LAW & ORDER
(LAW & ORDER) シーズン18





February 13, 2008
第8話 法に背く時 Illegal

監督/Constantine Makris 脚本/William N. Fordes、David Slack
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スージー、マリア、イネスはみんなでセントラルパークで開か
れる移民法改正の集会に出ようとして現場へと向かっていた。私たちは
NAFTAガールズだという。バーンズ夫婦・親子は、セントラル
パーク近くで屋台をしているチャーリーからジョン・レノン
記念館のある場所を尋ねる。自分達はマサチューセッツから
観光に来たのだという。現在移民法改正へのデモが有って
公園では人が多数集まっていた。

テレビ中継もセントラルパークの現場から行われる。
5万人が参加しているというレポーターのラリーは伝える中、
突然発砲音が鳴りカメラは現場を撮影する。しかし逃げ惑う
人たちで辺りは収拾が付かない状況だった。

一人の女性の遺体がセントラルパークから離れたアパートの
前で発見される。チョウによるとあのデモでの混乱を避ける
中、流れ玉に辺りここまで何とか逃げてきて息絶えたであろう
事を告げる。銃創が有り弾は貫通しているという。死亡推定時刻
に関してはこの暑さから特定は容易ではないという。

被害者にはIDが有り、マリア・ソリアーノ(27才)。2番街に
住んでいて職業は会計事務所だった。エドは捜査官に前後10
ブロックの聞き込みを示唆するが、所轄の刑事たちは昨日の
デモ参加の警備にかり出されて今日は人員が少ないのだと訴える。

聞き込みをする中、会計事務所の同僚・マイケルから話を聞く。
昨日の朝会社の出勤時に遭ったのが最後だという。カーキ色
のズボンと青いシャツを着ていたとの事。胸の胸元が開いていた
としてちょっとエロっぽく語る。マリアに彼氏は居たのか?と問
うと、マイケルの隣に居た女性の同僚社員・カレンは後ろ姿し
か見ていないが白人で身長が高く、お尻が色っぽかったとして、
マイケルに反論する。
エドとルーポは死亡時の服が同じであることから、仕事場から
直接デモに参加したのだろうと語る。

被害者の家の家宅捜索する。
大学の99年卒業生宛ての手紙、2000年発行のグリーンカード、
エルサルバドルにある母から仕送りのお礼の手紙があるという。
エドはルーポに対してスペイン語が分かるのかと問う。
イネス・ソリアーノの就労ビザの申請用紙があるが、申請は半年前に
却下されているようだという。マリアの妹だが、現在不法滞在
ではないかという。移民法弁護士は土曜日なので捕まらない
状態だという。マリアには携帯がないとのこと。

そんな中、テレビの前ではマッコイ検事は、今回の一連のデモに
於ける殺人事件に於いて、ジョシュ・レイサム検事補が指揮を
取って捜査することになったと語る。マスコミの前でマッコイは
例え警察官の発砲で有っても犯人を必ず起訴すると宣言する。
アニタたちはそんなマッコイの主張をテレビで見ていた。
警察官による暴行なのかというルーポはパキスタンではしゅっちゅう
有ったよと語る。
そんな中、イネスが昨日のデモで連行されているとして、警察官
が知らせに来てくれる。

9月8日(土)・NY市警・留置所
イネスは姉・マリアらと共に移民法改正のデモに参加したこと
を告げ、公園では突然男たちが暴れたのだという。警官にビン
を投げた男がいて、姉がその男性に対して辞めろと言ったら
突然男は姉に向かって撮影を辞めろと言って来たのだという。
携帯電話で撮影していたことを初めて知るエドたち。携帯を
奪おうとして追いかけていたこと。イネスは警察が使用した催涙弾
によって、姉とはその時離ればなれになってしまったのだとして
その後はまるで見ていない事を語る。姉にとってはこのアメリカ
が故郷になっているのだと語る。

携帯電話を探そうとする中、警察の留置所内から電波が流れている
事を知る。エドとルーポは留置所にいくと、集団で留置する
ような場所があることを知る。2004年の共和党大会の抗議者用に
作られたものだという。
電話は公園のデモの際の遺失物の中に入っていた

