LAW & ORDER
(LAW & ORDER) シーズン18





January 9, 2008
第11話 メレディスの思い出 Betrayal

監督/Marc Levin 脚本/Richard Sweren、Gina Gionfriddo
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分析医アイザック・マックスマンはオフィスで青少年たちを
相手にして治療をする。
「君はダメな子、将来はない。しかし私が治療すれば道は
開けるよ。青い肌に黒い髪、医師としての倫理を破っても君が
欲しい・・私は悪い人間だ」と語る。

翌日オフィスで遺体として発見されたアイザック。
コーマックはやってきたエドに現状を説明する。胸には3発の
銃弾を喰らっていること。通報者のドクターのアーラースとは
オフィスを共同で使っていること。部屋に無理矢理入った形跡
がないことから、犯人はオートロックを知っていたのか、
被害者自身がオフィス内に入れたかどうかという。イカれた患者
の仕業なのかというコーマックに対して鋭い推理だなと皮肉る。
派手にオフィス内で銃弾を撃っていることを確かだった。
ルーポによると、浴室のドアに6発の銃弾、クローゼットには
4発の銃弾痕。いずれも9mm弾で、まるで狩りの状態だという。
エドは鍵の付いたクローゼットを開けるよう指示する中、
クローゼットには何者かが監禁?されていた生活痕があることが
分かる。茶髪の少女が寝ていたであろうこと。一体医師はどんな
治療をしていたのか。

共同経営者のアーラースから話を聞く。
オフィスのクローゼットには元々カルテを保管していたが、昨年
倉庫に全てを移したのだという。患者以外に何者かが来ている
ことはないかと問うと、彼の専門は思春期の若者で不審者は
いなかったという。いつから仕事をしているのかと問うと
15年前からのものでずっとオフィスを共用してきたこと。
変わった様子は一切なかったという。寧ろ家族が気の毒だという。
彼が担当していた患者のカルテが必要だとすると、令状が必要
だとしてルビローサは判事に掛け合うという。

8月2日(木)・アイザック宅。
妻のキャサリンは毎日22時頃寝てしまうという。その日も22時
にはベッドで寝たが朝起きると夫が帰宅していなかったという。
電話しても繋がらずオフィスで寝ていると思ったこと。
昨日は、犬とワシントンスクエアを散歩し、子供を学校へ
送ったこと。10時にはベッドで寝ていたという。
ルーポは子供と話したいとするが、今日だけは遠慮して欲しいと
いう。キャサリンに対して指紋の採取と硝煙反応の検査をさせ
て欲しいという。あくまで形式的なものであること。
オフィスには少女がいた形跡が有るとすると、キャサリンは
変な推測はしないで欲しいという。

ルビローサはモリソン判事の元に行くとカルテの令状の開示を
求める。少女が被害に有っている可能性が高い事を告げると、私が
信頼している分析医に任せるという。ウェラー医師はカルテ
を見る限り、アイザックが担当していた患者の中で22名が
爆発の話をしていること。あくまで比喩的なものだという。
アニタたちは暴力行為に及びそうな患者を捜して欲しいという。

鑑識がクローゼットでメトロカードを発見したという。毎週
末に夕方ユニオンスクエア駅を利用していること。置いて
あるTシャツメーカーはスケボーの車輪も製造している会社だと
すると、アニタはフランス製リップクリームが付着している
ことを指摘する。

8月2日(木)・ユニオンスクエア
レクサジャクソンから話を聞くと、マネーガールと呼ばれている
女性のシャツだという。ルーポは仲間意識を示す為に自分の
足の傷跡を見せると、ブルックリンバンクでボートスライドを
していた時に出来たキズだと語る。するとメトロカードを使って
いたのはアマンダだろうと告げ、その屋台で青いパーカーを着て
スムージーを買っている人物だという。
アマンダを捕まえるエドとルーポだが、母の所には戻りたくない
としてアイザック医師は私のことを守ってくれていたのだと語る。

