マードック・ミステリー 〜刑事マードックの捜査ファイル〜
Murdoch Mysteries (カナダ / 2008年)

製作総指揮 - スコット・ガーヴィー、クリスティーナ・ジェニン
グス
製作 - ローラ・バービン、ピーター・ネイブーン、キャル・クー
ンズ
監督 - ショーン・アレックス・トンプソン、ドン・マクブレアテ
ィ、ジョン・レクイエ、ファーハド・マン
制作 - シャフツベリー・フィルムズ、チャム・テレビジョン、グ
ラナダ・インターナショナル

http://www.mxtv.co.jp/murdoch/





第4話 イリュージョン Houdini Whodunit

脚本/Alexandra Zarowny 監督/Farhad Mann
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ハリー・フーディーニという男性がトロント警察署に来てマジ
ックを見せる。マードックも一緒になって楽しむ中、ハリーが
来た目的は、
フーディーニ・ブラザーズのトリックショウが
夕方
シャフツベリーシアターで行われるので招待するというもの
だった。トーマス警部は、マードックに対してジュリアを誘っ
て来たらどうかと告げる。
フーディーニブラザーズは、兄のレオポルドが司会進行し、
ハリーが実際にマジックを見せていた。そして助手としてミス
ルビー
がハリーたちのマジックを手伝う。空中浮遊のトリック、
人体切断のトリックを見せた後、ハリーの得意技である脱出
トリックが行われる。厳重に手足を縛った状態で、厳重な箱の
中に入り脱出するというもの。11分で脱出しなければ中の酸素
は無くなり窒息するというものだった。砂時計が用意される
中で、いざトリックがスタートする。

ちょうど11分が過ぎる頃、ハリーは観客席の後ろから姿を現す。
みんな感心するが、その時シアターの隣にある
トロント銀行
強盗事件が発生する。その事を通行人である男がシアターに
知らせに来る。そしてその通行人は、舞台に立っているハリー
を指さし、この男性が銀行から出てくるのを見たと証言する。
空白の11分の間に隣の銀行に押し入り、金庫から金を奪ったのか。

ハリーを問い詰めるトーマス警部。
何よりも自分たちがアリバイに利用されたものだとして激怒して
いた。ハリーは犯行を否定するが、目撃証言が何よりの証拠だと
してトーマスは彼を犯人として目を光らせる。しかし逮捕出来る
だけの証拠が無いんだろうと言われ、反論できなかった。

トロント銀行の支店長を務めているエドガー・シムズは騒動を
聞きつけやってくる。この銀行には
最新式の時限式ロックの
金庫を採用
していたので、夜8時にロックがかかると朝の8時
までは誰にも開けられないという。しかも
警報装置が設置して
有り、そして警備員も常時監視
していた。

警備員のジョナ・デッカーは現場で殺害されていた。
ジュリアは遺体を見て、頭部を鈍器で殴られた事が死因だと
いう。

そんな中、シアターでアシスタントをしていたルビーがジュリア
の元にやってくる。なんと彼女はジュリアの妹であり、姉の事
をジュールズと呼んでいた。彼女はジャーナリストをしていて、
現在はフーディーニの事を記事として書くためにアシスタント
を勤めているという。それ以前にはインドに居たり、ロンドン
に居て、イギリスの著作家で「タイムマシン」などを執筆した
ハーバード・ジョージ・ウェルズのそばにいて彼についての
記事を書いたという。

マードックは再びシアターにいくと、ハリーは次なるトリック
の開発のために肺活量を鍛えていた。マードックは脱出のトリッ
クは床から抜け出たものだとすぐに見破る。数秒で装置を外し
てハリーは本当に銀行を襲ったのか。

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マジックショウの途中で銀行が襲われる。
最新式のセキュリティの施された金庫が破られていること。
そして入り口の施錠も外され、警備員も殺害されていること。
目撃者によると、マジックショウをしているハリーの姿を
目撃したとの事だが・・・

まさかジュリアの妹が登場するとは思わなかった。

マジシャンvsマードックみたいな構図は面白いと思うのだけど、
どちらかというとマジシャンに拘っていたのはトーマス警部
だけであり、マードック自身は先入観を持たずに実証主義を
貫いた格好だった。

どう考えてもハリーの兄かジュリアの妹・ルビーが怪しいと
思っていたけど、実際には兄ではなくレオポルドという手品師
の様で、マジシャンとしての興業だけでは儲からないものの
様だ。

脱出トリック中に金を盗んだのか否か。
上手いことマジック中の空白の11分間を利用したし、刑事たち
をアリバイに利用したのではないかとする疑惑を植え付ける展開
でなかなか面白く演出されている。

ただ今回のドラマ、金庫を破った事は良いとしても、金庫から
金を持ち出している訳で、11分だけで誰にも見られずそれが
出来るのかと言われると正直無理だと思う。

ルビーがマードックの前をうろつくことでジュリアを嫉妬させる
辺りは興味深いものが有ったし、なかなか煮え切らない二人の
関係をもう少し親密にさせるのも悪くはないのかなと思う。

会話の中で色々な著名人の名が挙がるところも面白い所。
今回はハーバード・ジョージ・ウェルズが引き合いに出された
事はもちろん、世界初の銀行強盗に成功したジェシー・ジェイ
ムズを引き合いに出した辺りも興味深い。
この辺の事は、ブラピが主演した映画「ジェシー・ジェームズ
の暗殺」
でも彼のことが取り上げられている。

ウィリアム・マードック (Yannick Bisson) 刑事
ジュリア・オグデン (Helene Joy) トロント警察検死官
トーマス・ブラッケンリード (Thomas Craig) 警部
ジョージ・クラブツリー (Jonny Harris) 制服警官
ヒギンズ (Lachlan Murdoch) 制服警官

ハリー・フーディーニ (Joe Dinicol) 脱出王
ルビー・オグデン (Sarah Gadon) ジュリアの妹、ジャーナリスト
レオポルド・ロマノフ (Joris Jarsky) フーディーニ・ブラザーズ
エドワード・シムズ (Matt Baram) トロント銀行支店長
--- (Pamela Johnson) シムズの秘書
フレッド (Kit Lang) 通行人。目撃者
--- (David Ben) Consultant

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