LAW & ORDER
(LAW & ORDER) シーズン18





January 9, 2008
第7話 ずるい女 Quit Claim

監督/Jim McKay 脚本/William N. Fordes、David Wilcox
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ドナダンメラニーはお菓子を買いに一緒に町に出てくる。
デモインでもお菓子が買えるところはあるだろうという夫のダン
に対して、妻・メラニーと娘のドナはこっちの方が安く買える
のだという。そんな中、ダンは楽器店の前でサンバーストの
ギターが目につき、妻子は二人して先にホテルへと戻ろう
としていた。すぐに追いつくとしてダンはしばらく楽器を目にして
いるが、交差点のところが騒ぎが起きていることを知って近づ
くと、ひき逃げ事件があったという。

レノックス捜査官によると被害者はメラニーとドナで、アイオワ
から来た人たちだという。信号無視した車が二人を轢いて逃げた
こと。
ルーポはその車について何か分かっているのかと尋ねると、
国産車で4ドアセダン、色はシルバーで、運転者と同乗者は分から
ないとのこと。ペナント捜査官によると、車はダッジの物で
2006年式だと語る。スリップ痕がないことから減速はしていなか
っただろうことが想定出来る中で、14丁目で該当車が発見したと
知らせが入る。
2週間前にレンタル業社から盗難車として届けが出ているものだった。
車を調べていたエドとルーポは社内から1万ドルの札束を発見する。
盗んだ車と金、そしてひき逃げ事件・・・一体何が起きているのか。

鑑識が入った結果、車からは指紋は見つからなかった。
搭乗者はヒスパニック系と白人の男性の二人だろうとする目撃証言
が出てくる。金は新札で1万ドルは連番だという。札束の帯は
ハドソン相互銀行のものだと判明する。アニタは金を下ろした
支店を見つけ出すよう命じる。

結果として金を下ろしていたのはジェリーマーガレットという
夫婦だった。家具の購入の為に資金を降ろしたのだという。5万ドル
も下ろすのは変ではないかとし、財産のほぼ全ての金額だという。
家を買ったので家具が必要だったのだという。
エドたちは2時頃何処に居たのかと問うと、自分達は保険会社で働
いているので妻と共にいたという。盗難車からあなたたちの金が
見つかったのだと語ると、家具店を名前を教えてくれという。
話したら契約が無効になるのだとして、ジェリーは話をするのを
拒むが、妻から私たちは悪い事はしていないので話しても良いので
はないかという。売り主からは現金で一部を払えば申請額から
その分を値引きしてくれるといったこと。節税の為だろうと。
彼らは差し押さえ物件を扱っていると言ったとし、昨日の朝に
支払ったのだという。相手はデニス・ラングトンというホーム・
リリース社だった。

社のあるオフィスビルにいくと、管理人のバーバラはラングトン
からは3ヶ月分の家賃の支払いが滞っていることを聞く。留守電
であり常に繋がらない状態なのだという。オフィスの鍵を開けて
もらい調べるとダイレクトメールが多数有った。ここで仕事を
していた形跡は無かった。
しかし郡の登記書から譲渡証書届け出の受領書が多数届いていた。

ホームリリーフ社が買った9月分の全ての家の譲渡証書の記録
を見せてもらう。4ヶ月は業社として経営しているが、住所は
一度も使ったことのないところがオフィスとして登録されている
こと。売った家はどいつも権利放棄証書によって所有権を得て
いるものだという。

9月19日(水)・ジェーン・シモニアン宅
ジェーンから話を聞くと、デニスからは彼は私に家を差し押さえ
も止めてくれて返済も減額すると言ってくれた人だという。
書類に署名するよう言われたこと。信用回復するには一度家の
権利を譲る必要があるので一時的に譲渡という形を取ったのだと
いう。しかしエドやルーポは貴方の家は3日前に売り出されている
のだと語る。

ルーポたちは返済不能の人を騙しているのだとし、一週間後に
安い値で売っていること。現金は何れも5万ドルで、この2ヶ月
に40軒を転売していた。アニタとルビローサは美味しい商売ね
とつげる中、ひき逃げは本人か知人による仕業だろうという。しかし
この詐欺は一人では無理だとルビローサは語り共犯者の存在を
語る。決済の多くは権原保険会社の同じ人がやっているという

