LAW & ORDER
(LAW & ORDER) シーズン17





November 17, 2006
第9話 正義か復讐か Deadlock

監督/Alex Chapple 脚本/David Slack
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ルイス刑務官ウィリアムズ刑務官はアメフトの話しながら
凶悪犯で現在無期判決を受けているレオン・ボーギッチの身柄
を移送していた所、レオンは隠し持っていた鍵で手錠を外し、
ナイフで二人の刑務官を刺して逃走を図る。

すぐに警察官が駆けつける中、ハニガン刑事はレオンは凶器と
して金属探知機をすり抜けるプラスチックのナイフを持っており
手錠を外す鍵もプラスチック製だった事を語る。駆けつけた
アニタたちに、レオンは無期懲役の囚人で控訴審で裁判所に向かう
途中だったのだという。
被疑者の写真を各部署に送ったとエドは語る。
ニーナはレオンがどんな犯罪を犯したのか知らなかった。
するとエドは1995年(9年前)にハンバーガー店を襲った人物で、
5人を殺害したという。いわゆる「ミッドタウン大虐殺」事件だと
すると、ニーナもその事件の名前だけはよく覚えて居た。
エドは当時麻薬課に所属していたが、偶然にその場に居合わせた
ので法廷でも証言したのだという。死刑判決が出たものの、
刑執行前に法が改正されて無期懲役として刑務所に収監されて
いる状況だという。本来は死んでいるハズの男がまた1人の刑務
官(ルイス)を殺害し、ウィリアムズに重傷を負わせたものだった。

レオンの母・ドロレス・ボーギッチに逢いに行くと、8年前に
息子と話したきりだという。エドやニーナに対して、極悪人
を生んだ私の気持ちを想像出来るかとして、電話は着信拒否を
しているし、手紙に関しては送り返している状況だという。
最後の手紙は一ヶ月前に来たが読まずに返したとのこと。
エドたちに絶対に息子を捕まえて欲しいと告げ、二度と会いたく
ないのだと語る。ドロレスは弟・カールと話してくれと告げ
弟は兄とは内緒で連絡を取っているようだと語る。

カールに逢うエドとニーナ。
カールは兄のレオンと逢っているのは誕生日と祝日だけだという。
しかし携帯電話を押収すると協力する様告げ、君を刑務所に送る
ことも出来ると語る。レオンが接触する可能性の有る人物は
誰かと問うと、ジェリー・マルコムは89丁目に住む従兄弟で、
ブルックリンにはデニス叔父さんがいるという。ニック・ロンバル
ディ
は昔俺たちと連んでいて今はクイーンズにいること。
ニーナは彼の携帯電話のリストを見ると、彼が話していない人物
の中にニッキというレオンの元恋人と、レックスという親友が
いる事を語る。

9月7日(月)・AM9:46、ニッキ・ヘールのアパートへ。
ニッキは彼とは逢っていないとするが、エドは室内に通す様
要求する。逢っていないと言っているが、三ヶ月前に面会した
記録があるとして問い詰める。更に室内にはビールが置いて
ある事を知り来客が有ったことを臭わせていた。犯人隠匿罪で
逮捕することも出来るとし、そうなれば子供とは離ればなれに
暮らすことになるという。ビールに付着しているDNAがレオンの
ものならばアウトだと語る。すると2時間前にここに来たが
既に出て行ってもらったのだと語る。その際服を要求されたので
グレーのパーカー、白いシャツとジーンズを渡したとのこと。

そんな中ニーナの携帯にはバスターミナルで目撃したとする
証言者がいるとの報告を受ける。
情報提供者のケニーは病院に勤務してあり、一時間前に見かけた
のだという。私に気が付いて逃げていったがバスには乗らなかった
とのこと。それを聞いて一時間前ならば半径8km圏内にいるだろう
と語る。

