マードック・ミステリー 〜刑事マードックの捜査ファイル〜
Murdoch Mysteries (カナダ / 2008年)

製作総指揮 - スコット・ガーヴィー、クリスティーナ・ジェニングス
製作 - ローラ・バービン、ピーター・ネイブーン、キャル・クーンズ
監督 - ショーン・アレックス・トンプソン、ドン・マクブレアテ
ィ、ジョン・レクイエ、ファーハド・マン
制作 - シャフツベリー・フィルムズ、チャム・テレビジョン、グ
ラナダ・インターナショナル

http://www.mxtv.co.jp/murdoch/





第5話 緑の妖精 The Green Muse

脚本/Bobby Theodore 監督/Don McBrearty
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ウェストン音楽院という名のマダム・エティが開いている店。
そこは音楽院とは名ばかりの高級売春宿だった。
しかしパーティーさながらの男女の出会いの催しが行われる中で
突然窓から
火炎瓶が投げ込まれ、屋敷は一瞬にして火が付く。
マダムは売春婦の一人・コーラ・デブロー(23歳)が、無事に外に
逃げたかどうかを調べるために部屋を訪れると、殺されて発見さ
れる。

すぐにトロント警察が現場へとやってくる。
昨夜の12時前後に突然火炎瓶が投げ込まれたこと。そしてマダム
が一人で彼女を捜していた際に被害者を見つけたこと。
マードックはジョージに、昨夜居た客のリストを手に入れろと
指示。しかしこの売春婦には街の有力者も多く通っている為に、
臆する姿が有った。

デブローの遺体はベッドの上で発見される。
首には
ワイヤーで絞められ切りつけられていた。彼女へのファン
レターも多く届いている形跡があり、部屋には
アブサンと呼ば
れるリキュール
が有る。幻覚作用が有ると言われる飲み物だった。

マダムから話を聞くと、デブローは人気で客から引っ張りだこ
だったという。半年前からこの土地にやってきたとし、以前は
モントリオールの方に居たという。しかし客の暴力によって
この土地に引っ越してきたとの事だった。
デブローのことを入れ込んでいた客の中に、画家であるアーサ
ー・ウェブスター
という男性が居る事を聞く。今夜22時頃
彼を追い出したとし、入り口は鍵をかけていたので防犯上問題は
無かったという。
マードックはマダムとは顔見知りだった。
互いに顔を合わせると変わっていないと声を掛け合う。
その光景をジュリアが複雑そうな表情で見ていた。
そんなジュリアも会計士の男性と食事中に呼び出されたという。

ジュリアの見立てでは、犯人は後ろから襲っているので返り血
は浴びては居ないのではないかという。
首にはもう一つ絞めら
れた跡が有る事から、以前にも襲われていたのではないか

推察する。

アーサーに話を聞きに行くと、被害者のデブローは自分にとって
は女神の存在であり、彼女を見るだけで創作意欲が沸いたとい
う。彼女は別の男性に惚れていたとし、その相手はウィルソン
判事
との事だった。

マードックは判事の元を尋ねると、被害者の客だったのでは
無いか?と尋ねる。昨晩のアリバイを聞くと、執務室に22時頃
まで居て、その後は朝まで家にいたという。そんな二人の会話
を息子のポールが聞いていた。

一方トーマス警部の元には禁酒同盟のリーバイ・ビーチャー
訪れる。彼は音楽院を警察もグルになって容認しているとして
避難し、あそこには有力者も通っているからだと激怒。あんな
所は閉鎖するよう告げるのだった。

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売春婦の女性・コーラ・デブローが殺害される。
以前から彼女は襲われていた形跡があり、混乱に乗じて殺害した
人物は誰なのか。

マードックと知り合いだとする売春宿のマダムとの関係が、
今回ちょっぴりジュリアの嫉妬心に火をつけると共に、マードック
の中にもジュリアに対する愛情に火をつけた感じだろうか。
前回は妹によって心を揺さぶられていたし、マードックも罪な
男だね。
試しに飲んでみるとするアブサンことリキュール酒を使って二人の
関係を一気に進ませる展開だけど、酒の力に頼るしかない
マードックの姿を見ると、捜査で見せる天才的な思考とは逆で、
愛着が沸く所があるのかな。

しかしまさかの青姦ってことで、外は相当寒そうな感じもしたけど、
一晩中ピクニックの様な形であの場所に居たのだろうか。
それとは対照的にジョージは地味に容疑者の尾行を敢行している
ところ見ると、彼がかわいそうに思えてくるものが有った。

ドラマとしては科学的なものとして、アブサンに混入されて
いた薬であるトルエンによって犯人を特定していく物があった。
容疑者をふるい落とす流れとして、火炎瓶に含まれている成分
がテレピン油とケロシンだったとする流れで、上手く検事の
容疑を晴らしていく。

マードックが仕掛けた罠はなんとなく想定出来る物が有ったけど
そんな単純な罠にまんまと引っかかるポールも相当気の抜けた
所が有る人物だね。

金のために父親を容疑者に仕立てるところなど悲しいドラマだった。

ウィリアム・マードック (Yannick Bisson) 刑事
ジュリア・オグデン (Helene Joy) トロント警察検死官
トーマス・ブラッケンリード (Thomas Craig) 警部
ジョージ・クラブツリー (Jonny Harris) 制服警官
ヒギンズ (Lachlan Murdoch) 制服警官

ミッチェル・ウィルソン (Tom McCamus) 判事
マダム・エティ・ウェストン (Krista Bridges) ウェストン音楽院
ポール・ウィルソン (Matthew Edison) 判事の息子
アーサー・ウェブスター (Michael McMurtry) 芸術家
リーバイ・ビーチャー (Jonathan Potts) 禁酒同盟
--- (Jim Chad) Brothel Patron
--- (Pamela Mars) Prostitute

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