アマンダの母・ダナと義父のリアムがやってくる。
ダナは娘が学校をサボリ好き勝手にしている為にアイザック医師
に托したのだという。娘はリアムが嫌いで、リアムのことを家
から離すまでは娘を家から遠ざけるべきことを語っていたのだという。
一週間後にまだリアムが自宅にいたら警察に通報すると言っていた
こと。

8月2日(木)・バリー&ジューン・ドハティ宅
8月3日(金)・ベルビュー病院・精神病棟

8月6日(月)・グリニッチ通りの学校
8月7日(火)・モーリーン・ドノバン宅 / ニューハンプシャー・ハノーバー
9月12日(水)・アントン・ビッテリ判事の執務室
10月15日(月)・高位裁判所
10月17日(水)・高位裁判所

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精神分析医のアイザックがオフィスで銃弾を受けて亡くなる。
室内を調べるとまるで狩りをしたかの如く銃弾の痕が見つかり
更にはアイザックが医師という立場を利用して少女に虐待して
いたのではないかとする疑惑が見られる。オートロックの鍵
のかかった部屋に侵入していることからもこの病院に通う患者か
関係者ではないかとする事実が浮上する。

人間ならば誰もが持っている表の顔と裏の顔。
どんな良い顔をしていても、どんなに周りの関係者がその人となりの
性格の良さを語ったとしても、この二つの顔の整合性がとれない
一面が有るのが人間だと思うのだけど、ドラマではそれに異議を
唱える感じのものだった。

如何にも怪しいクローゼットだったけど、オフィスを共有して
いる女性医師アーラースならば、アイザックが奇異な行動を
取っていればすぐに気が付くだろうし、やっぱり他人の言う事
も信じるべきものがあるのだろうね。

冒頭から怪しい声(テープの音声)が流れ、更には、患者たちが
共通して語る洗脳されたような言葉の流れからして、完全に
この医師はヤバイ人だと思い込まされていたけど、その思い込み
こそ、今回のドラマの鍵であり、先入観が悪として働くものだった。

二人の患者が登場する。
アマンダという青いパーカーを着た少女。
そしてアマンダからの情報で、ブランドンという暴力的な少年
を診ていたこと。アイザックの治療方針として、ビタミンの摂取
自然食品の摂取、そして瞑想(月の光)だという。

「脅されても壊されもしない。私は混沌とした海の岩だ」
と言って唱えさせるもの。

そして三人目の患者であろうメレディスの姿を探して奔走していく。

今回のクレジットを診ても分かる通り、Drと付く人物は5人も
出てくる。三者三様の見解を見せており、医師の善し悪しで
治るものも治らないものも有るという辺りがなんとも皮肉なもの
だね。

メレディスという名の女性(実際には女性の名前ではなく地名だった)
に対して、アイザックが医師としての規律を破ってでも愛に生きた
ということが記されていた。探しても探して見つからない
メレディスという名の関係者。

エドたちが上手いことキャサリンから自供を引き出したけど、
自供が使えないという辺りがまた如何にも重箱の隅を突く
「LAW & ORDER」らしいところ。ホイットニー判事はどうやって
大陪審を丸め込んだのかとルビローサやカッターに尋ねていた
けど、カッターはマッコイスタジアムのプレイオフチケットを
プレゼントしたのだとして、カッターがフォローする姿が有った。
前回のエピソードで両者の間でちょっぴり歪みが起きていたので
ルビローサの微笑みは両者の関係性に対する良い兆候だった

ルビローサはキャサリンの母・モーリーンから話を聞く際に、
「私のボスは自立した女性が嫌いな人なのだ」と告げ、ここでも
微妙なニュアンスの駆け引きがあった。殺人が起きた翌日に
かかってきた電話が何だったのか。

キャサリンがいよいよ追い込まれたという時に自己弁護するという
時には、素人相手なので楽勝かに思えた。

圧倒的に検察側有利な状況の中でマッコイが逆に取引すべき
だったことを延べていた。

「昨年テネシー州の夫殺しに対して下された刑期は60日だった。」

「フィッシャー事件だ。婚約者の頭蓋骨を粉砕し、目撃者は5人も
居たのに評決は無罪だった」こと。
フィッシャー事件はカッターが刑事になって扱った4年前の10件目の
事件のようで、ルビローサの楽勝発言に対して憤り感を露わに
していた。