9月10日(月)・NY市警・CITUラボ
女性職員に携帯の画像解析を頼む。デモの調査をしていたので
48時間働き通しなのだという金髪のCITU女性職員。
携帯にはデモ当時の公園の様子が写っていた。2発の銃声が聞こえ
た瞬間、一瞬にしてその場に緊張感が走っていること。
そしてマリアに対して迫ってくるギャングのタトゥーをした男の
映像が写っていた。男はタトゥーからイグナシオ・ペレスだと
判明し、連行して事情を聞く。自分は公園では一切違法行為は
していないとし、権利を求める為に抗議活動をしていただけだと
いう。エドたちはこれで逮捕は三度目だぞと告げると、マリアの
件で話をする。すると発砲したのは警察官であり、俺の脚にも
流れ弾のような形で弾丸が当たったのだという。

9月10日(月)・セントラルパーク
実際に撃たれた現場で実況見分を行う。噴水のソバから
撃ってきたとして位置関係を調べていくと、女性は木の横で
倒れていたこと。大勢の警官が発砲したとすると、ルーポたちは
実弾ではないだろうと告げる。しかし木には最近の銃弾の後が
有り調べると9mmホローポイント弾・グルッグナインティーンから
発砲されたものだと分かる。それは警察に支給されている銃
というものだった。

9月11日(火)・補助警察隊本部
9月12日(水)・高位裁判所・大陪審
9月12日(水)・Vinetti'sレストラン
10月6日(火)・高位裁判所・申し立て審理
10月6日(火)・高位裁判所
11月19日(月)・高位裁判所
11月20日(火)・高位裁判所
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セントラルパークに於いて5万人が移民法改正のデモ集会に
集まるが、突然発砲事件が有り、移民の女性が銃弾に倒れて
死亡する。目撃者は暴行・ドラッグは販売で実刑を受けている
ギャングのタトゥーをした男性。しかし現場からは警察が
使用する銃で撃たれた痕跡が発見され、検察側としては
警察が発砲した場合でも法の下で厳しく真相を追求していくこと
を誓う。事件を担当するのは、検事補のジョシュ・レイサム。
捜査していく内に警察官ではなく、警察とほぼ同様の権利を
持つ補助警察隊の巡査によって発砲されたことが判明していく。

ドラマとしてはアメリカらしい事件と裁判だった感じ。
補助警察隊とは日本で言うところの自警団 / ガーディアン・エン
ジェルスみたいなものなのか。

他民族の集まるアメリカに於いては白人対黒人に於ける人種問題
として描かれることが多いけど、市民対警察官という構図も
またこれまで市民に対する不正な警察官の姿から、身内に甘い
警察官の姿というのが市民の意識の中でも生まれているのかも。

しかしそこに現れるのがマッコイですよ!って感じで、決して組織
の論理に巻き込まれることもなく、レイサムが警察組織を守ろう
として裁判を警察側有利に意図的に誘導していることに対して
異議を訴えるマッコイに対して、「ヒッピー並にリベラル派の
ジャック・マッコイの本性が出たな」として恨み節で語る姿が
有った。

ドラマとして面白く写るのは、警察官に慣れない補助警察官として
の不満感。地方検事になり損ねたレイサム検事補がそれぞれ
に持つ恨みというのが公正な法の下で感情によって左右されて
しまっている状態であるということ。
当然そういう嫌疑がマッコイ自身にも向けられており、
テレ東の余事録にも書かれている通り、大陪審の場でマッコイ自身
が証人台に引き出された際に、

「マッコイさん、あなたはこれまで警官、タバコメーカー、製薬
会社、中絶反対派、銃メーカーを起訴してきた。すべてリベラル派
の敵ですよね?実際はリベラルの主張を広めるために事件をねつ
造したのではありませんか。あなたは検事局の誰よりも警官を訴追
してきた。銃メーカーの裁判では違法な追及をして甚だしく法の解釈
をねじ曲げた」

ということを取り上げられたことだった。

彼の経歴を見れば納得だとするけど、先にレイサムを攻撃した
材料としてレイサムの経歴を引き合いにだしたマッコイだが、
大陪審の場に於いては、上述したように指摘されてしまう。
「検察の職権を利用して頻繁に自由主義的社会運動に参加している」
ということ。

