LAW & ORDER
(LAW & ORDER) シーズン17





October 6, 2006
第7話 酒の中の真実 In Vino Veritas

監督/Tim Hunter 脚本/David Wilcox
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巡回中の警察官は信号を無視した車を停車させる。
飲酒運転なのか・・・免許の確認をする中、エンジンを止めて
車から降りるよう告げると、突然男は俺はミッチ・キャロル
だとして、誰にものを言っているのかとして警察官にくってか
かる。車から降ろすと服には血が付着していることが分かり、
二人の警察官はグリニッチ通りに監督官の派遣を要請する。

ミッチの取り調べをするニーナ。
アルコール濃度はコンマ13であり、基準値を超えていることを
語る。俺は有力者の友人が沢山いるとして、今すぐにここから
出せと要求する。服に付いていた血は他人の血であり、何か有
ったのであればその人物は大怪我している可能性があるとして
事情を語る様求めるが、お前はユダヤ系か?と問うと、ユダヤ
系に話をすることなど何も無いという。お前なんか潰してやる
ユダヤ人め!!と、あからさまに人種差別する発言を繰り返す。
アニタとエドはその発言を鏡越しに聞いていた。アニタは
いざというときのために発言を一言一句書き留めておくよう
告げる。

しかし警視がやってくると、酩酊状態での発言だとして、
裁判では証言として理由出来ない可能性を告げ、ユダヤ人の
多いこの街では問題にもなるとし、容疑者が有名人であること
を考えれば世間の目を引かないように調べる様要求する。
正式な報告書は保管しておく事を告げ、公にする報告書は
民族差別発言のない別のものを作るよう要求する。アニタは
大陪審に進めば発言が大事になるとするが、警視はそこまで
いけば・・・なと語る。

ミッチはユダヤ人はこの街から金を吸い上げイスラエルに金を
送り爆弾の資金源にしているのだとして、相変わらず激しい
発言を繰り返す。息子のジョンに電話したい事を告げると、
エドはエスポジト看護師が血液サンプルを採った後に息子の
様子を見に行くことを約束する。

8月10日(水)・ミッチ・キャロルの家
ジョンは家で一人でいた。エドとニーナは彼から色々と話を
きく。夕べのミッチの様子を尋ねるが、自分は寝ていたので
分からないという。予定よりも遅く帰ると言っていたこと。
母・アマンダとは離婚しており、母はブルックリンに住んで
いるという。父に恋人などはいたのか尋ねると、居ないと思う
と語る。

車両を調べていたベックは、車から指紋を検出し照合中だという。
ルミノール検査をしたらトランクからは血液が検出され、
恐らくシーツにくるんだ遺体からしみ出た血痕だという。
またトランクの中からノボケインの名刺が出てきたという。
ニーナはソーホーで人気の店だと語る。
クラブ・ノボケインで話を聞くと、確かにミッチと対応したという
女性が彼が夜8時から12時半までいたことを証言する。1時が
シフトチェンジだったので1時まで引き留めようとしたのだという。
優しい人で有名ぶらないところがヨカッタが、昨日は落ち込んでいる
ようだったという。一人で帰って行ったとのこと。息子のことを
心配していたのだという。しかし通話記録を調べると、ミッチ
の携帯は色んな基地局から息子に電話をかけていることが
分かる。一時間半の間、マッハッタン中を車で移動していたもの
ではないかというものだった。

その事実をミッチに問い詰めると、彼は昨日までとは違い、昨日
の事は何一つ覚えて居ないと語る。エドは昨日はユダヤ人に
対する差別発言をしていた事を告げ、ニーナは"アイルランド系"
なので遠慮無く話せと語る。ミッチはバーから出て気が付いたら
留置所にいたのだという。

