LAW & ORDER
(LAW & ORDER) シーズン18





January 9, 2008
第9話 死刑執行人 Executioner

監督/Constantine Makris 脚本/Richard Sweren
Gina Gionfriddo
--------------------------------------------------------
医学会が開かれ、手技に対する勉強会が行われる。
マーク・バーンズ医師もそこに出席していたが、学会が終わる
と酒を飲んでホテル一室で休んでいた。するとどこからから
電話が鳴る。

翌日、男性の遺体がホテルの一室で発見される。
被害者の男性の元にサイフはなく、名刺が置かれていたという。
学会の人は既にホテルからチェックアウトされており、今朝
ハウスキーパーが清掃に入った際に被害者が倒されていること
に気が付いたという。結婚指輪をしていて時計をしているが
安物だった。
捜査官のジョーに対して被害者がパソコンで見ていたインター
ネットのブラウジング履歴を調べて欲しいと頼む。
現場にはシャンパンボトルに髪の毛と血が付着しているのを
見つける中、鑑識のワンは、死因は頭部殴打による急性脳出血
で、死亡時刻は24時から3時だと語る。ビンで3、4回殴っている
ことから怨恨の可能性も高いというもの。
室内から列車のキップが見つかっており、ATMのレシートも
見つかる。昨夜の午後23時7分に800ドルをホテル近くのATMで
下ろしていること。
彼は整形外科医協会の学会で、木曜と金曜の2日間開催された
学会に参加したとホテルの関係者は語る。ホテルの防犯カメラ
映像を調べると、バーンズと女性の姿が映っており、22時58分
にATMに向かう姿だった。23時14分に一人で戻って来ており、
金を下ろした7分後に殺害されたものだった。ネットの閲覧記録を
調べると、昨日の午後にニューヨークのネットカフェを検索し
ているという。

11月10日(土)・ネットカフェ
女性店員からバーンズのことを尋ねると、確かにここに来て
ネット閲覧とコーヒーを飲んで居たという。どのパソコンで
調べていたのかと問うが店員は店長の許可が無いと語ろうとし
なかった。ルーポは女性の制服に犬の毛が付着していること
を知ってレトリバーを飼っているのかと問うと、コニーという
名前をつけていることを知る。島と同じ名前でコニーアイランド
かと呟く。ルーポは自分の携帯を見せると、自分の犬の名前は
オットーというのだと語る。仲良くなったところで早速どの
パソコンを使っていたのか尋ねる。

4時35分にコミュニティサイトを閲覧していた。
出合い系サイトなのか?と問うと、"寂しい主婦・28才"という
今夜相手が欲しいという女性にコンタクトを取っていることを
知る。そんな中、エドの元に電話が鳴ると、バーンズの妻ジャ
ニス
が署に来た事を語る。

ジャニスは医学会に行っただけなのに・・・と告げると涙する。
夫婦間に問題は無かったのか尋ねると、結婚して16年で娘2人
いて、問題は無かったという。最後に連絡を取ったのはいつなの
かと問うと、23時半頃電話をしてくれたのだという。その際に
サイフを盗まれたと言っていたとし、8時頃夕食から帰る時に凄く
落ち込んでいた用だと語る。
しかしサイフが盗まれたと言っている割りには一人で金を下ろして
いること。

ルーポとエドは出合い系について話すと、エドはしたことはない
とするがルーポは大学時代に利用したことがあると語る。
殺される一時間前に800ドルを下ろしたのは一夜限りの詐欺カップル
によって狙われたのかも知れないと語る。

11月12日(月)・7番街のホテル Wallis
11月12日(月)・更正施設
11月14日(水)・サウスカロライナ州警察
11月14日(水)・ジェイミーの勤務先
11月14日(水)・ホテル
11月26日(月)・刑務所のオフィス
12月17日(月)・高位弁護士
--------------------------------------------------------
ホテルの一室で男性医師・マーク・バーンズが殺害される。
被害者の足取り調査を行っていると、医学会に出席した晩に
800ドルを下ろしており、その晩妻にもサイフを無くしたとする
電話をしていた事から、何が起きたのかを疑う。
防犯カメラの映像から7番街のホテルで女性リンダと遭っており、
彼女を買春したのかに思われたが・・・

ルーポが意外と女性に取り入るのが上手いところが笑えた。
ネットカフェの店員の服に付着しているペットの毛を見て
犬を飼っていると見抜いた眼力が凄い。しかも飼っているペット
の名前は"コニー"だという、リアクシヨンに困るところだ
ろうね。動物を飼っている人に悪い人は居ない・・・ペット仲間
繋がり故に"言わないなんて言わせない"的雰囲気であっさり
令状もなくズカズカっと入り込んでいく姿は流石だった。
(因みにルーポの飼い犬もオットーらしい)