またニェン捜査は英語が話せない男性が46丁目と8番街の角が
目撃したとの連絡を受けたという。アップタウン方面に出かけ
とのこと。

9月7日(月)・PM12:16、西50丁目500。
レオンに関係の有るペドロから話を聞く。仮釈放中の身であり
ながら、覚醒剤所持をしていることが分かり、それをネタに
脅して情報を聞き出す。すると1時間前に来て銃が欲しいと言って
いた事を告げ、俺は持っていないのでスキニーを紹介したのだという。

スキニーの元に行くと彼も殺害されていた。
現場には45口径の弾、9mmと38口径の銃が2丁だけ残されていた。
また彼はテフロン弾を25個手に入れていると知る。
エドは被疑者が銃を携帯している事を告げ捜査には注意する様
告げる。

アニタに報告に行くと、渋滞だったウィリアムズが病院で亡くなった
事を告げ、これで三人目の遺体だと語る。
ペドロから改めて取調室で話を聞くと、何故彼は銃を求めていた
のかと問う。そしてターゲットは誰なのか。
ペトロは彼は電話帳がないかを聞かれた事を告げる。
彼は街を出たがっているのではなく、誰かを捜していること。
もしかしたら復讐する気なのではないかという。裁判で証言した
人物が狙われる可能性が高いとし、ミア・アルバレスの証言で
死刑判決になった事を語る。

9月8日(火)・AM10:6、ミア・アルバレスの家
9月8日(火)・PM2:38、レックス・メイズのアパート
9月21日(水)・最高警備刑務所

10月4日(火)・高位裁判所・上訴部
10月14日(金)・刑事裁判所
10月24日(月)・ハロルド・ゴードン判事の執務室
10月31日(月)・高位裁判所
11月2日(水)・高位裁判所
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9年前に5人を殺害した強盗犯のレオンの判決に於いて三度の
提訴で何れも死刑判決が出たものの、刑の執行前に法が改正し
死刑制度は廃止の方向へと傾いていた為に実行されずにいた。
そんな状況の中でレオンの控訴審が行われるということで
法廷に護送中、レオンは刑務官二名を殺害し逃走する。
更に銃の売人を殺害し、捕まりそうになると、小学校に逃げ込み
そこで立て籠もり5人の生徒を殺害する。しかし既にレオンは
現在の法の元では最も厳しい判決である無期懲役刑が確定して
いる為に、裁判しても意味がなく、起訴されない可能性が出て
くる。市民たちも凶悪犯がこれ以上何の罪にも問われない現状に
違和感を唱える中、一人の被害者遺族がレオンを殺害すること
で、改めて死刑制度の是非を問うものへと繋がっていく。

これは見ていて不条理さを感じるものが有ったね。
検察としても、これまではずっとレオンの死刑を唱えていたのに
被害者遺族がレオンを殺害すると今度は、その遺族を殺人罪で
訴えなければならないとする辺りの無情さを感じるものが有った。

レオンの事件は【事件番号:48215】、8件の第一級殺人、
第一級逃亡罪、第二級武器所持罪だったけど、既に無期懲役犯
を裁いてもまるで意味が無いこと。
途中でマッコイたちが8件の第二級殺人にするとして何らかの
取引をしようとしていたみたいだけど、何の意味があるのかって
感じだった。

死刑制度が認められない中で、ラバレ裁判が引き合いに出された。
ラバレ裁判を回避する為にも、法廷での偏見を提起するような
陪審員説示を提示して、なんとか抜け穴を探そうと考える。
それが行われたジョン・テイラー事件の例も法廷では引き合いに
出されたけど、陪審員説示が行われたのは、立法府が死刑制度に
関する修正を行う前の話であり、判事が立法府が行うような役割
を果たすべきではないことを問われて、判事も結局合意せざる
をえなかった。

「判事の自主性及び権限というのは出来る限り守られるべき」
だとしながらも、マッコイ自身はそれでも死刑は別だと主張したり、
「事件に対する相応の罰を与えない裁判に正義はない」として
熱く語る姿が有った。

ノーランの事件に関しては、事件番号が提示されなかった。
マッコイとしては故殺で7年にするというのが精一杯の譲歩。
裁判になれば必ず負けるとし、マッコイ自身は、「求めている
のは合法的に死刑にすること」だとノーランに語っていた。