そんな中遺体が発見されたとの連絡が入る。
現場に行くと白人女性でクビに一発銃弾を撃たれて亡くなっていた。
清掃作業員が見つけたものだった。強盗の仕業にみせかけている
ことが判明するが、現場捜査官に尋ねると、高級エジプト綿の
シーツがソファーの下に有ったという。また近くのゴミ箱には
被害者のバッグが捨てられていた。IDから被害者はダニエル・ハー
ツバーグ
だと判明し、ユダヤ系の人物だと分かる。

ダニエル邸を調べると、特に押し入った形跡は無かった。
被害者がミッチを自宅に入れたのだとし、そしてキッチンで殺害
したのだろうとのこと。9mm弾がキャビネットに埋まっていたとの
こと。携帯電話も見つかっており、彼女はドン・ハミルトン
ディナーの約束をしている事を告げる。二人は番組プロデューサー
だという。
ドンから話を聞くと他紙から一緒に新番組の企画について話合って
おり、ミッチは出演の候補者だったという。しかしダニエルは
彼は二度と使いたくないといって拒絶していたとのこと。
そこで夕べはミッチを番組出演者の候補として外す事で合意した
のだという。その話が終わったのは10時頃だったという。2人が
揉めていたことがあるということが過去に有ったと聞いたことを
尋ねると、その件に関してはダニエルは原因を言わなかったのだ
という。ミッチはここ2年間仕事をしていないとし、この辺の
事情はボビー・ゴールドがよく知っているハズだという。

8月12日(水)・ライカーズ島の拘置所
8月23日(火)・アマンダ・キャロルの家
8月26日(金)・家庭裁判所・申し立て審理
9月7日(水)・WCNテレビ局のスタジオ
11月1日(木)・高位裁判所
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車で走行中に俳優のミッチ・キャロルが飲酒運転で逮捕される。
酩酊状態の彼は取調室に於いても激しくユダヤ人に対する
差別発言を繰り返す中、彼の服に付着していた血痕は明らかに
何らかの事件性を臭わす物証だと考える。しかし彼が芸能人
であることを考慮すればマスコミはこぞってこの事件に注目
するハズで、ヘタをすれば民族差別問題として事態が大きくな
ることに懸念を示す。

これだけ父親がユダヤに対する差別的言動が有ったのであれば、
色んな所でその証言が取れそうな気がする。
アメリカの裁判ネタでは、夫婦間・家族間に於いては秘匿特権
のような形で、どんなに不正の証言が得られたとしても証拠と
して採用されないみたいな流れがなかったっけか。
まぁミッチの妻とは離婚しているので、証言させること自体は
可能なのかな。

父親による子供への影響力というのは決して無視できない
もので、今回珍しくマッコイ検事補が自分の境遇を語る。
父親が警察官だったことも有り、黒人とイタリア系を嫌っていた
とし、東欧系の彼女と付き合えば殴られたと語る姿が有った。
父が好きでなければ事件は起きないし父親に服従することもない
のだろうけど、逆に子供の持つ父親に愛されたいが為に顔色を伺
って父親に好かれようとして行動を取っていたとすれば、責任の
所在が父親側にもっとも寄りかかっていくことになるのか。

14歳の子供だけど当初捕まえた際にユダヤ人のことを無意識
に憎むその姿を見て、父親から植え付けられた偏見の大きさは
相当息子を不幸にさせているなと思うところが有ったけど、
現実に当てはめてみると現在の韓国や中国人が日本人を憎むべき
相手として激しく反日活動を繰り返す背景には、親からの影響も
大きいのだろうなと思う所も有るね。
そして日本の中にもこのドラマの中で起きているように、
日本のマスコミが韓国人によって支配されているという被害妄想
を持つ人が意外とインターネット社会に於いては多いことに
気づかされる。

問題の焦点は、ダニエルの殺害に関して直接的にどれだけ父親
が関与しているのかどうか。精神的なものということを除外し、
物証として遺体を遺棄した以上のことが捜査に於いて見つかって
くるのかが興味深く描かれた。

今回の裁判は、
【事件番号37906】犯人隠匿罪、証拠隠滅罪でミッチを起訴。
更に意図した憎悪犯罪が関係しているのではないかとして、
加重しようとする検察側の意図が有った。

