ハリウッド・ナイトメア
Tales from the Crypt (アメリカHBO:1989年〜1996年)





3-1 偽装殺人!自分に殺された男 The Trap
(1991年6月15日放送)

脚本/Scott Alexander 監督/Michael J. Fox
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料理を作るアイリーンに近づく夫のルー
昼間に帰宅した夫の姿に驚く。仕事はどうしたのか?という問
いかけに対してクビになったという。ピザの配達を一週間で
クビになるなんてと呆れ、色々と支払うものが有るのだと告げ
る。アイリーンは自分が美容院の仕事にパートに出る事を語る
が、ルーはそれを許さず、俺がなんとかするという。ローンが
有るのにどうするのかと問い、昔から口だけで一緒に居るのが
不安だと語る。親からの借金ももう難しいという。アイリーン
の両親は既に他界しており、ルーの母は存命しているが・・・

そんな中生命保険会社のネフから支払いの催促の電話が鳴る。
支払わねば生命保険は無効にすると言われ定職に就くよう言わ
れる。ルーは文句をいうが、文句を言いたければ金を払って
からいえと言われる。

ネフとの会話をしていてルーはある事を思いつく。
それは
死なずに保険金を受け取ることが出来たらどうかという
事だった。その為にルーは死体保管所に居る検視官で弟の
ビリーに今夜家に来いと電話する。仕事が忙しいと断るものの
黙って兄である俺の命令を聞けばいいと語る。

夜ビリーは不機嫌そうにやってくる。
用件は何なのか?という問いかけに対して、死んだように思わ
せたい事を告げる。25万ドルの保険証書がここに有り、死んだ
場合には特約も含めて50万ドルが手に入ることになっていると
いう。検視医であるビリーがニセの報告書を書いてくれれば、
手に入るのだという。ビリーは僕は公務員である為にそんな事
は出来ないとするが、母の年金をくすねていただろうと脅す。
しかしあれは兄に言われてやっただけじゃないかと反論するが
それを言った証拠などないとし、協力しなければ警察に告げる
と脅す。アイリーンは呆れるが、お前も旅行や買い物をしたい
だろうと告げ、俺はもうやると決めたのだとルーはごり押し
するのだった。

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ハリウッド・ナイトメアシリーズの第3シーズンの1話目の
エピソード。

初回は俳優のマイケル・J・フォックスが手がけたシナリオで
本人も最後にルーの有罪を陪審員の前で訴える検事役で登場
する。

保険金詐欺の為に死の偽装をするという事で、ちょっぴり安易
なものも存在しているかなと思ったけれど、上手い事ルーが
主導権を握っていると思わせ、実際には弟の方が計画を練って
いる辺りがとても良く出来ている話だった。

見た目の違いはそんなに分からないけれど、整形を施したと
いう設定やら、ルーの事には無二の愛情を注いでいた母親が
死の偽装をしたことでボケが進行してしまっている辺りの
皮肉さ加減が面白く描かれている。

これまでビリーの事を都合良く使ってきた兄の横暴さに対して、
妻や家庭までも奪い返し、肩入れしていた母親までも奪って
しまうところが後腐れない感じもするけど、母親の口癖の
ようになっていた言葉をルーがそのまんま踏襲して最後まで
自分の名前を唱えるところが印象的だったね。

それにしても相変わらず映像が残虐というか、度を超えた
残虐さは逆にコメディとして見られるというか・・・

シーズン3の中では完成度の高いエピソードだね。

アイリーン・パローマ (Teri Garr) 専業主婦
ビリー・パローマ (Bruno Kirby) ルーの弟、検視官
ルイージ・パローマ (Bruce McGill) "ルー"、無職、ピザ配達首
マクレーン (James Tolkan) 警察官
母・パローマ (Carroll Baker) ルーを愛している
パオロ (Carlos Lacamara) リオの職員
--- (Michael J. Fox) 検事 / 法廷でルーの有罪を唱える
--- (Yvette Freeman) 女性陪審長 / 有罪だと語る
--- (Ben Hartigan) 聖職者 / ルーの葬式

評価:★★★★★☆☆☆☆☆ (5.0)

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