刑事ジョー パリ犯罪捜査班
(2013年・フランス Le Grand / Jo)





19 Nov. 2013
第5話 ヴァンドームの誘惑 Place Vendome

監督/Stefan Schwartz 脚本/Rene Balcer、Ed Zuckerman
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ロカン家では、夫が息子を学校まで送ろうとする。
金曜日の朝なので渋滞が予想されるとして、急いで出発しよう
とせかすが、夫のフィリップはまだ時間があるとしてゆっくり
出てくる。今夜から社員旅行があるので月曜日には自宅に戻ら
ず直接会社に向かうとして妻・オリビアに語る。今夜は冷える
ので気をつけてと妻は夫を送り出すが・・・

ジョーはアデルヤニックと食事を取る中、アデルの居ない
ところでジョーはヤニックに対して、妙なヤツと連んでいる事
を指摘する。すると自分も相手のことを良く知らないが、売人
の家に押し入るので手を貸せと言われたのだという。断れば
アデルが危ないと脅されたのだという。それを聞いたジョーは
シャルリーが関与していることを知る。

一方ヴァンドーム広場・地下駐車場で火災が起きる。
車が炎上したもので、目撃者のアラニックによると、車から
煙を出していたが、車内にはシートベルトをした男性が乗って
いたという。助けもせずに出てきたのかとして呆れる。
ノルマンが現場に一番乗りしていた。ホテルリッツの料理教室に
言っていたという彼。
一同で火災のあった車を調べにいくと、車の所有者はフィリップ
ロカンのものだと分かる。
女性検視官のアンジェリクによると、煙を吸って亡くなったで
あろう事を告げる。しかし何故火災が起きたのにシートベルト
を外していないのか。
この駐車場が月極の駐車場である事を知り、職場はこの近く
のヴァンドーム付近だろう事を告げる。爪がない事を知るが、
近くに爪が落ちている事を知る。外そうとしていたが外せなか
ったのではないかというものだった。

ロカンが勤めていた職場で話を聞く。
ロカンは勤続16年であり、経理を担当していたという。
金曜日は早退したとし、奥さんからは胃腸炎だと言われたと
いう。具体的にどんな仕事を担当していたのか尋ねると、社員
の資金管理の仕事で、会社の支社はニューヨーク、ロサンゼルス
ローマにあるという。金曜日にやるべきだった仕事は何なのか
と尋ねると、上司の男はロカンのオフィスのパソコンを操作
して調べる。すると10万ユーロがマルタに送金されていること
が分かる。支店から金を動かすことなど出来ないとして、操作
コードを知っている筈は無いと語る。

ロカンの妻・オリビアから話を聞く。
金曜日に何か変わった様子は無かったか尋ねるが、週末に社員
と旅行にいくと行っていたとし、今朝戻ったのだという。夫に
横領の疑いがかかっている事を知っているか尋ねるが、知らない
事を告げ、息子を迎えに行くので出て行って欲しいとジョーたち
を追い返す。

車両捜査班から、フィリップの車はガソリンタンクに穴が開けられ
ており、ベルトも故意にバックルが壊されている事を知る。
事故に見せかけた殺人なのか。10万ユーロがマルタの口座から
また別の口座に移動している事を告げ、ロカンの口座ではない
ことを知る。
アンジェリクによると、遺体の打撲痕は生前のもので、体内から
睡眠薬が検出された事を聞く。
社員旅行の件と体調不良の件は明らかにウソだとし、妻が怪しい
事を告げる。
夫人の口座を調べる様ノルマンに指示する。
そんなノルマンは、フィリップが金曜日に予約していたホテル
モーにある事を告げる。

モーのホテルで話を聞くと、職員の女性からは確かにチェックイン
はしているが、夕食から戻っていないとの事だった。ベッド
が乱れていないことからも分かるというもの。
フィリップの持ち物を調べると、シャンパンとコンドームと
精力増強剤が入って居て、愛人と宿泊しようとしていたであろう
ことを推察する。その愛人が容疑者だとして、誰なのかを捜査して
いくことになる。
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地下駐車場で殺害された男性の遺体・フィリップのことを
調べていると、会社の金を不正に横領していたであろう事を
知る。妻の言動から矛盾点が現れ彼女を第一容疑者として
注視していたが、実は彼女の元に夫を誘拐したとする連絡が
有り、夫が誘拐された時の動画が贈られてきた手紙のURLに
書かれている事が分かる。
フィリップには週末女性と遭おうとしていた事が判明する
中、メールを解析していたノルマンは、フィリップは女性
から金を横領するよう仕向けられていた事が分かる。
携帯の通話履歴から発信者は刑務所からだと判明していく。