【事件番号38008】第二級殺人、憎悪犯罪で息子のジョンを起訴。
成人として法廷で裁くのか、家庭裁判所で裁くのが妥当なのか
という葛藤が有った。

一種の児童虐待にしようとする弁護士側の意図も分かるものが有る
し、ジャックが例にあげたように、父の支配下でも正しい道
に進むことは出来るという例も有る。

父親の息子への発言が問題視され、「ユダヤされた」とか、
息子が父親に対して、首にしたダニエルが居なくなれば・・・
と語った際には「ユダヤ人が一人減るな」と告げたという。

ミッチ側の弁護士がジョークとしか思えない行動を数々取って
いるところがまた憎たらしいところがあり、判事の前では
突然ユダヤ人が被るような帽子・ヤムルカを被って判事の下で
主張したり、第一級育児失敗罪は認めると語るシーンなどが有った。

また差別主義者だということを否定する為にも酩酊状態だった際
の取り調べに於ける供述の無効化を巡ってやりとりも行われた。
過去の判例として、「ジョンパート裁判」では酩酊状態に於ける
発言は非公開になったとして、睡眠薬であるゾルディフェンの
副作用を懸念していたけど、判事自らが服用していたとする皮肉
はなんとも笑える。
殺人自体が問題ではなく反ユダヤ主義が争点となってしまうことへの
懸念だったり、裁判長の妻がユダヤ人であるとしたり、ニューヨーク
市民は200万人がユダヤ系なので裁判地の変更を求めたりと忙しい
ところだった。

検察側に不利に働いたのは、逮捕時の報告書が二種有ったことだね。

最後に父親と子供の絆を確かめ合うようにして、心理駆け引きが
行われて、取調室に於いて互いに不信感を植え付けるようにして
息子には愛がないとするような証言を息子に聞かせる辺りの
展開は、本家以上に「クリミナル・インテント」でゴーレンさんが
使う手だよね。



エド・グリーン (Jesse L. Martin) NY市警
ニーナ・キャサディ (Milena Govich) 27分署に着任
アニタ・ヴァン・ビューレン (S. Epatha Merkerson) NY市警・警部補
ジャック・マッコイ (Sam Waterston) 地方検事補
コニー・ルビノーサ (Alana De La Garza) 地方検事補
アーサー・ブランチ (Fred Dalton Thompson) 地方検事
--- (Steven Zirnkilton) Narrator (voice) (archive footage)

ジョン・キャロル (Jaymie Dornan) 息子、14歳
アマンダ・キャロル (Terri Garber) 離婚したミッチの妻
ミッチ・キャロル (Chevy Chase) 売れない三流役者
ローゼンタール (Todd Gearhart) 弁護士
--- (Jose Zuniga) Detective Borough Investigator
ボビー・ゴールド (Paul Anthony Stewart) 出演者、ユダヤ系
--- (Jack Koenig) Carroll's Attorney
ケール (Ami Brabson) 判事 Judge Cale
ジャステンィ・ベイリー (Jennifer Esposito)
トリ (Leia Thompson)
ジュリアン・ベック (John Cariani) CSU
ネーサン・マーフィン (Mark Zimmerman) 判事
ウィリアム・コーラー (Mark Kenneth Smaltz) 判事
ドン・ハミルトン (Kevin Stapleton)
バリー・ビショップ (Patrick Boll)
タイラー (Nicoye Banks) 捜査官
シモーネ (Zack Robidas) 捜査官
デービス (Teddy Canez) 捜査官
--- (Austin Jones) CSU Tech
エスポジト (Suzanna Guzman) 看護師
--- (Joseph Edward) Court Clerk
マーロ (Charlie Sandlan) 捜査官
--- (Matthew DeCapua) Uniform
--- (Lena Armstrong) Jury Foreperson
--- (John Borras) Detective
--- (Marisa Kinsey) Member of MSNBC Press
--- (Bill Walters) Courtroom Spectator


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