マードック・ミステリー 〜刑事マードックの捜査ファイル〜
Murdoch Mysteries (カナダ / 2008年)

製作総指揮 - スコット・ガーヴィー、クリスティーナ・ジェニン
グス
製作 - ローラ・バービン、ピーター・ネイブーン、キャル・クー
ンズ
監督 - ショーン・アレックス・トンプソン、ドン・マクブレアテ
ィ、ジョン・レクイエ、ファーハド・マン
制作 - シャフツベリー・フィルムズ、チャム・テレビジョン、グ
ラナダ・インターナショナル

http://www.mxtv.co.jp/murdoch/





第2話 ヘビとハシゴ Snakes and Ladders

脚本/Cal Coons 監督/Farhad Mann
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マードックはボートクラブの事件以来、温めていたとするアイ
ディアの一つ、証拠を照らし出す紫外線ライトを開発する。
トーマス警部は、そんな彼に舞踏会の招待状をプレゼントする。
本来妻と行くはずが、現在喧嘩して気まずい状況だという。

そんな中、公園で事件が発生する。
現場で調査していた
ジョージはトーマス警部やマードックが来
ると現状を報告。釣りに来た男性が遺体を発見したという。
その遺体を見ると
内臓が抜き取られているという猟奇的殺人。
遺体は
アルバータ・モファットという女性で、売春での逮捕歴
が有るとのことだった。現場には血文字で
"私を止めてみろ"
書かれていた。
調べている中、一人の男がやってくる。やたらと態度がデカい
男性・
エドワード・スキャンロンは、スコットランドヤード
呼ばれるロンドン警視庁の刑事だった。彼は殺人犯を追って
この土地まで来たことを語る。

容疑者は
ハーラン・オーギルで似顔絵も作成されていた。
14ヶ月前から事件を追い続けているというエドワードは、この
容疑者はロンドン、カイロ、ボンベイ、そしてオークランドを
渡り歩いており、その都度その土地で
8人の女性を殺害していく
のだという。現在までに24人の被害者が出ており、ここカナダ
で25人目の被害者が出た事になる。オークランドで聞き込み
している際にバンクーバー行きの船に容疑者らしき人物が搭乗
したとの連絡を受けたので、ここに来たことを語る。
エドワードはこの一件はロンドンの
ホワイトチャペルで起きた
切り裂きジャック
の仕業なのではないか?と疑うが、マードック
は、あの事件からは7年が経過していることを理由に、その関連
を否定する。

エドワードは署内でゲーム"チェッカー"をしていたジョージら
に激怒する。この非常事態に何をしているのかと。
トーマスは息抜きは必要だとしながらも、ジョージたちに捜査
に集中するよう命じる。そしてエドワードに対してマードック
の補佐として一緒に捜査に当たって欲しいと語る。まずは汽車
でトロントから来たことを想定し、ユニオン駅周辺を調べるよ
う指示する。

マードックたちは検視局にいくと、
ジュリアから遺体から何か
証拠が出たかどうかを尋ねる。すると巧妙に身体を切り刻んで
おり、何らかの経験のある人物ではないかという。凶器は小型
のナイフのようなものだとの事だった。エドワードはジュリア
の見立てに対して異議を申し立てるが、その口ぶりがあまりに
傲慢なことにマードックは指摘する。

一方娘・アルバータの死を受け、母親がやってくる。
母によるとアルバータは
St.マイケルズ病院で洗濯係として
働いており、シューター通りの下宿先に帰る途中に殺害された
のだろうとの事だった。売春していた事実を尋ねると、あの子
はそんな子ではないと否定しながらも、父親が肺病を患って
居たためにアルバータが家計を支えるために仕方なく売春して
いた事を知る。

エドワードは自分の傲慢な態度を反省し、署員たちの為に
ゲームを購入していく。
"ヘビとハシゴゲーム"と呼ばれる
もので、自分もハマっているという。
一方マードックは、ダンススタジオに行くと、踊りの練習を
行う。講師は
カタリーナをマードックのパートナーとして
練習させるのだった。

翌日、二人目の被害者が出る。
グロリア・アバークロンビーという19歳の女性で売春婦では
なく、お針子として働いている人物で、
YWCAと呼ばれる
キリスト教女子青年会の宿舎で寝泊まりをしている女性である
事を知る。帰り道に被害のあった現場で馬車の走る音が聞こえ
たとする証言を得るが、果たして知らない人物の馬車に女性が
乗ったりするだろうかと疑問を感じていく。

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ロンドンの町を脅かした切り裂きジャックが、カナダのバンク
ーバーでも現れる!?女性を殺害する犯人は、現場に必ず"私を
止めてみろ"とのメッセージを残していく。マードックは精神
分析を行っているロバーツの力などを借りて、犯人像に迫って
いく。

如何にも不自然な形で出てきたスキャンロンが犯人だろうな
という臭いがプンプンしてくる内容だった。

働く女性・強い女性に対して何らかの敵意を示し、殺すことで
自分に自信を得ているのではないかと疑っていく。
残されたメッセージの意味を紐解き、止めてみろというのは
逆に止めて欲しいの意味が含まれているではないかという
事で、捜査を始める。

ポイントとなったのは、被害者の女性二名に共通するもので
有り、その二人の情報を知り得る人物が警察官しか居ないとい
う事だった。

マードックと犯人のエドワードが二人で会話するシーンが
度々訪れ、その中でも母が居らず、父はクリミア戦争によって
おかしくなったとする所や、自らもアフガンに従軍している
こと。この世の中の貧困やら虐待やらの状況に対して酷く
嘆いている姿があったけれど、何故そこまで猟奇的になって
しまったのかは、イマイチ分からない。やはり戦争とか、貧し
い環境が歪んだ性格を生み出したのだろうか。

8人を殺害するという8の数字への拘りもちょっと消化不良
な印象もある。ゲームでのヘビの数が8匹だったようだ。
8つの罪の事を指しているようだが、七つの大罪については
よく言われるけど、8つとは何なのだろうね。

フィリップ・ピネルというフランスの精神科医についても
言及があり、今回出てきた精神科医・ロバーツも何らかの影響
を受けている感じだね。

ウィリアム・マードック (Yannick Bisson) 刑事
ジュリア・オグデン (Helene Joy) トロント警察検死官
トーマス・ブラッケンリード (Thomas Craig) 警部
ジョージ・クラブツリー (Jonny Harris) 制服警官
ヒギンズ (Lachlan Murdoch) 制服警官


エドワード・スキャンロン (Alastair Mackenzie) 刑事/犯人
ロバーツ (Paul Amos) 精神科医
アルバータ・モファット (Molly Shanahan) 被害者・元売春婦
メルヴァ・モファット (Wendy Lyon) アルバータの姉
オトラント (Conrad Dunn) 教授
モリス・ベイリー (Paul Haddad) 覗きで逮捕
オリーブ・ロス (Katie Bergin) YWCA
グロリア・アバークロンビー (Dominique Bisson) 19歳、お針子


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