9月20日(木)・権原保険会社。
キム・ブロディはこの件で14件の決済を扱っていた。
書類に不備はなかったとし、転売はよくあることだと語る。
しかし彼らは詐欺に遭っている事を告げると、書類を持って
きた人はとても真面目そうに見えたのだという。彼を捜している
事を告げると、決済時にはIDの確認と免許証をコピーしている
事を告げる。
免許証はコピーだが、顔認識ソフトを使ってヒットしたという。
男性はフィル・ニューサム(デニス・ラングトン)で、
盗品所持、文章偽造、窃盗事件などの前科者だった。
ニッキー・ファートンとも関係しているのだという。ニッキー
はギャングで、グランド通りでクラブを経営していた。あのひき逃げ
事件のあったすぐソバだと知る。令状を出して調べようとのこと。

ニッキーに対してニューサムは何処に居るのかと問い詰める。
顔にあざが有り、店内には二発の銃弾がめり込んでいることが
分かる。誰かが店を襲撃し、ニッキーが詐欺で得た金を共犯者が
盗んだのだという。それで彼らは急いで逃げた末衝突事件を
起こしたのではないかというものだった。

9月24日(月)・ジョニー・ローマン・グリル
9月25日(火)・カーリントンホテル
9月26日(水)・高位裁判所・申し立て審理
9月28日(金)・高位裁判所・大陪審
10月2日(火)・高位裁判所・申し立て審理
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アイオワから出てきた親子に起きた信号を無視した車のひき逃げ
事件が発端で、その車から出てきた大量の新札紙幣から、ひき
逃げ以上の犯罪性を臭わすものが関与していることを知る。
調べていくと、この金を銀行から引き出した人物は、ラングトン
という不動産仲介業者・ラングトンから返済不能に陥って差し押さ
えされた物件を購入していたことが判明する。しかしラングトンの
オフィスにはほぼ名ばかりのもので、譲渡証書の受領書から
保険会社を突き止め、ラングトンの物件の決済を承認していた
キム・ブロディに話を聞いていく。書類に不備はなく転売に関して
はよくあることなので、特に不審な点は感じ無かったとされるが・・

「MAD MEN」の主人公・ドン・トレーパー夫人・ベティ役で好演して
いた彼女が"疑惑"の女・キム役として好演した今回のドラマ。

犯人にとっては色々と都合良く作ってあるといえばそう見える
エピソード。女性が当時ギャングの店で5人の人物を殺害した(少なく
とも相棒一人は殺している)とすれば、硝煙反応を調べれば
良い事だと思うし、トランクの中の札束の流れに関しても、
もう少し鑑識なり法廷の場で、追求出来るところが有るのではないか
と思う所も有った。車で人を轢いた時点で防犯カメラの映像を
かき集めろって感じだし、車の指紋が拭き取られているとして
いたけど、あれだけ急いでいた状況の中で拭き取れるとも思えない。

今回の案件は見ていると、そもそも検察側がウソに奔走され過ぎて
いて、次々と起訴内容が変わっていることからも裁判自体が
分かりづらいものが有った。

ひき逃げ事件に於いては、恐らくこの女性は関与していないハズ
で彼女の恋人だかパートナーのラングトンとフィトーン、ボビー・
シンクレアたちの間で起きていること。フィートンの元から金を
盗んで逃走したという状況ならば、フィートンは除外出来る気が
するしね。

そもそもドラマとしては最後になって無理難題を押しつけるかの
如く、ボビーと繋がりが有ったとされるクレア・トマリンにしても
施設育ちのキム・ブロディという女性にしても別に存在していた
ということで、一気にこれまで視聴者や検察が想定していた
犯行関与へのロジックが一気に絶たれてしまったということで、
難解なところへと結びつけてしまった感じ。