フランスの刑務所・服役事情というものが分かるもので
ちょっぴり興味深いものが有った。
週末は軽犯罪者であれば一時出所制度というものが有るらしく
申請すれば塀の外に出られるというもの。
また刑務所所長を抱き込んでいれば、刑務所内でも優遇され
るというのはアメリカの刑務所同様のものがある。
そういう意味では、日本の刑務所に比べると、フランスの
受刑者も相当人権に関しては緩いものがあるような印象は
受ける。

冒頭から如何にも不倫旅行だなと思っていたし、誘拐の
ビデオが出てきた時には資産家の妻から金をせしめる為に
自作自演をする過程で共犯の女性に殺されたのかなと
思って見ていた。
被害者の男もまさかの美人局とは思わなかっただろう。

刑務所にいるということを利用したアリバイのトリックの
謎に関しても、刑務所長を抱き込んでいれば、確かにそれも
出来そうだけど、フランスでもアメリカ同様に民間会社が
刑務所を運営しているのだろうか?

冒頭からやたらと車の件でフェラーリがどうとか、シトロエン
DSなどが引き合いに出されていたので、最終的にはキーアイ
テムとして利用した格好だった。

刑務所など閉鎖された場所に於いて最も心理的に左右する
ものはやはり情報の流れなのだろう。容疑者の4人を独房に
入れたことで連絡が取れなくなってしまったことで、足取り
を乱すという作戦は上手く出来ていたし、相変わらず一部
流れとしては分かりづらいのだけど、かき乱す為に上手い
こと誘導したのかな。

身内ネタではイケメン捜査官役のバヤールは既に結婚して
いたこと。
ジョーがシャルリーによって脅されている背景には、娘の
アデルが病院から母親の入院費の捻出の為に薬を盗んでいた
とする過去が存在するようだ。
完全にヤニックを疑っていたけど、彼もまたジョーの被害者
の一人って感じ。
今までチャーリーと読むのかと思っていた俳優の人。
Charlieと書いてシャルリーと読むようで、完全に勘違いして
いた。このドラマの役名を見ても単純なローマ字読みでは
ないので俳優名が分かりづらいな。


ジョアシャン“ジョー”・サン=クレール (Jean Reno) パリ警視庁犯罪捜査班
キャリン (Jill Hennessy) シスター・売春婦更正施設
マーク・バヤール (Tom Austen) ジョーの相棒
ベアトリス・ドルモン (Orla Brady) 犯罪捜査班チーフ
アデル (Heida Reed) ジョーの娘。看護師
ニコラ・ノルマン (Celyn Jones) 鑑識担当・髭
アンジェリク・アラサン (Wunmi Mosaku) 女性検死官・黒人
ヤニック・モラン (Chris Brazier) アデルの彼・ドラッグの売人
シャルリー (Sean Pertwee) バーのオーナー、ジョーの弱みを握る

オリビエ・カタン (Adrian Dunbar) 刑務所長
Mrs.カタン (Julie Alannagh-Brighten) 妻
オリビア・ロカン (Emily Woof) 妻
フィリップ・ロカン (Jonathan Cullen) 夫
ガブリエル・ブロシェ (Susannah Fielding) 経理の女性
フレドリック (Stephen Shagov) バーでドラッグを売る?
アマドー (Eriq Ebouaney) ジョーの協力者
デュロック (Joe Tucker) 麻薬捜査班
バネッサ・セルファティ (Anna Skellern) 刑務所の女
Mrs.バジュロ (Sara Stewart) 夫人
レオン・バシュロ (Michael Morris) 誘拐された?
ミシェル (Raphael Schwartz)
(Blair Plant) Capitaine Leduc
ビエル (Nigel Whitmey)
ニコル (Kaya Blocksage)
M. Guez (Paul Venables)
M. Proglio (Matthew Geczy)
アレン・アラニック (Lachlan Nieboer) フェラーリ車に乗る男
アナベル (Emma Cunniffe)
(Sam Mackay) Bastien
(James Greene) Brochu / バネッサの父
(Chloe Darini) Desiree
フリザベス (Susy Firth)
--- (Kellie Delkeskamp) Nurse


評価:★★★★★★☆☆☆☆ (6.0)


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