経歴と言えば、ルーポとカッターの間でも珍しい会話が行われて
いた。移民のことが取り上げられたのでそのルーツに迫るという
意味では興味深いものがあるけど、ルーポはクイーンズ育ち。
カッターは両親が放ろう主義者で根無し草だとしていたけど、
ヒッピー世代の親を持つカッターの性格というのが垣間見られた
ものだった。カッターがそんなヒッピー的思想を持つマッコイ
に対して、両親に対する良い思い出を浮かべたのかも知れないけど、
カッターの中では両親に対して、どんな印象を持っているのか
気になるね。その感情によって、カッターのマッコイに対する
接し方についてもある意味では説得力が出てくるのかなとも
思う。

ダウバート基準でレイサムの証言は排除出来るとしてマッコイに
は圧倒的に手持ちの札があったように思う。
そもそも警察組織はいつでも補助警察官という名の下で、今回の
容疑者に対して尻尾切りが出来るハズだし、そもそも彼は最初に
警察が接触した際に、自分の銃をランニング中に紛失したとして
ウソの供述をしていることからもやましい気持ちがあることは
明らかだった。

警察官に憧れるが、性格テストで落とされたものが、警察官に
対して恨みを持つというパターンとして描かれるドラマも
多いよね。

過去に於いて、ケント州立大で起きた銃撃事件で、武器を持たない
学生を撃った事件が有ったようで、その際の裁判では誰も有罪に
問われなかったようだ。

補助警官は訓練を受けていないのに勝手に読み違えたということ
で、どうみても責任の非があるように思うけど、マッコイの
政治思想の主張が濃すぎて、事件そのものはどうでもよくなった
感じもする(笑)


エド・グリーン (Jesse L. Martin) 27分署NY市警
アニータ・ヴァン・ビューレン (S. Epatha Merkerson) NY市警・警部補
ジャック・マッコイ (Sam Waterston) 地方検事
コニー・ルビローサ (Alana De La Garza) 地方検事補
--- (Steven Zirnkilton) Narrator (voice) (archive footage)
エリザベス・ロジャース (Leslie Hendrix) 検視医
マイケル・カッター (Linus Roache) 地方検事補
サイラス・ルーポ (Jeremy Sisto) 捜査官

コーマック (Joe Forbrich) 捜査官

ジョシュ・レイサム (John Pankow) 地方検事補、セントラルパーク事件担当
サンダース (Christina Rouner) 弁護士、ロドチェンコ側
ロドチェンコ (Daniel Sauli) 巡査、補助警察隊
バラネック (Matt Mulhern)
ブローディ (Tony Campisi) 警部補、ロドチェンコの上司
レイアード (James Biberi) 捜査官
イグナシオ・ペレス (Dominic Colon) タトゥー、前科2犯、弾がかすった
ローランド (Siri Baruc) CITU Tech / 携帯の映像解析
イネス・ソリアーノ (Gina Rodriguez) マリアの妹
スローン (Joseph Barbara) 巡査
リッツォ (P.J. Morrison)
ナンシー・ロス (Johanna Day)
マイケル (Charlie Semine) マリアの同僚
カレン (Rachel Ulanet) マリアの同僚・メガネ、マイケルと付き合ってる?
(Victor Cruz) Parks Dept. Supervisor
スコルニック (Jason Furlani) 巡査
--- (Lisa Romain) Grand Juror
チョウ (Sonnie Brown) Asst. M.E.
ハーランド (J. Paul Nicholas) Ballistic Tech
レオ (Jonathan Teague Cook) 音声解析・ケント州立大の銃撃事件でも活躍
イソベラ・カステラ (Natasha Tabandera)
マリア・ソリアーノ (Tanya Perez) 被害者、会計事務所、エルサルバドル出身
スージー・ケセラー (Kate Gilligan) 移民法デモへ
Mr.バーンズ (Charlie Matthes) マサチューセッツから来た
Mrs.バーンズ (Nicole Van Giesen) マサチューセッツから来た
チャーリー (Richard Price) セントラルパークで売店
ラティーノ (Teddy Canez)
--- (Luis Gonell) Demonstrator
--- (Louie Torrellas) Jailed Teenager
--- (Rachel Botchan) Jailed Activist
--- (Simon Feil) Jury Foreperson
--- (Paula Mione) Jury Member
--- (Emanuel Xavier) Protestor



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