児童性的虐待者のインチキ臭い臨床分析医・ストロナックは、10代
の頃の大人との合意のセックスをしたものを精神的影響はない
とする研究結果を法廷で証言する。議会では糾弾されたという
論文だったが、元々はガリレオの地動説も世間からは糾弾されて
いた説だということを持ち出し、自分の説も正しいことを唱える。

法廷では検事側の医師として長年証言で協力してくれた
エリザベス・オリベット(リズ)がマッコイに対して、あんなインチキ
なエセ博士を証人とするのであれば、私に話して欲しかったこと
を語っていた。このドラマ、準レギュラー化しているロジャース
医師の名前もエリザベスなので、一瞬リズとは彼女のことなのかと
思った。悲しいことに患者と関係を持つ医師との構図ということを
反証する為に、エリザベスの過去の警察官との関係を公にする
ところなど、ちょっぴりエゲツないところが有ったけど、
二人が争う必要はなかったよね。

「思いやがりも良いところだ」「お前もナー」って感じで
マッコイとリズの関係が壊れる瞬間を見た感じだけど、この辺は
大人故に割り切っていくのか。

自分が被害者説を出して、アイザックからレイプされたのだと
主張するも、ニューハンプシャーのウィニペソーキー湖という
名の思い出の山小屋のことを被害者本人が口にしていたことから
ルビローサが突然法廷から飛び出し調べ物をする。
彼女もよくぞ気が付いたという感じで、メレディスとは「グレイズ
・アナトミー」
のちょっと逝っちゃっている研修医の名前でも
なく、アイザックが15才当時の彼女をコンコートの精神病院に連れて
行った際の地名であることが判明した。
記憶というものが如何に曖昧なものなのかを感じさせるものが
有って、愛する人にとどめを刺していたとする妻の姿になんとも
切なさを感じるものがあったね。


エド・グリーン (Jesse L. Martin) 27分署NY市警
アニータ・ヴァン・ビューレン (S. Epatha Merkerson) NY市警・警部補
ジャック・マッコイ (Sam Waterston) 地方検事
コニー・ルビローサ (Alana De La Garza) 地方検事補
--- (Steven Zirnkilton) Narrator (voice) (archive footage)
エリザベス・ロジャース (Leslie Hendrix) 検視医
マイケル・カッター (Linus Roache) 地方検事補
サイラス・ルーポ (Jeremy Sisto) 捜査官

ジョー・コーマック (Joe Forbrich) 捜査官

エマ・マックスマン (Madeleine Martin) アイザックの娘
Dr.アイザック・ワックスマン (John Shea) 精神分析医・被害者
ドニー・ワックスマン (Dylan Hartigan) アイザックの息子
ホイットニー (Gibson Frazier) 弁護士
アントン・ヴィテリ (John Scurti) 判事
ノーリーン・モリソン (Judith Hawking) 判事、カルテの開示の令状
ジューン・ドハーティ (Laura Stepp) バリーの妻、ブランドンの母
ブランドン・ドハーティ (Eric Nelsen) 息子、自室で自殺未遂
バリー・ドハーティ (Dan Da Silva) 夫
ヘザー・ドハーティ (Carson Kleiner) 娘
Dr.エリザベス・オリベット (Carolyn McCormick) 精神分析医
キャサリン・ドノバン (Moira Kelly) アイザックの妻
アマンダ (Remy Zaken) アイザックのオフィスで寝泊まり
Dr.リディア・ストロナック (Nancy Hess) 児童性的虐待の専門家
Dr.チャールズ・ウェラー (John Driver) モリソン判事懇親の医師
ダナ (Orlagh Cassidy) アマンダの母
モーリーン・ドノバン (Fran Brill) キャサリンの母
Dr.エイミー・アーラース (Marsha Dietlein) アイザックと共同経営
ジャクソン (Gaelan Connell) ユニオンスクエアのスケボー少年
レクサ (Ronete Levenson) ジャクソンと一緒にいる少女
リアム (Chadwick Brown) アマンダの父


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