LAW & ORDER
(LAW & ORDER) シーズン18





January 2, 2008
第1話 残像 Called Home

監督/Allen Coulter 脚本/Rene Balcer
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トーマス・ルーポ(36才)妻・ジェニーが娘のカーリーと一時
的に実家に帰省する為に、それを見送った後、電話をかける。
モーテルの一室のベッドに寝そべると、トーマスは始めようと
告げ、覚悟は出来たと語る。

モーテルで遺体が発見される。
検視医のソーンによると肺水腫で死亡したのだという。左腕に
注射痕があり、ドラッグの過剰摂取が考えられるという。
日焼けの後が有り、指輪と時計が遺体の体から外されている
という。
エドとコーマックは現場を調べるとドレッサーの上からは免許証
とカードが見つかったという。それを見ると被害者はトーマス
だと分かる。昨日の午後2時にチェックインしたとし、2時半頃
ブルネットの白人・20才代の若い女性がホテルに入るのが目撃
されているという。アニタは2週間前にも12丁目のホテルで
娼婦による強奪事件が発生したという。これで世の亭主も少し
は懲りるのかと告げる。

ジェニーの元にいくと夫・トーマスの死を告げる。
自分たちは実家に行っていたことを告げ、何故夫がホテルにいたのか
全く想像が付かないという。携帯の通話履歴を調べたいので
トーマスの番号を教えて欲しいと告げるエド。夫婦仲について
尋ねると、2、3週間前に余所余所しかったことがあるという。
もうすぐ夫の弟・サイラス・ルーポが帰国するので聞いてみて
欲しいという。夫にはプラチナの結婚指輪が付いていたハズだ
とするが、それは付いていない事を語る。

毒物検査の結果は明日出るとエドはアニタに報告する。
アニタは被害者の弟だというサイラスについて調べていた。
ニューヨーク市警情報部所属。この4年間は海外勤務だったという。
エドはあまりに手際が良すぎないかとすると、ルーポ刑事は巡査
の頃、ここ27分署にいたのだという。

8月13日(月)・JFK空港税関
エドはサイラスを空港まで迎えに行く。
サイラスは兄・トーマスが殺害された件について何処まで捜査
が進んでいるのか尋ねると、ホテルから出た若い女性の外見
だけが分かっているという。亡くなった原因が薬物の過剰摂取
の疑いが有る事を告げると、兄は絶対に浮気はしないし、弱い
人間ではないという。5年前にガンを克服したのだという。
エドはサイラスに兄と最後に連絡を取ったのは何時なのかと
尋ねると、半年前だと告げ、電話が有ったが忙しくて出られなか
ったのだという。浮気ではないとしたら誰か心当たりは無いかと
問う。エドはサイラスに対して予め、君が捜査にかかわるのは
禁止であることを釘をさす。

8月13日(月)・トーマス・ルーポの家
サイラスは兄嫁のジェニーとその娘のカーリーと再会し挨拶
する中、すぐにトーマスのガレージを調べる。するとそこ
にはプラチナの婚約指輪と薬のケースが有る事を知る。

検視医のロジャースは黒色腫を調べていたら、トーマスの肺
と肝臓から腫瘍が見つかったと告げ、ステージ4で余命は3ヶ月
だったと語る。トーマスのがんは再発していた事を知る。
飲んで居た鎮痛剤も発見されたという。死因は心臓麻痺で
塩化カリウムの大量摂取が原因だという。死刑執行の時に
使用される薬と同じものだという。
トーマスは自分の会社を担保に入れて金を借りて、家のローン
を完済していた事を知り、身辺整理をしていたのだろうと
アニタは告げる。アニタは自殺として処理するというと、
サイラスはまだ薬の入手経路や女性のことが分かっていない
して捜査の継続を求める。自分にも捜査を担当させてくれという
が家族の貴方がかかわるのは規則に反するという。サイラスは
反論するが君が半年前の電話に出ていれば、トーマスの心情
が分かったのかも知れないぞと語るエド。

