LAW&ORDER:クリミナル・インテント
(aka.LAW & ORDER:犯罪心理捜査班) シーズン2
Law & Order: Law & Order: Criminal Intent




 

Mar. 2, 2003
第15話 悪意に満ちたナルシスト Monster

脚本/Rene Balcer、Marlane Meyer
監督/Joyce Chopra
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マーク・デートリッヒ"マンディ殺しの犯人"として有罪に
なり15年の刑期を終えて出所する。マークは出所した日に
殺人犯を取り巻くグルーピーたちに囲まれて、バーで乾杯する。
マークは得意げに刑務所内での武勇伝を語り、喧嘩したので
4年間は独房入りさせられたのだという。
シャンタルという女性が突然やってくると、サインして欲しい
として、当時のマンディ殺しの新聞記事を持ってくる。
15年前にマークとマンディが出会ったバーはここなんでしょ?
というシャンタルは完全なグルーピーで、殺人犯に興味津々。
マークの取り巻きの一人・ナオミがカメラで撮影する中、
彼女にサインをする。

マークの部屋にナオミがベッドで寝ているのを見て、
母親のローラは焦る。また殺人事件を犯したのではないかと
する心配だったが、ヤッタ相手を殺すなということは刑務所内
で教わったとして殺していない事を語る。
しかしローラはマークがナオミとH最中に録画している
VTRを見てしまう。そこには
シルバーの短パン姿で貯水池を
走る女性の事を尻を見て追いかけたとし、女性の口の中に砂を
詰め込んだのだという事を告白しているVTR
だった。それを見た
ローラは息子に対して諦めの視線を送り、
"あなたは悪意に満ちたナル
シスト"
だと語ると、誰も傷つけないで語る。

シャンタルはマークとデートする中で、公園を通ると、マーク
に対して殺した現場を見たいとしておねだりする。
その晩マークは帰宅すると
母親が殺害されているのを目にして
しまう。

すぐに警察は捜査に乗り出す。
侵入した形跡は無く、ローラは出所したばかりの息子と暮らし
ていたのだという。
親子はよく口論していたという聞き込み情
報を得ていた。
ゴーレンは殺されたローラの遺体を見て、耳の後ろを押さえ
られていた事。被害者は逃げようとしていたこと。そして
下着姿の遺体にシーツをかけている事から気を使った表れが
見えているという。マンディ殺害の時には無慈悲な殺害方法
だったという。

そんな中、第一発見者のレイノルズがやってくる。
一緒に職場にいく約束をしていたという。自分たちは出版社
のチェッカーの仕事をしていたのだと。息子が出所してから
彼女は自宅に誰も呼ばなくなったのだという。更に息子の
話も全くしていなかったとのこと。
ゴーレンは
ローラの携帯が無くなっていることと朝刊が置か
れている
のを見て違和感を覚える。シムズ刑事によると、
家の前に置いてあったので自分が運んだことを告げると、元の
位置に戻して欲しいと語る。
ゴーレンは
被害者の遺体の下着がはだけるような形で鑑識に
撮影させる


ゴーレンとエイムズはマークに遭うと、自分は昨夜は恋人の
部屋で寝ていたと語る。ゴーレンは逃げたかと思ったとし、
自宅には精神安定剤が置いて有った事を告げる。マークに
遺体現場に連れて行き母親の遺体を見せる。これは発見された
状態なのか?と問うと、体を覆って欲しいとしてはだけた下着
を隠して欲しいと語る。母親に敵は居たのか?と問うと、数年
前に執拗に電話して来た人が居るという。マンディの兄で、
マークは何度も手紙を出したが許して貰えなかったのだと語る。
一緒にいた恋人はシャンタル・フィールディングだと語る。
ゴーレンはマークの靴に馬糞がついているのを知る。

1月15日(月)・シャンタルのアパート
シャンタルからマークとの関係を聞く。
出会って2週間なのでまだ彼の母とは会っていないという。
昨日の行動を尋ねると、ディナーを取りテレビを見て一緒に
寝たと語る。ゴーレンはシャンタルに君は殺人犯グルーピー
なのか?と尋ねると、
その種の女性は犯罪現場を見て興奮を
覚える
のだという。マンディが殺害された現場はこの近く
だし、当時遺体は
馬糞の臭いが付いていたが、君のブーツに
もマークのブーツにも馬糞が付いていると指摘する。
グルーピーには3タイプの女性が居るとし、

