LAW & ORDER
(LAW & ORDER) シーズン17





September 29, 2006
第2話 アバター Avatar

監督/Vincent Misiano 脚本/David Slack
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子供たちは明日が休みだということで夜更かししたがる。
母親はなんとか寝かしつけようとするが、3人も幼い子供を
抱えており、なかなか言うことの聞かない子供たちに振り回さ
れる。母親は息子のグレンに対してインターネットをするので
有ればドアを開けてやるよう指示する中、グレンが遺体の
写真を見ているのを知り驚く。SNSのB-Frienz.comに投降され
た画像である事を知る。

警察に通報すると実際に殺人事件が起きていた。
投稿者はリワインド99というハンドル名の人物。
すぐに遺体が発見された現場にいく中、ニーナは姪もB-Frienz.com
のユーザーである事を告げる。鑑識によると死因は分からないが
喉を潰されたことによる窒息死だろうとのこと。パイプみたい
な鈍器で押しつぶされているのだという。死亡推定時刻は
午前3時〜8時だった。エドは娼婦のかき入れ時の時間だという。
ボンデージ姿だった事も有り娼婦だと考えたが、ニーナは
このハイヒールは足のサイズがまるで合っていない事を告げ、
娼婦ではない事を告げる。爪には綺麗にマニキュアもしてある
が一体何者なのか。

NY市警はB-Frienz.comの運営サイトにいくと、管理人のランド
バーグ
から情報を求める。すぐに画像はサイト上から削除した
こと。このSNSサイトは安全に交流出来るのがウリだと語る。
登録者データはニセモノだが、メールアドレスは使用されている
もので、フリーメールアドレスだという。アドレス名が
"バーニーウジ虫男"と書かれているのを知ってエドはどんな
ヤツなのかと疑う。運営者によると虚偽の情報や危ない書き込み
をしないように規約に書いてある事を語るがしっかりとした
セキュリティは施されていなかった。
B-Frienz.comの社員によると、投稿者のリワインド99のipアクセス
は毎回違う為にログイン場所を特定するのは難しいという。
リワインド99の友人リストの提出を求める。
被害者のキャロライン・プレストンマリー・ヒルに住んでいる
ことが分かる。

6月16日(土)・キャロライン・プレストン邸。
夫のダグラス娘・モリーの体操競技会の為にハートフォード
に行っていたのだという。娘の友達からの連絡で画像の存在を
知ったとの事だった。ダグラスはあんな服を着た妻の姿は
これまでに見た事が無いという。ダグラスはサイトを利用して
いないがモリーはサイトに登録していることが分かる。
パソコンを押収して調べさせてもらうというエドたち。
犯人は家に押し入った形跡が無いので、知り合いの可能性が
高いとの事だった。ダグラスに対して妻の浮気の可能性はある
のかと問うと、過去には有ったという。5年前にシアトルに引っ越
ししたドンと、昨年にもビル・ウォーカーというネットで知り
合ったという男と浮気していたとの事だった。

ビルの元にいき話を聞くと、彼は妻子持ちだった。
アリバイを尋ねると妻と一緒に寝ていたという。キャロライン
とは何ヶ月も逢っていない事を告げ、夫にバレた為にただ別れろ
と言われただけだという。ビルの妻にさりげなくアリバイを
聞くと確かに夫と一緒にいたことを語る。

検視官のエリザベスによると、殺害時に意識がなかっただろう
事を告げる。死因は双極性障害や統合失調症に使われる向精神薬
の過剰摂取で、彼女自身にはこれまでに服用された跡はない
という。舌小帯が折れているので薬と共に押し込まれたであろう
こと。あごの骨が折れ、つま先も折れて無理矢理ハイヒールを
履かせられており、ブラジャーは裏表が逆だと語る。レイプされ
た形跡はなかった。ニーナはブラジャーにはタグが付いており
タイムズスクエアにあるランジェリー店"フリスキーキティ"
のものだという。ニーナは義理の妹のバチュラーパーティーの
際に利用した事が有ると語る。

店主によると確かにこの店の商品で買い物をした人物も覚えて
いるという。3日前に買い物をしていったとし、とても変な人
で独り言を言っていたという。白人で20歳代・太っている
人物。買い物した際に金が足りなかったのでATMで現金を降ろして
買い物に来たのだという。20分程度で戻って来たという事から
その範囲にあるATMの写真を取り寄せる。

