FBI 失踪者を追え!
Without a Trace

制作総指揮/ジェリー・ブラッカイマー


第21話 魂は売らない
Are You Now or Have You Ever Been

脚本/Harry Litman、Ed Redlich 監督/Peter Markle
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当時生徒の一人だったアンディを校長という立場で迫った
スポルディングの裁判が行われる。アンディは証言人として
法廷に立つが証言できず、裁判官は証拠能力には足りぬ精神
状態だとして、証言人として却下される。
そんな中スポルディングは当時の捜査は権利を無視したFBI側
の横暴であり、弁護士を要求したのに聞かない上での証言は
全て無効だと訴える。

一方FBIでは、5ヶ月前に失踪していたキャリー・ウィルキンス
の遺体らしきものが発見される。

その頃、FBIらは医師のアンワー・サミールがテロリストと
間違えられて捜査した上に射殺された事件について、再調査が
行われることになる。OPRとしてジェイソン・ファレルをFBI
職員たちを面接することになる。
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FBIの捜査には時間に迫られるあまり、法を犯しても優先すべき
事項がある。そんなFBIの苦悩を描きだした話だった。

面白いのは個別の面接によって仲間達に不信感を抱かせ、本音
を引き出させようとするOPRの存在感だ。

ダニーはマーティンに対して不信感を抱くし、マーティンは
ジャックに対してその感情を持つ。
ジャックとサマンサにはやっぱり性的な関係が有ったのかとい
うことがドラマの中にも描かれたし、ビブに至っては、家族あ
る身である為に出世を臭わせ、仲間を売るよう暗に要求してくる
OPRの姑息な揺さぶりが絶妙だったと思う。

しかしなんといってもやっぱり"お坊ちゃん"マーティンの存在が
この騒ぎの元凶って感じもする。
もともとジャック程度の捜査規範の乱れなど容認されている
ものだろうし、マーティンの犯したアンワー・サミール事件で
テロリスト扱いした行動が結果としてマーティンの父・ビクター
を動かす形となった。

スポルディング事件については違法捜査が至るところで見ら
れた事件なので難しい案件だが、アメリカに於いて子供が関わる
事件に関しては被疑者に対して厳しい視線があるので、この様な
結末は有る意味意外に写る。

少年が無罪になることや自らの落ち度が指摘される事も覚悟し、
当時被疑者が弁護士を要求していたことを語ったジャック。上に
立つ者としては信用できない人物である事を証明するような嘘の
供述は御法度であるので、最後の法廷でのやりとりは、犯人は
逃すが部下達の心を引き留めるには十分なものだったね。

それにしてもマーティンの父親はお騒がせな人だね。

ジャック・マローン (Anthony LaPaglia) FBI
サマンサ・スペード (Poppy Montgomery) FBI
ヴィヴィアン・ジョンソン (Marianne Jean-Baptiste) FBI
ダニー・タイラー (Enrique Murciano) FBI
マーティン・フィッツジェラルド (Eric Close) FBI

ビクター・フィッツジェラルド (Ray Baker) マーティンの父
ロッシ (Christina Chang) 検事。FBIを弁護
--- (Spencer Garrett) スポルディングの弁護士
アンディ・ディーバー (Jared Hillman) 法廷で証言
ジェイソン・ファレル (Frank John Hughes) OPR
ハースト (Thomas Vincent Kelly) 巡査。法廷へ
アダーリー (Harris Laskaway) 裁判官
グラハム・スポルディング (Conor O'Farrell) 虐待の被疑者
ポーラ・ヴァン・ドーレン (Lynn Whitfield) FBI上司

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