LAW & ORDER
(LAW & ORDER) シーズン17





February 2, 2007
第13話 打ち砕かれた希望 Talking Points

監督/Matthew Penn 脚本/Michael S. Chernuchin
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バーロウはテレビやマスコミの中でも派手なパフォーマンスで
知られる保守派の評論家ジュディス・バーロウだった。選挙選
に於ける彼女のパフォーマンスは度を超えている部分も有り、
この国では右翼と左翼で激しく対立していた。
特に問題となるのはES細胞に於ける研究に関して、市民達の間
では意見を異にしていた。
そんな中、バーロウは保守的で退屈な話に関心を持たせる為に
過激な発言で人々を煽り、それを論争として扱うことで事の
本質を見出そうとする。しかしその中には他人の宗教観・人種
差別などの発言もいとわずズバズバと発言することも有って、
バーロウに反対する人も多かった。そんな中、一人の聴衆者が
バーロウの発言に業を煮やしてステージに近づくと、会場は
大騒動が起こりそうな雰囲気になる。そんな中、舞台に人々が
上り詰める中、一発の銃声が聞こえると、突然一人の生徒が
舞台上で倒れる。

検視官のミンによると僅か一発の銃弾によって心臓に当たった
不運な事件だという。貫通したのは大口径の銃弾。死亡したの
は19歳のジェイソン・マイルズだという。
現場の捜査には、なんとニーナと顔なじみのジミー・モーガン
の姿が有った。ニーナに対して殺人課に異動したと聞いたが
どうなのか?と問うがなんとかやっていると語る。

バーロウには2人のボディガードが居て銃を所持しているが発砲
した形跡は無いという。銃声を聞いてみんな逃げたとのこと。

バーロウから話を聞くと、各地の大学の講演活動をしていること
を告げ、大学は言論の自由と思想の自由の最後の砦だという。
しかし大学は寛容に見えて実は一番偏狭だという。この事件は
市長が替わったことによって起きた事件だという。

バーロウは署につれていかれ事情を聞かれる。
アニタは銃をリベラル派に渡せば自殺するものだと皮肉ると
だからこそ銃規制があるのねと語る。バーロウはそんなアニタ
のことを気に入る。
バーロウは事件とは関係無い事を告げ、この国の左翼はトーク
ショーの司会者のせいで弱体化している現状があるとという。
私は武器は携帯していないという。
バーロウはエドに対して携帯番号の書かれた名刺を渡す。
それを見たニーナは貴方のことを気に入ったんじゃないのかと
するが、エドは彼女の行う政治パフォーマンスには嫌悪感を
示しており冗談じゃないと語る。

殺害に使用された銃弾は45口径。護衛官の銃は38口径だと判明
する。犯人は500人の聴衆者の中の一人で、狙いはもしかすると
最初からジェイソンだったのではないか?というエド。アニタ
はバーロウも同様のことを言っていたとして気が合うのではない
かと示唆する。

11月12日(土)・グラマシー大学・大学寮・キルステン・バーレー
の個室。
キルステンから話を聞くとジェイソンとは入学当時からの付き合い
だという。キルステンの隣にはマルコム・イェーツという大学院生
が付き添っていた。イェーツによるとジェイソンはよく私の
研究を手伝ってくれていたという。医学部を目指していたのだと
し私は講演には行かなかったという。みんなでジェイソンと
共に部屋でバスケの試合を見る予定だったという。
ジェイソンは受講しているケビン・グレイという近代政治思想
の教授のせいで右翼に不信感を持つようになっていたとのこと。
グレイはデモを計画していたのだという。

グレイの元にいくニーナとエド。
すると彼は黒板にPANOPTICONと書く。ギリシャ語で円形刑務所
の意味だと告げると、この国もある意味では盗聴や盗撮が国家
によって行われて監視されている刑務所のようなものだと
いう。独裁者によって見張られているのだと。エドは確かに
嫌な教授だと皮肉ると、ここはアメリカであり、自由にものが
言えるのだという。グレイによるとジェイソンは人違いで殺害
されたのだろうと告げ、狙われたのはブランド物を着た反逆者
バーロウだろうとのこと。自分のボスの説く正装や憎悪のこと
を笑顔と色気で勧めている人物だったという。僕を支持する生徒
は決して暴力は使わなかったという。グレイは親パレスチナ行進
を行った際に一度収拾が付かなくなったことがあるという。
そのデモに反対を示していた生徒の一人・ガーシェに話を聞く
と、教授は親パレスチナではなくあれは反イスラエルのデモ
行進だったのだという。教授は右翼だが、アメリカに批判的
に見えてシオニストのみ忠誠を誓うユダヤ人資本家が国を動かし
ていると思っている人物だったという。彼らがアメリカを
非難していたのはその件だけだったのだという。
ガーシェから当時、ユダヤ人学生がヤツのデモに反対していた
際にもみ合いになった時の映像があるとして魅せてもらう。
するとニー・オトゥールが、ジェイソンによってボコボコに
蹴られているのを目にする。ダニーは福音主義キリスト教徒
だが、何故かユダヤ人以上にイスラエル問題に関心をもって
いた人物だという。