被害者のパソコンを調べるが性的サイトへのアクセスは無く、
メールのやりとりの形跡もなかった。しかしエドによると痕跡
を残さずメールのやりとりする方法を知っていたのかも知れない
事を語る。"エドは経験者は語る"と自虐る。
モリーの友人リスト61名は高校生の友達ばかりで怪しい人物は
いないという。その内ニューヨークに住んでいるのは23人だと
いう。アニタは一人ずつ調べる様ニーナに告げると、データ
上では問題がないとするが、昔流で捜査しろというのか
告げる。
そんな中エドはATMの画像から首に傷の有るリチャード・イー
ラム
の写真を見つける。被害者の首に付着していた傷と同じ
だった。
リチャードはセントラルパーク西に住んでいるとして彼の
自宅へと踏み込むが、室内に彼は居なかった。室内には統合失
調症に対する薬が多数あることが分かる。しかも室内には
モリーのサイトに掲載された写真が壁に掲載されていることを
知る。標的はキャロラインではなくモリーだと告げる。

急いでプレストン家にいくと、モリーの姿は無く室内は荒れて
いた。しかしここでもまた無理矢理押し入った形跡がない
事が分かる。速報で各分署に容疑者の写真を連絡するようアニタ
は指示する。黄色っぽい茶色のSVUに乗っていたという目撃証言
が有った。

イーラムの母の連絡先が分かったとしてすぐに向かう事になる。

6月16日(土)・ビクトリア・イーラムの家
8月29日(木)・フラナガンズカフェ・パークアベニュー
9月13日(水)・高位裁判所
9月15日(金)・高位裁判所
9月15日(金)・高位裁判所
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ネットのSNSサイトに掲載された一枚の写真。
ウソが溢れるネット上に掲載された遺体の写真だが、現実に殺害
されたものだと判明していく。

虚偽の情報は氾濫し流布されるネットの書き込みの真相に関して、
どの程度書き込みの内容に信憑性があるのか。
なかなかその解釈が難しいものがあるけど、日本の掲示板など
でも犯行予告をしただけで捕まえられるという事例は頻繁に起きて
いることだし、掲示板などの不特定多数が見られるところに
於いては容易に捕まえられる現実が有りそうだ。

しかしブログなどに見る書き込みとは違って、SNSはまたインター
ネットの世界に於いても完全にオープンな場所という訳ではない
事情も有るし、書かれた内容が愚痴だったとしても、日記
と同様の意味があるのかどうかが問われるものだった。

犯行を犯した人物が妄想型統合失調症だったという事実。
そして書き込みが母親の殺害を求める現実離れした16歳の少女
であること。犯行の実行者とは性関係が有り、一見するとストー
カー殺害なり妄想性の猟奇犯罪に見えてしまう部分も有って、
モリーが加害者にも被害者にも見えるというところがなんとも
悩ましい案件だった。
実際に起きている現実とは逆に、陪審員や世間にはこの事件が
どう写るのかという点でとても難しい事件だろうね。

ネット社会になり犯罪者と被害者の接点が複雑になっていて
直接関係のないものが犯行に及ぶというケースも有るし、ネット
の書き込み一つが容易に犯罪者への入り口になってしまうという
点で恐い事件だった。こんな時代を生きている若者にとっては
一つの馬鹿なミスが一生の人生を狂わせてしまうという現実も
有るのだろうな。

リチャードが逮捕された際に、事件番号51284では、第一級殺人・
第一級誘拐罪・第一級強姦罪、不正アクセス、公務執行妨害など
もの凄い犯罪容疑が掛けられていたけど、被告の弁護士が起訴した
検察側のルビローサに対して、「殺人を犯すように操られた」
と主張した際には、何を言っているのだか・・・と思ったけど、
本当にその流れが有るとは思わなかった。

事件嫌疑は少しずつ降下していき、第一級故殺や殺人教唆という
ことで落ち着いていくところで妥協点を見出そうとしている所も
有ったけど、殺人を犯して刑務所にいかないという司法取引だけは
ないなと思わせた。

