・ヘンリーと一緒に接見に来た者達
から話を聞く。女王にには大勢の人が頼みに来るものだと息子
に説明する。モードの兄・グロスター卿の書記官を勤めていた
フランシスは、フィリップの事を紹介し、キングスブリッジの
聖堂を建てるために、市場を開く許可が欲しい事を告げる。
スティーブンに許可を得ていたが、何者かに権利書を奪われた
事を語る。また石切場についても許可を得ていたが、ウィリアム
たちがそれを禁止した事を告げる。女王は市場の権利を与える
も、石切場については所有者であるシャイリング側に有るとし
て、ハムリーたちに権利を与える。その代わりに敵軍と交渉し
て、グロスター卿を自由にする事だと語る。
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スティーブンが捕らわれた事で、モードとの戦いは一時中断し
モード側に王位が引き継がれていく。
スティーブン時代に不利益を被ったものたちは、権利を取り
戻そうとして、モードに願い出ていく。
フィリップもその一人で、石切場こそ確保できなかったが、
市場を開く権利を改めて認可される。

主人公クラスの人物が突然殺されたりするものだから実に
気が抜けないドラマ。

外道は外道な道をひたすら突き進んでいくし、聖職者であれ
上に立つ者であり、利権が関わる醜い争いが延々と繰り返され
ている。

見た目通りに、悪い顔をしている奴はとことん酷い行いを
している所が、一貫されていて凄い。
ウェイルラン、ウィリアム、アルフレッドなど、敵の中ばかり
でなく、味方の中にも嫉妬心や義理の兄弟の間で葛藤が起きて
いるのだから、益々人間の醜さ・愚かさなんかが描かれる。

挫折から成功の道を歩み始めた所で、再び挫折の道を歩ませる
のだから、なんとも意地悪きわまりないシナリオだ。
ジャックがコツコツと作り上げてきた石像なんかも、一瞬にして
壊されてしまった事で、実に忍耐力が試されている感じがする。

問題はアリエナの弟が、スティーブンの味方に付いている事。
まるでねじれ国会の如く、モードが勝利する事を願うキングス
ブリッジとしては、スティーブンに荷担している彼は少々
邪魔くさい存在となっている。

トムが本当のことを言わずに亡くなった事で、ジョナサンは
永遠に本当の父を知らずに生きていくことになるのかな。

今回はドラマの中でも中だるみが懸念されてのことなのか、
"胸と尻"がやたらと多かったな。