エピソードのテーマは死刑に対する是非を問うもの有り、
被害者・加害者家族の心情に迫るものが有り、それを執行する
医師たちの葛藤などが描かれた。
何よりもアメリカの州法に於ける管轄間の違いというものも
改めて感じるところが有るし、アメリカのような広い土地だと
それぞれの州が独立行政区のような形になっているので、
ニューヨーク州の常識が今回のサウスカロライナ州でも通じない
というところが有るのだろうね。

ドラマとしては、殺害の被害者家族が殺人の加害者になることに
よる皮肉さ加減が描かれたものがあり、ドラマの中では度々
出てくるシチュエーションである。
「CSI:マイアミ」でミイラ取りがミイラと化した男にホレイショ
が一括するようなエピソードが有ったような気がするけど、
陪審員からすれば、あのまんま審議が進んだら、有罪と無罪の
どちらに軍配が上がったのだろうか。

マッコイが検事補だったシーズン17では、別の事件が発端で
新たな事件が発生した場合には、必ずそれぞれの事件は別の
事件として扱うべきことを必死に唱える姿を何度も目にした
けど、このドラマに於いても、裁かれるべきは殺害されたバーンズ
医師の家族のことを念頭に入れての判断だろうね。
意外とこの被害者家族のことが無視されて進行されてしまった
ような印象しか残らなかった。

このドラマが描かれたのが2008年のエピソードだけど、つい最近
これと同様のタイムリーなネタがAFP通信で報道されたのを
目にしたことがある。ホントつい先日のことだ。
アメリカの死刑では静脈に三種の薬物を注入することによって、
死刑執行が行われる。つい先日にもドラマの中でその三種類の
クスリの役割りというのが描かれていたけど、どうしても刑事
ドラマなんかを見ていると体内にカリウムを適量打てばあっさり
と死ぬみたいな扱われ方をすることが多いよね。

一番気になったのは、何故ジェイミーが死刑囚が苦しむ姿に
対して寧ろ逆上したのかということだった。
勿論最後になってその辺の事情が語られるけど、死刑でこの
世からあっさりと逃避されるよりも被害者家族ならば、痛みを
味わせたいとする思いの方が強いのではないかと思うところも
有った。そういう意味では生かさず殺さずな状況はジェイミー
がもっとも望むところではないかと思ったけど、苦しむ姿を
見て逆に死刑囚が被害者のように扱われるということへの憤り感
が有ったようだ。

判事が死刑反対を唱える人物というところも癖のある内容だった。
連邦裁判所に上訴を申請している最中に医師が死刑囚に対して
クスリを投与していること。この件を訴えた際には、判事は
ガリソン側の棄却請求を却下して、結果的にカッターらに
味方した格好だったけど、法廷に於いて、死刑囚の姿を追体験
させるという戦術を採られた際には、今度は逆にカッターらの
棄却を却下するという措置を執った。

PTSDではなく報復への強い欲望だとして、ハーディガンの変わりに
仕返ししたのだとして主張し、加害者が被害者のように扱われる
気持ちは、被告本人が分かっているハズだとするカッターの主張
がもっともだったなという感じ。


エド・グリーン (Jesse L. Martin) 27分署NY市警
アニータ・ヴァン・ビューレン (S. Epatha Merkerson) NY市警・警部補
ジャック・マッコイ (Sam Waterston) 地方検事
コニー・ルビローサ (Alana De La Garza) 地方検事補
--- (Steven Zirnkilton) Narrator (voice) (archive footage)
エリザベス・ロジャース (Leslie Hendrix) 検視医
マイケル・カッター (Linus Roache) 地方検事補
サイラス・ルーポ (Jeremy Sisto) 捜査官

ジョー・コーマック (Joe Forbrich) 捜査官

ジェイミー・ヨスト (Michael Rooker) 子供と孫を殺される
マハフェイ (Maggie Siff) 弁護士
ウェラー (Neal Huff) 弁護士
サミュエル・テンプル (Scott Sowers) 刑務所長
ドナルド・ポルセン (Gordon MacDonald) 判事
ジョージ・ハイグローブ (Ben Livingston) 医師
ホレス・ガリソン (James Rebhorn) 整形外科医、引退間際
マンディ・ガリソン (Jenn Harris) 妻
リンダ (Colleen Clinton) 売春婦・詐欺
シェーン・ハーティガン (Roderick Hill) 殺人鬼ライオネルの弟
ライオネル・ハーティガン (Jonathan C. Green) 死刑囚
ジャニス・バーンズ (Pamela Stewart) マークの妻
マーク・バーンズ (Alan Zweibel) 医師・被害者
アイリーン (Sarah Clements)
Lt.メーソン (J. Robert Spencer)
エリック (Nico Evers-Swindell)
レイチェル (Kat Garson)
マイク・コラッゾ (Lee Cobb)
ワン (Tana Sarntinoranont) Asst. M.E.
--- (Elliott Mayer) Road Warrior
--- (Evan Lewis) State Trooper



inserted by FC2 system