そんな中またしても"人生を終わらせた人"が出たという。
被害者はラリー・ドリスコルという車椅子の男性で、塩化カリウ
ムが使用されている事が分かる。連続自殺幇助事件。
2人とも同じ3種の薬を使用されているという。
ヤコバルビタールによって眠りにつき、パンクロニエムで体が
麻痺し、塩化カリウムで心臓が停止するというものだった。その
三つの薬を点滴に入れて注入したというものだった。
同様の事件を10年前に医師のデビッド・リンガードが自殺幇助
として起こして捕まっている事を告げ、Dr.デスは一ヶ月前に
出所している事を知る。

8月15日(水)・デビット・リンガード医師邸
8月15日(水)・カーメルリッジ・ホスピス
8月17日(金)・ウェンデルサスラー判事の執務室
8月17日(金)・聖ファビアンヌ病院
8月20日(月)・カーメルリッジ・ホスピス
8月22日(水)・高位裁判所
8月23日(月)・高位裁判所
8月24日(火)・高位裁判所
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いよいよシーズン18の開始。
このシーズンだけ妙に短いのは気になるけど、まぁそれはそれ
かな。
このドラマもシーズン18となるとフォーマットは固まっている
けど、それを構成している人物が変わってくる。
特に大きな事件とかミスが有った訳ではないが、いつの間にか
人事が変わっているというのがこのドラマなのかも。

現場の刑事・ニーナは今回情報部のサイラスと交代。
エドとアニタはそのままのポジション。
検事局では、アーサーのポジションに熱い男・マッコイが
入り、マッコイの位置にルビローサが入り、彼女のポジション
にはマイケル・カッターという男性が入って来た。
果たしてどれだけの活躍をするのか。

ニーナは結局アニタとは馬が合わなかった。
8ヶ月にして27分署からは異動。感情的になりやすいとは最初から
指摘されていたけど、アニタの長年の活躍っぷりを見れば
彼女の判断の方が正しいと言える。
アーサーとマッコイの交代劇は驚いたな。例えLAW&ORDERの
宿命だったとしても、シーズン17では寧ろマッコイが
アーサーの意見とは合わず一度は辞職を出した身だからね。
そして何よりも新戦力の二人。
サイラスは今回兄のトーマスが殺害されたことによって
帰国を余儀なくされたけど4年間の海外勤務だったようだ。
兄のがんの件を知って向き合えずにいたのだろうか。
被害者の家族故に今回だけの出演かと思ったけど、情報部
にいてかなりの切れ者っぽい役目のようだ。

ルビローサの髪型がちゅっとヘルメット型からカールかかって
良い感じの髪型になった。ロジャース検視官はシーズン17の
ラストで最悪のミスを犯してキャリアが終わりかと思われた
けれど、心機一転髪の毛を短くしての登場だった。

事件は医師による自殺幇助によって捕まったデビッド・リン
ガードが出所するや否やすぐに事件が発生した為に。完全に
容疑者と目を向けられていくもの。
デビッド本人は政府や法律のことを暴君だと主張するちょっとした
反社会性がありそうな人物像だったけど、人が生まれながら
にしてもつ権利の一つとして、死をコントロールするのも
その人となりの権利だとしていた。

本家LAW&ORDERはマスコミとの関係・影響力も多分に事件捜査
に関係してくる。ビル・ノーランというテレビ番組の男が
再びデビッドの件を取り上げるということで、かつてデビッド
から番組内で自供を引き出した件でエミー賞を獲得している
ということからも、再び彼を出汁に使った賞狙いの男性から
思われた。

ラリーが自殺するまでの間の一部始終が描かれているVTR
が有り、自殺しようとしている人物を止めないことは罪では
ないのかって感じもするけど、それを静観して見ているって
いうのも相当キテ居る感じがする。
二件目の自殺者・ドリスコルはVTRでは筋萎縮性側索硬化症(ALS)
だということで自殺を決意していたけど、実際には脊髄性筋萎縮
症だと判明する。

ルビローサは看護師のミラが二つの自殺に関わっていること。
しかし自殺幇助では捕まえる事が出来ないために、自殺幇助の
件では免責を与える変わりにALSだと間違った情報を与えた
経緯の説明を求めたが、この流れが多少面倒なことになったね。