「心神喪失」と「道徳的曖昧さ」を一緒にするのは間違っている
とする辺りもマッコイの主張が正しく一貫しており、それを
主張する弁護士と、容疑者は善悪の判断は十分についているとし
て、争点として戦う事になる。

出来れば情状酌量して欲しい気もするけど、マッコイが被告人
質問の際に、レオンが人を殺した事と、君(ノーラン)がレオン
を殺した事の違いは?と問われたところと、陪審員への最終弁論
に於いては「ノーランに彼を殺す権利が有ったかどうかを判断して
欲しい」と訴えたことが全てだった。


今回の内容は怒りの矛先がなかなか見つからない案件のように
思われたけど、政治が民意に反映して居らず、そんな事件の
被害者・当事者を利用してのし上がろうとしている政治家の
デイナ・カーターに全てをぶつけてしまったことで、少しは
不満を逸らそうとした感じのネタだった。
ノーランが極悪人を殺害出来たのは、デイナが護送されるレオン
の日時を話して殺害を無意識に後押ししていたこと。
まぁ確かに出来過ぎているという感じだけどね。



エド・グリーン (Jesse L. Martin) NY市警
ニーナ・キャサディ (Milena Govich) 27分署に着任
アニータ・ヴァン・ビューレン (S. Epatha Merkerson) NY市警・警部補
ジャック・マッコイ (Sam Waterston) 地方検事補
コニー・ルビノーサ (Alana De La Garza) 地方検事補
アーサー・ブランチ (Fred Dalton Thompson) 地方検事
--- (Steven Zirnkilton) Narrator (voice) (archive footage)

ロブ・パーセル (Jeremy Davidson) 娘・ミーガンの父・レオンを殺害、
リサ・パーセル (Kelly Anne Burns) ロブの妻、法廷で見守る。
レオン・ボーギッチ (Craig Walker) 凶悪犯
ドロレス・ボーギッチ (Cynthia Darlow) レオンの母、息子とは絶縁
カール・ボーギッチ (Matt D'Amico) レオンの弟
デイナ・カーター (Catherine Dent) 元検察官、現在政治家・死刑容認派
ペドロ (Agustin Rodriguez) レオンの元仲間、銃を売る様接触された
ギャビン・エドランド (Keith Eric Chappelle) レオンの弁護士
ハニガン (Myk Watford) 捜査官
ミア・アルバレス (Eden Espinosa) 被害者、首を撃たれた、重要証言者
シェリル・バーネット (Ylfa Edelstein) 医師
ジョン・ガービー (Lou Sumrall) 武装している被害者遺族
レックス・メイス (Greg Huge) レオンの親友
ニッキ・ヘイル (Donna Blaszczyk) 元レオンの恋人、シングル
ロシェール・デズモンド (Patricia R. Floyd) 判事
ハロルド・ゴードン (Jordan Leeds) 判事
アルバート・ブライス (James Lorenzo) 判事
--- (Michael X. Martin) Justice
--- (Michael Warner) Justice
ベニー・ウィリアムズ (Wayne Alon Scott) 刑務官、護送中に打たれる
--- (Anthony C. Mazza) ESU Team Leader
アルフォンソ・ルイズ (Eric Morace) 刑務官、護送中に打たれる
ケリー (Kate Guyton) 情報提供者、看護師
--- (Lenny Levi) Russian Street Vendor
ニェン (Louis Ozawa Changchien) 捜査官、目撃社がいると
--- (Georgia Southern) Nurse
ノーラン (KB Nau) Corrections Officer
--- (Eric Miller) Hospital Uniform
--- (Laurence Blum) School Uniform
--- (Roberto Cambiero) Clerk
--- (Alex P. Stephens) Foreperson
--- (Sherman Alpert) Courtroom Press
--- (Rosemary Howard) NBC Press
--- (Shannan Leigh Reeve) College Guitarist


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