1) 犠牲者タイプ
2) 精神病質者タイプ
3) 精神分析医タイプ

でマークによるとアナタは総合タイプだという。昨晩公園に
行っただろう?と問うと、彼は恐がり逃げたのだという。
そして母親に怒られたとして朝6時半に来てここで寝ていった
のだという。

2月6日(火)・12分署・刑事室
2月9日(金)・テッド・マーストンのアパート
2月13日(火)・セントラルパーク

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殺人事件を起こしたマークは15年ぶりに出所し、実家の母・
ローラと共に暮らすことになる。ローラは二度と息子が
人様を傷つけないように肝を冷やしながら監視するが、
そのローラは遺体として発見される。
マークの記憶が曖昧なことから、殺害した記憶を一部失ってい
るのではないかと考えるが・・・

殺人犯に興味を抱く女性の存在というものはある程度聞いた
事は有るけど、これって女性も精神的な疾患が有ったりする
のだろうか?
正直冒頭の展開の中で、マークを取り囲んで騒いでいる女性
たちの多さに驚いたし、殆どが白人・金髪女性だったので、
彼女たちを引きつけるだけの魅力がマークにあるということなの
か?

冒頭からそんな猟奇的な男性に都合良く女性が近づいてきた
ので殺害された女性の関係者がマークから殺害の事を聞き出し
て改めて罪を償わせようとしているものだとばかり思って
いたけど、流れとしては意外な方向に旋回し、1986年7月17日
に起きたレイプ事件との関連性へと繋がっていく。

刑事が無理な自供で自白させた案件で、取調室での問題行動
が明らかになるけど、当初はこの二人の刑事もマジメに解決
しようとして動いていたのだろうね。
残念ながら色んな周りからの圧力によってスケープゴートを
作って市民達に心理的に落ち着かせなければいけないとする
ものが有ったのだろう。

性犯罪者の犯罪が徐々にエスカレートしていく事は明らか
だと思うので、1986年にきちんと犯人を捕まえていれば、
マークの殺害を止められたりしたのだろうか。

証拠現場をちょっぴりいじくってしまったけど、法的には
それで自供を引き出しても問題がないのかな。

ゴーレンが一番最初にマークを呼び出して事情を聞いた際に
普通容疑者は証拠の存在を臭わすと話をしなくなるとし、
ミスを犯していないか考え初めて無実の主張をしなくなる
と語っていたけど、これがマークではなくマーストン刑事に
該当してしまうところが皮肉だね。
そして当時のこの事件の真相が母親によって掘り起こされよう
としている所もまた皮肉な感じがしてなんとも言えない感じ。
刑事として殺害する必要が有ったのか。

気になるのはローラが図書館で調べていた本は、
先天的殺人鬼の本と、性的虐待者の行動パターン、重傷的
性犯罪者の本だということ。マークは幼い時に父親から
虐待でも受けていたのだろうか?

自供でしか犯行を結びつけられない状況の中で、司法取引に
導いた辺りは、ニシャンがされた事への仕返しっぽくて
上手く出来ていたかな。警察の上層部がえん罪者から訴えられ
たと聞いてまるで守ろうともしないところがまた悲しいかな。

ロバート・ゴーレン (Vincent D'Onofrio) 天才刑事
アレクサンドラ・エイムズ (Kathryn Erbe) ゴーレンの右腕
ジェームズ・ディーキンス (Jamey Sheridan) 警部
ロン・カーバー (Courtney B. Vance) 検事
エリザベス・ロジャース (Leslie Hendrix) 検視局
--- (Steven Zirnkilton) Opening Announcer (voice)

マーク・デートリッヒ (Adam Storke) 精神異常・レイプ殺人犯
ローラ・デートリッヒ (Christine Jones) マークの母
シャンタル・フィールディング (Terri Conn) マークの彼女
--- (Stephen Singer) Lawyer
ジェーン・スティーブンズ (Deborah LaCoy) 1986年7月公園で被害
テッド・マーストン (Mike Starr) 12分署の刑事
マイラ・レイノルズ (Anne Lange) ローラの職場仲間
ナオミ (Rachel Hardin) マークと7年間文通
フェインゴールド (Michael Genet)
シムズ (Jim Frangione) 刑事
リサ・ルッソ (Jacqueline Mazarella)
ニシャン・フィッツウィリアム (Jeffrey Lamar) 大人・冤罪
スペンサー (William H. Burns)
アル・ルッソ (Bruce Ward) 12分署の刑事
モンティ・ローレンス (Kevin Rahsaan Grant)
ニシャン・フィッツウィリアム (Jade Yorker) 子供の頃
--- (Neil Schwary) Patron
--- (Tom Verri) Arresting Officer

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