ルビローサはLAW & ORDERでは若手だ。
モリーとの会話の中で携帯のモスキート音に気が付いたのも彼女。
キャサディに至ってはインターネットのギャル語の翻訳を求め
られていた。WMIRL(リアルで逢いたい)とする辺りの解釈が
行う姿が有ったけど、このドラマ、キャサディが思っている以上
に使えるシーンが多い。ボンデージの件でもキャサディの情報から
店を突き止めていたし(笑)

ルビローサは過去に副校長の悪口を書いて"そんなつもりでは無か
った"と発言したら軽い罪になったと語る様に、彼女が学生時代
の時とは言葉の重みや発信力というのが違うものが有るのかも。
まぁルビローサの場合、殺しにまでは至っていないのでそんなに
問題にはならなかったのだろうけど、意外と彼女もヤンチャだった
のねという感じ。

問題の責任が次々とうっちやられて、殺人の実行犯が問題になった
り、被害者自身が浮気・虐待していた問題、サイト運営者の責任
が問われたりと大変だったけど、最終的には母親に甘かったと
する父親の責任を問われるものが有った。

弁護士が除外したメールの件から上手いこと真相を掘り当てる
辺りはジャック・マッコイの手腕が光ったところ。
検察には凄く不利な事件かなと思っていたけど、マッコイは
相手の弁護方針を興味深く監察していたみたいに余裕があるし、
やっぱりLAW & ORDERってのはナイスミドルな人たちのドラマの
支えが有ってこそなんだろうね。

ただ最後に、「子供のことを把握しておく。それが親の責任だ」
とするマッコイ。前回のエビソードのラストで娘がヤバイこと
になっていそうな写真が送られてきたことを考えると、
"お前もな・・・"と小一時間なエピでした。



エド・グリーン (Jesse L. Martin) NY市警
ニーナ・キャサディ (Milena Govich) 27分署に着任
アニタ・ヴァン・ビューレン (S. Epatha Merkerson) NY市警・警部補
ジャック・マッコイ (Sam Waterston) 地方検事補
コニー・ルビノーサ (Alana De La Garza) 地方検事補
アーサー・ブランチ (Fred Dalton Thompson) 地方検事
--- (Steven Zirnkilton) Narrator (voice) (archive footage)

スチュワート (Callie Thorne) モリーの弁護士
ダグラス・プレストン (Robert Stanton) 父親、いくじなし!、妻浮気
モリー・プレストン (Brianna Steinhilber) 16歳、虐待されてた?
リチャード・イーラム (Devin Ratray) 妄想型統合失調症
ヴィクトリア・イーラム (Diane Ciesla) リチャードの母
エリザベス・ロジャース (Leslie Hendrix) 監察医
ジュリアン・ベック (John Cariani) CSU、パソコンを調べる
ウォルト・ゲインズ (Kevin Collins)
ジェーソン・ランドバーグ (Michael Bakkensen) B-Friendz運営者
グレッグ・ロビンソン (Jay Wilkison) 21歳、大学生、モリーとH
クラリッサ・バーンズ (Olivia Mandell) モリーの友人
リッチ (Johnny Sparks)
カール・バーロー (Patrick Carroll) "Vic Vodka"、B-Friendzで人気者
ビル・ウォーカー (Tom Zemon) キャロラインの浮気
リリー・ウォーカー (Elizabeth Canavan) ビルの妻、夫のアリバイ証言
--- (Sarah Mindlin) Shopgirl / ランジェリー店
アーレーン・ジョンズ (Harriett D. Foy) 判事
ガレス・モーガン (James DiSalvatore) 判事
ガリン (Jason Denuszek) フラナガンカフェ店員
アイザック (Brandon Bales) B-Friendz社員
M.E.ウィルソン (David L. Townsend)
カーラ (Erika Rolfsrud)
サラ (Lauren M. Martin)
トーマス (Matthew Schechter)
グレン (Trevin Lica) 子供
ケンワーシー (David Marantz) 校長
トム・ウェッブ (Gregory Dann) 捜査官
--- (Samuel Ray Gates) Trooper
--- (Eric Storjohann) Clerk
--- (Dave Bowden) Uni
--- (William Davenport) Foreperson
--- (Joey Chanlin) Construction Worker
--- (Joseph DeBona) Juror
キャロライン・プレストン (Julia Frisoli) 被害者、妻、浮気性
--- (Brandon Slagle) Band's Drummer


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