CIA ザ・カンパニー
(the Company 2007年、ミニシリーズ)

監督 : ミカエル・サロモン
製作総指揮 : リドリー・スコット、トニー・スコット、ジョン・
キャリー
脚本 : ケン・ノーラン
原作 : ロバート・リテル

http://axn.co.jp/program/thecompany/



第5話 終わらないゲーム -前編-

脚本/ケン・ノーラン 監督/Mikael Salomon
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1975年ワシントンD.C
ジーン(エフゲニー)と連絡役の女性は17回目の会話。
半年ごとに引っ越しする決まりになっているという彼女は、
ジーンとの連絡を付けるのが生きる理由になっているという。
ジーンにスタリックから帰国指令が出ているとのこと。
ジーンの父親の容体が悪いのだという。

世間ではベトナム戦争が行われていた。
ジャックの元に同僚の
マニー・エビットから電話が鳴る。
先週、博物館でソ連の外交官・
セルゲイが女性に声を掛けて
来たという。会っているウチに、セルゲイは
亡命を希望して
いるとの事だった。
早速会うジャックは、セルゲイ・ククシキンから話を聞く。
KGBでは大尉に居るという彼は、アメリカ政府による保護を求
める。私と妻と7歳になる娘の安全を求めるというもの。
何故亡命したいのか?と尋ねると、非効率なソビエト体制や
共産党員の墜落に幻滅したからだという。私の国はロシアで
有りソ連ではない事を告げる。しかしジャックはそれだけの
理由では納得いかないとすると、セルゲイは妻が心臓病を患い
アメリカで良い医者に診てもらいたいのだという。
以前はCIA内に居るスパイがKGBに逐一報告して、その疑惑を
もたれれば家族ごと消されていたが、スパイとその連絡係が
町を出ることを漏らしていたので、チャンスだと思ったという。
CIAの内部にいるスパイについて、今町を出る人物こそスパイ
本人だという。他にもスパイだと特定できる情報が有るとし、
サーシャと呼ばれる通名の本名のイニシャルを告げるという。

CIA本部ではこの件に関して相談する。
スタリックの罠の可能性も否定できず、事実の立証には相当な
時間がかかるとジェームズは語る。しかしサーシャは二週間で
戻るとし、亡命者の尋問には相当な技術が有る事を告げる。
ジャックは適任者が居るとし、この話しを勧めるべきだと進言
する。

セルゲイと再び接触する。妻の治療には歯医者に何度か通わせる
事にして、そこに心臓医を配置しておくという。

CIA本部では、正規の職員は2万人、契約社員4千人、秘密扱い
は5千人、更に世界各国には大勢の職員が要るのに、サーシャ
を特定できるのか?という。
サーシャは、ロシア語を話せる事と、名字がKという事。
ジェームズは244人まで絞ったという。サーシャへの連絡係を
見つければ必ずサーシャにたどり着くと語る。

ジェームズはかつて自分が捜査した経緯を語る。
1961年にFBIが共産主義者のマックス・コーエンを見つける。
カーンとドジソンが連絡係だったとし、ドジソンの本名は
作家のルイス・キャロルと同じだという。ルイスといえば、
不思議の国のアリスの作家だった。スタリックは別世界を
作ろうとしていること。ドジソンには逃げられたが、彼が住んで
いたカーンの店の過去10年の伝票を調べると、顧客の中に
私の友人が居たという。それは二重スパイをしていたエイドリ
アン・フィルビー。ドジソンがフィルビーの後任に就いて
スパイとの連絡係をしたという。店が10年間配達しているCIA
局員を調べると正規職員167名と契約社員64人の名を見つけ出す
事が出来たとするが、該当者は居なかったという。しかし
フィルビーが消え、カーンが捕まるまでの6年の間に、妻の旧姓
でドジソンに配達を頼んだものを調べ、セルゲイの情報と付き
合わせた結果、一人の人物が浮かび上がったという。

空港に降り立つレオと妻の
アデル、そして娘のエリカの前に、
親書が届く。保安係はレオを連行していく。

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亡命者セルゲイ

彼は本物の亡命者なのか、それともスタリックによって送り込
まれた、CIA局内を混乱させる為の工作員なのか。

CIAの情報網が逆に混乱を引き起こすと言うことで、対応も
難しい者になる。

サーシャの正体とは?

Kというイニシャル。
最初はエフゲニーだとたどり着いたのかと思ったけど、どう
見てもKが名字ではない。

まさかレオが疑われるとは思わなかったけど、家族が居るだけ
に彼への仕打ちは酷いなと思わせた。

レオが捕まる

ジャックに取っては辛い事だっただろうね。
ジェームズに対する不信感が募ってくるけれど、調べるほどに
レオの行動が怪しく写る。
セルゲイが偽物の亡命者であることを祈るのみという所だった
けど、果たしてセルゲイの正体は如何に!?

レオの経歴

レオはブタペストの時にはウィズナーと組んでいたし、ピッグス
湾の時にはビセルの右腕だった。ソ連の担当ならばロシア語
にも精通しているし、二重スパイとしては適任。そしてレオの
妻・アデルは、ジョンソン政権の時にホワイトハウスの職員
だった。果たしてレオは本当にスパイなのか?

レオの父親

レオの父・エイブラハム・クリツキーは、1896年11月にリトア
ニアのユダヤ人地区で生まれ、1910年迫害が有ってアメリカへ
渡ってきた。最初に働いたのはトライアングル・シャツウエスト
社で帽子のベルトを縫っていたという。1911年会社が火災で
仕事を失う。
エイブラハムは社会主義者で、非アメリカ活動調査委員のせい
で犯罪者に仕立て上げられ、1929年10月29日に株価の暴落で
全ての資産を失い橋の上から身投げしたとの事。資本主義に
よって殺された為に復讐したのか?と疑われる。

後々考えれば、この辺の経緯からレオが社会主義を理想として
いたのかなと思えるね。

エフゲニーは帰国

父親は入院していた。
エイドリアンとも再会し、彼は不自由がない生活をしているが
何処か窮屈そうな印象だった。

ホルストメール計画

スタリックが提唱したアメリカ経済・世界経済を混乱させる
為の計画。天然ガスなどでKGBが過去に稼いだ金がアメリカの
NY銀行に630億ドル以上有るという。一気にドルを売ることで
金融が大混乱に陥るのではないかというもの。

ジャックは混乱する

セルゲイから1972年にサーシャはスタリックとノバスコシアで
会っている事を聞く。レオもちょうどその時、家族で自転車
旅行でノバスコシアに渡っていることを知る。
ジャックはレオに状況を考え事実を認めて協力するよう求める。

ジャック・マコーリフ (Chris O'Donnell) CIA
ハーベイ・トリッティ (Alfred Molina) "魔術師"
ジェームズ・アングルトン (Michael Keaton) "マザー"
レオ・クリツキー (Alessandro Nivola) CIA
エフゲニー・ツィピン (Rory Cochrane) ソ連側スパイ、同級生
エイドリアン・フィルビー (Tom Hollander) 二重スパイ
フランク・ウィスナー (Ted Atherton) CIA


マニー・エビット (Mike Turner) CIA
セルゲイ・ククシキン (Scott Alexander Young) 亡命者
ウィリアム・ウェブスター (Victor A. Young) DCI
デュバル (Alessandro Nivola)

--- (Stephen Bogaert) CIA
--- (Rick Roberts) CIA
--- (Antony Sher)

評価:★★★★★★☆☆☆☆ (6.0)

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