11月12日(土)・キャンパス・チャペル
11月14日(月)・生物学科
11月14日(月)・マルコム・イェーツのアパート
1月11日(水)・技術捜査協力班
1月11日(水)・マーブリー財団
1月16日(月)・刑事裁判所
1月31日(火)・高位裁判所
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保守派の政治論客者でテレビや講演に於いては敵対する相手を
激しくこき下ろして関心を惹き付ける女性ジュディス・バーロウ
がグラマシー大学の講演中事件が発生する。彼女の発言によって
聞いていた学生たちは怒りのあまり壇上へとなだれ込んでくる
中で、銃声が聞こえ、倒れたのはなんと生徒の一人・ジェイソン
マイルズだと判明する。ジェイソンの事を調べているウチに
彼は近代政治思想家教授グレイに感化されて、デモ行進などに
参加していた事が分かる。右翼の教授が行っていたことからして
宗教や人種が絡んでくる問題から思われたが・・・

事の真相が分かりづらくする為に冒頭ではもの凄く多くの動機
を散見させて、的を絞らせないようにした格好だった。
意外とこの手の面倒なネタだと最終的にはシンプルに三角関係に
於ける痴情の縺れみたいなところで決着をつけるドラマもある
けど最後まで意外と面倒なやりとりが続いた感じ。

特にバーロウが行う挑発的演説によって、人種の坩堝にある
アメリカのような土地だとなんだか凄く大変そうだなと思う
ところが有ったけど、蓋を開けてみると、このドラマらしく
殺人罪を問う流れの中、法廷の中では拡大解釈を行い、事の本質
を上手く逸らそうとするものたちによって、目の前で裁こうとして
いる罪がなんなのかが分からなくなるようなものだった。

胚細胞から幹細胞を採取して世界を変えようとしているES細胞
の是非に関して、バーロウは特に熱心に訴えようとしていた様だ。
幹細胞をペトリ皿で破壊する行為は、中絶する行為と同じでは
ないかということ。またその技術によって生み出されるものは
クローン技術であり、人類が犯してはならないとする領域で
あること。

アメリカの法廷ものを見ていれば、法で人間だとされる条件
が決まっているので、先日のドラマの中でも胎児を取り出して
殺したものが殺人罪に該当するのかどうかという点で、胎児が人間と
見なされるのかどうかで判断されていたけど、顕微鏡レベル
の話となってくるとまた人間と見るには難しいものがあるのだろう
ね。

中絶が禁止されていた時代やその後のアメリカでの反中絶団体
によって中絶を行う人が殺害されるという皮肉なケースが
起きているけど、アジア人の価値感からすれば、中絶の是非以上
にアメリカの場合、人命を考えるのであれば銃問題をなんとかすれば
良いのにと思ってしまう。殺害に使われたものがその銃なんだ
からね。

パーキンソン病に対してマイケルJフォックスが引き合いに
出されていた。ドラマ「グッドワイフ」でもマイケルは弁護士役
で登場し、パーキンソン病だということを利用して陪審員から
同情を引き出す作戦に出る事が有るけど、今回の被告もまた
法廷に於いて薬を飲まずに出廷して、そんな戦術を使うために
姑息に見えてしまうところが有ったね。

手の震えを利用した格好だけど、結果的には「押さえの利かない
手で銃を握るのは危険だと思わなかったのか?」とする反対尋問
によって勝負が決まり、"12人の一般市民"によって有罪に導かれた。

エドの父がパーキンソン病だという。
またルビローサはマッコイに幹細胞に関する是非に関して見解
を問われていたね。

多分細かく見ていると色んな所に皮肉が詰まっているのだと思う。
そういうニュアンスも至るところで感じたけど、言及するほどに
細かく見ていたものでもないので・・。


エド・グリーン (Jesse L. Martin)
ニーナ・キャシディ (Milena Govich)
アニータ・ヴァン・ブーレン (S. Epatha Merkerson)
ジャック・マッコイ (Sam Waterston)
コニー・ルビノーサ (Alana De La Garza) 地方検事補
アーサー・ブランチ (Fred Dalton Thompson) 地方検事
--- (Steven Zirnkilton) Narrator (voice) (archive footage)

ジュディス・バーロウ (Charlotte Ross) 論客
マルコム・イェーツ (Louis Cancelmi) グラマシー大・大学院生・細胞学
ウェンディ・フォアマン (Cindy Katz) 判事
バーニー・アドラー (Ron Silver) 弁護士、マスコミの注目裁判しか興味無し
マーサ・アーチャー (Karen Ludwig) 判事
ケビン・グレイ (Peter Benson) 近代政治思想の教授
ネーサン・ガーシュ (John Magaro) 生徒、反イスラエルを唱える教授に怒り
キルテテン・パーレイ (Emma Bell) ジェイソンの恋人
マイク・スコール (Rich Sommer) 生月学科、イェーツの友人
Dr.ベン・エラース (Anthony Estrella) ラッセル研究所所長
Dr.デビッド・ルーカー (Fletcher McTaggart) 神経科医・パーキンソン病
スティーブンス (Tyrone Mitchell Henderson) 牧師
アビー・ワッツ (Sarah Grace Wilson)
ジム・モーガン (Jason Pendergraft)
スティーブン・シューマン (Zach Fischer) マーブリー財団
ダニー・オトゥール (Charlie Hewson) ジェイソンに蹴飛ばされる
バーンズ (Brant Spencer) 捜査官
--- (James Lloyd Reynolds) Interviewer
ボビー (Casey Ford Alexander)
ジェーン (Erin Buckley)
--- (Heather Garfinkle) Female Student
リン・ミン (Nancy Wu) M.E
--- (Eric Storjohann) Arraignment Clerk
--- (Kathryn Markey) Jury Foreperson
マックス (Ron Vitalia)
--- (Dwayne Duprey) College Student
--- (Anne Lockhart) Reporter
--- (Rebecca Merle) Young Republican
--- (Anjelia Pelay) Glam Escort


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