華麗なるペテン師たち2
hustle

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第4話 スーパー・ヒーロー


脚本/Howard Overman 監督/Alrick Riley

アッシュはオークションハウスにて、漫画の原画を落札する。
11万ポンドもする漫画。それは1934年にレオナルド・ライト
が描いたブラックドリーム。創刊号の表紙の原画になったもの
だった。良い投資話だとするが、既に軍資金が底を突き、
早急に現金を調達する必要性に駆られる。
一方エディは、女刑事・サマンサから一万ポンドを要求されて
いた。もしも払わなければ偽装紙幣を発見した罪で捕まえると
脅されるエディ。そして何か大物詐欺師の情報を知らないかと
詰め寄られ、泣く泣くミッキーたちの事をバラしてしまう。
ミッキーとダニーがリチャードに詐欺を持ちかけている現場を
サマンサに見られ捕まってしまう。手に入れた金を全額没収
され、更にミッキーが持っていた漫画の原画を見て、これから
どんな詐欺をしようとしていたのかを聞かれる。話さずにいる
と原画を燃やすと脅され仕方なく今回のオークション詐欺の
全容について語る。サマンサは自分も加わり利益の半額を
もらうと言うのだった。

今回は悪徳刑事を追い込むというもの。
流石にこれまでこのドラマを見ている人にとって、刑事から
脅されている事にも何処か耐性がつき、逆に手玉にとって
いるんだろうなという事はすぐに想像できる。
最後のネタばらしまでに如何に不自然な行動を見つけるのか
がこのドラマの楽しさになっているのかもしれない。

ドラマでは表面上、オークションで偽物を売りつけ、本物は
また別のコレクターに売るという作戦。一件に付き約10万ポンド
の利益が舞い込むために、今回は20万ポンドの仕事だ。
ただミッキーたち詐欺師の心情として、欺す相手は善良な
市民ではなく、悪い人から金を騙し取るいう暗黙の了解が有る
為、どの辺でその辺の名目に上手く筋書きを肉付けできるのか
が、ドラマの脚本家としての力量だと思う。

ドラマの中で悪徳刑事を出し抜くために難しい場面はズバリ
二カ所だ。貸金庫に利益を保管されてしまっている事。
そしてオークション会場で如何に原画のすり替えを行い、
悪徳刑事に全ての罪をなすりつける事だと思う。

貸金庫の件は、鍵を落とした時点ですぐに分かった。
すれ違う金髪の女性は、顔を見ずとも明らかにステイシーだよね。
今回のステイシーは子供を使って、悪徳刑事の懐から手形を
取り出すという大役までこなした。

今回やや不自然になってしまったのは、サマンサに原画の鑑定
をさせに行ったこと。この刑事は、自分はリスクを冒さない
ように、この詐欺の一件からは距離を置いていたのに、この場面
だけ詐欺に加担してしまっている事。まぁこの場面を描かない
と彼女に全ての罪をなすりつけることは出来ないのだが、
随分と安易なその役目を引き受けたなという印象だ。

それにしても最後はステイシーが漫画オタクのニールに取られ
てしまい、ミッキーとダニーが悔しそうにしていたな。
そういえばニールの妄想でステイシーがコスプレする場面が
有ったけど、視聴者サービスって所でしょうか。

ミッキー・ストーン :エイドリアン・レスター “ブリックス”
ダニー・ブルー :マーク・ウォーレン 新入り詐欺師
アッシュ・モーガン :ロバート・グレニスター 「当たり屋」
ステイシー・モンロー :ジェイミー・マリー 。「女性」を武器
アルバート・ストローラー :ロバート・ヴォーン ミッキーの師

Rob Jarvis (エディ) バーの主人
Kieran Bew (ニール・デイビス) 漫画オタク。コミック店経営
Evelyn Duah ... Auction House Receptionist
Gregory Floy (リチャード・ショウ) 冒頭で詐欺に引っかかる役
Gerrard McArthur ... Auctioneer
Jake Nightingale (D.I.コール) 刑事
Niall O'Mara (ティム)
Nicholas Palliser ... Auction House Manager
Fay Ripley (サム・フィリップス) 悪徳女刑事
William Scott-Masson (ポール・シモンズ)
Michael Smiley (マックス) 贋作師
Mark Tandy (ギデオン) アートコレクター

評価:★★★★★★☆☆☆☆ (6.0)

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