ノーランが第二級故殺で訴えられそうになるが、その際には
憲法修正第一条への攻撃だとして、言論の自由に対する異議を
唱えられた。
また執務室では、ダフィー裁判を持ち出し、取り乱した人間
に銃を手渡した男が故殺で有罪になった例を引き合いに出して
未必の故意で自殺を招いたものだと訴えた。例え間違えた診断書
が過失で有れ、事実確認を怠っていること。

話をしているウチにマスコミのノーランとミラの証言の食い違
いが浮き彫りされる。ミラが企画を持ち込んだことや、
ドリスコル自身が情報源に会うようノーランに語っていた事。

ミラによるノーランへの復讐である事が徐々に明らかにされ、
追い詰めていった。
意外なところで処刑ゼロ.orgの会員だったことによりミラの
有罪は確定かに思われたが、最終的には「自分が何時死ぬのか
生まれ持った権利がある」としたデビッドが嘘の供述に
よって全ての罪を被る上で亡くなってしまった。
話を聞かずに一方的に自分の主張をした上でその場で権利の
公使とばかりに自殺してしまうのだから凄いものがあった。

しかしこういう人物に中絶の事とか死刑に対する是非を問うと
いう流れは興味深く作ってあったと思う。
安楽死の問題に関しては先日まで放送していた日本のドラマ
「チーム・バチスタ4」でも取り上げられたし、ALSに苦しむ
患者の生死の問題に関しても「僕のいた時間」で取り上げられ
たネタだった。

余談だけど同じ日に見た「LAW & ORDER : クリミナル・インテント」
のS3-12話
でも、肺水腫が死因だとされていた事件が調べるウチに
薬物による死因だとされることが判明するドラマだった。クリミナル
インテントの場合は殺人だったけどね。

■新キャラ

サイラス捜査官役のJeremy Sisto

ニーナが僅か8ヶ月で退任し、変わって27分署に来たのは、
かつて巡査時代にもこの分署で働いていたというサイラス捜査官。
キッドナップで主人公の私立探偵ナップ役、HBOのドラマ
でアラン・ボールが脚本を担当したドラマ「シックス・フィート・
アンダー」でビリー役で出演。

マイケル検事補役のLinus Roache

アーサーが退職し、マッコイがアーサーの座に就いたので、
マッコイのポジションにやってきた検事補役。
イギリスの俳優さんらしくちょっぴり紳士的イメージ付けがされ
ている感じ。
上述したJeremy Sistoと同じく「キッドナップ」ではアンディ・
アーチャー役としてFBI捜査官役として出演。


エド・グリーン (Jesse L. Martin) 27分署NY市警
アニータ・ヴァン・ビューレン (S. Epatha Merkerson) NY市警・警部補
ジャック・マッコイ (Sam Waterston) 地方検事
コニー・ルビローサ (Alana De La Garza) 地方検事補
--- (Steven Zirnkilton) Narrator (voice) (archive footage)
エリザベス・ロジャース (Leslie Hendrix) 検視医
マイケル・カッター (Linus Roache) 地方検事補
サイラス・ルーポ (Jeremy Sisto) 捜査官

ジョー・マコーミック (Joe Forbrich) 捜査官
フレッド・シャピロ (Scott Johnsen) 捜査官
ソーン (Jaime Lincoln Smith) Asst. M.E.
Hai Xiong (Alan Ariano) 捜査官
デビッド・リンガード (Brad Dourif) Dr.デス、安楽死容認
ミラ・ヘイムズ・リンガード (Marin Ireland) デビッドの娘
グラブマン (Elizabeth Marvel) 弁護士
ジェニー・ルーポ (Guenia Lemos) トーマスの妻
トーマス・ルーポ (Dominic Fumusa) 末期がん、自殺
ジェラルド・ウィリス (Gerry Becker)
ビル・ノーラン (Michael McKean) テレビ報道の司会者
アグネス・ライスマン (Susan Blackwell) 判事
リック・オデル (Wayne Kasserman) 聖ファビアヌス病院。診断書
ラリー・ドリスコル (William Youmans) 患者、車いす
ケスラー (Ed Hodson) 判事
ニック (Benjamin Pelteson) 喫茶店、看護師と接触していた
ケスラー (Lauren M. Martin) 判事
--- (Rich Duva) First Reporter
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カーリー・ルーポ (Perry Martijena) 娘
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