面白かったのは、不動産詐欺を立証する為に、ルーポとルビローサ
が債務者役を演じて、譲渡契約書にサインさせるところ。
そして間髪入れずに、グリーンとコーマック捜査官がその不動産を
購入するというおとり捜査をすることで、捕まえたことだ。
ルーポが夫婦役を演じるのに際して、ルビローサにキスしていた
ところなど、役得に乗じて抜け目のないことをしてくれたなと
思わず突っ込みたくなるけど、ルーポは兄の元妻に惚れている
んじゃないのか。

そして何よりも、キム・ブロディが整形して全くの別人になっている
ということを証明する為、我が身を削ってルビローサが検討用の
写真と称して高校2年生の時の自分の写真を持ち出して来たところ
が自虐的で笑えるところだった。他の判事や弁護士もソコ納得
するのは失礼ですよって小一時間だった。

更に複雑なのは、連邦検事補が流れに介入してきたこと。
FBI捜査官とNY市警が捜査権争いをするということは良くある
けど、連邦警察を司法妨害で逮捕することなど出来るものなのかな
という感じ。

形勢不利と見るやマッコイが一抜けして、ルビローサも二抜けした。
相手が嘘を付いているのだから、こちらが多少の嘘を付いても
別に良いだろうとするカッターの行動は、感情的になったことで
正確な判断を曇らせたことだけど、最初に下りたマッコイは政治的
意味合いで下りたのかと思わせたけど、結果的に先見の明が
有ったということを感じさせる流れだった。
最近カッターが不正を暴くために政治とは無関係にグイグイと勢い
を発揮しているので、マッコイが逆に保守的に思えてしまうけど、
今回だけはカッターにとっては苦い思い出になってしまったようだ。

こういう抜け目ない詐欺師の女性のドラマってよく有るよね。
その中でも秀逸な感じだったかも。


エド・グリーン (Jesse L. Martin) 27分署NY市警
アニータ・ヴァン・ビューレン (S. Epatha Merkerson) NY市警・警部補
ジャック・マッコイ (Sam Waterston) 地方検事
コニー・ルビローサ (Alana De La Garza) 地方検事補
--- (Steven Zirnkilton) Narrator (voice) (archive footage)
エリザベス・ロジャース (Leslie Hendrix) 検視医
マイケル・カッター (Linus Roache) 地方検事補
サイラス・ルーポ (Jeremy Sisto) 捜査官

コーマック (Joe Forbrich) 捜査官

キム・ブロディ (January Jones) 権原保険会社
ピーター・ベルバトフ (Greg Keller) 弁護士
リチャード・キャシディ (Daniel Jenkins) 連邦検事局
デニス・ラングドン / フィル・ニューサム (Jim True-Frost) 不動産詐欺
ノーマン・バークレイ (Wayne Duvall) 判事
アラード・ハーパー (Olga Merediz) 判事
ニッキー・ファトーン (Danny Mastrogiorgio) ギャング、不動産詐欺共犯
マギストレート・ウォレン (Stephen Rowe)
ジェーン・シモニアン (Beth Dzuricky) 詐欺の被害者
ジェリー・コンロイ (Sean Meehan) 不動産を購入、現金払い
マーガレット・コンロイ (Jennifer Ikeda) ジェリーの妻
バーバラ (Alexandra Rhodie) オフィスを貸している
ロジャー・ロリマー (Jeffrey Withers) キムの弁護士
ダン・フエルスマン (John Schiappa) アイオワから来た家族
メラニー・フエルスマン (Judith Lightfoot Clarke) ダンの妻
ドナ・フエルスマン (Alison Sarah Adams) ダンの娘
レオ・ハスカー (Steve Cirbus) FBI捜査官
--- (Oliver Solomon) Oliver Solomon
ジェレマイア・レノックス (Michael Basile) Sgt.
ペナント (Piper Kenny) 捜査官
クオ (Angel Rosa) Sgt. 銃声の通報を受けてバーに駆けつける
--- (Chad Gittens) ND Detective
--- (Jason Wooten) Downtown Rocker
--- (Martino Caputo) Wiseguy
--- (Carl J. Danielsen) County Clerk
--- (Lou Irizarry) Arraignment Clerk
--- (Lance R. Marshall) County Clerk



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