LAW&ORDER:クリミナル・インテント
(aka.LAW & ORDER:犯罪心理捜査班) シーズン2
Law & Order: Law & Order: Criminal Intent




 

Mar. 9, 2003
第16話 冨と妄想 Cuba Libre

脚本/Rene Balcer、Warren Leight
監督/Darnell Martin
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ミルト・ウィンターズは紳士服のチェーン店を展開していた
オーナーで富豪だが、仲間の事業者に裏切られて、刑務所で
服役していた。妻のパムはまた8日で会えるとして、ミルトに
面会に行く。

パムの元にミルトの息子がやってくるが、父は息子の事を絶縁
だと言っている事をミルトの顧問弁護士の弁護士のジャッキー
は語る。刑務所に面会に来なかったことが理由だとするが、
父の継母のパムが面会に行くことを許さなかったのだという。
しかしパムは私は夫に従っただけだという。
ジャッキーはパムにミルトは君の相続分を守りたいのだろうと。

ミルトは出所する中で、刑務所内で世話になった囚人のデンプ
シー
トランプを手渡して監房から出て行く。
ミルトは家に戻るとパムとバイアグラを使って早速Hする。
出前がやってくると、パムは自分が食事を取ってくるのでそれ
までにシャワーを浴びてサッパリすれば良いという。
しかしパムはドアに出ると、突然銃声が鳴り彼女は殺害されて
しまう。

すぐにゴーレンやエイムズは現場検証を行う。
パムは銃弾を胸、肩、膝に受けていて、
イヤリングが外されて
いる
事から強盗の仕業だった。しかし現場では
彼女以外にも
ドアなどにも銃弾が当たっていて、とてもプロによる犯行とは
思えなかった
。弾道検査からすると、通用口の方から発砲して
いる事が分かり、
9mmの薬莢が落ちているのをエイムズは発見
する。呼び鈴を鳴らした後に通用口に隠れて射殺したのか?
とするが、ゴーレンは恐らく通用口を入り口と勘違いしたのだ
ろうと告げる。銃の扱いにも慣れていない人物による犯行だと
いう。

ミルトから話を聞くと妻は防犯システムに慣れていなかった
ので、メイドが帰宅時に防犯カメラも切ってしまったのだろう
という。妻のことを恨んでいた人は知らないが、標的にして
いたのは俺だろうという。
ビジネスパートナーにも裏切られ
敵の策略で有罪になった
のだという。
ゴーレンたちは部屋に飾られているミルトの会社の広告を目に
する。そこには一年中着られるウィンタースの服と書かれて
いた。最初の店は
ハーレムに出店したのだという。
その時の写真が残っていて、父親と共に縫製人のモリス・スウ
ォープ
のヒザの上にのせられているミルトの幼少期の写真が
飾られている事に気がつく。父親が亡くなった時に、安値で
店舗の売却を持ちかけられたが、それを断り事業を引き継いで
拡大して今の成功が有るのだという。しかし断ったことで
多くの恨みも買ったのだという。
ミルトには主治医のチャンが付いていた。
ミルトは心臓が悪くニトロを処方してもらう。しかしミルト
はすぐには薬に手を出さず毒かどうかを調べていた。
それを見たゴーレンは
"富と妄想症"という最悪のコンビに
かかっていると告げる。

ミルトが出前の注文をしていた記録もなかった。
彼は妻の運命を知っていたのだという。
しかしミルトがパムを殺す理由が見当たらなかった。
刑務所に入所している間にパムが浮気して居たという話もな
かった。そんな中で一人、家業から閉め出された人物がいる
事を知る。実の息子だった。父の性格を法廷で証言するハズだ
ったが、その日法廷には来なかったのだという。
息子に逢いに行き話を聞くと、父はパムによって操られていた
のだという。私は一人息子だが、
父は私を相続人から除外して
いるので遺産目立てで殺したと思っているのならば筋違い
だと
語る。ミルトの妄想症について尋ねると、自分は遺伝はしなかっ
た事を告げる。
ミルトとは婚前契約をしていて、父は最近契約
内容を変更していた
様だと語る。

1月9日(木)・カーバーのオフィス
1月13日(月)・プロンクス・JCスパ
1月14日(火)・グリーンヘイブン刑務所
1月20日(月)・チェルシー61番埠頭
1月22日(水)・プロンクス・JCスパ
1月22日(水)・グロリア・エスコバル邸、クイーンズ

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紳士服をチェーン展開して財を築いたミルトが出所後、次々
と彼の周りの人が殺害されていく。ミルトは自分を狙うもの
の存在だとするが、実際には彼は妄想症を患っていて、
被害者意識が強いことが分かる。徐々に彼の中に有る死への
恐怖というものが妄想をかき立てている事を知るが・・・

なかなか理解出来ない部分が多い今回のエピソード。
特にミルトの心情を理解するのは相当難儀なものがある。
16歳の時に父に死なれて、そんな事情も勘案されて、今の
精神的不安定な状況があるのだろうし、血縁や家族が信頼に
たるものとばかりは言えない部分があるという辺りの流れは
富豪の宿命なのかも知れないけど、この人は寧ろ金のない
ところから這い上がっている部分も有るので、人を見る目
なり処世術などは人一倍身につけては居そうなんだけどね。

その人が最も信頼しているものと、恐れているものが一体何な
のかが徐々に明らかにされ、それを利用してかつての麻薬王
が殺人を犯そうとしているところがまた面白い部分ではある
のだけど、麻薬王がなぜそんなに人心掌握術に長けているの
か不明な部分も有るので、どうしても展開が胡散臭い。

他人の信頼関係など、他人からの情報を吹き込むことで容易に
誘導できてしまうことも有るし、信頼できるものの存在と
いうものを人工的に築き上げることもまた壊すことも出来る
という部分はなんとも言えない所だった。実子を信頼せずに
刑務所で知り合った麻薬王との関係を築いていってしまう
ところは切ない部分。

ミルト役のJoel Greyは、エイリアスでRon Rifkinが演じて
いるアーヴィン・スローンのそっくりさん役を演じていた
けど、ホントこの二人似ているんだよね。

1987年に麻薬捜査に於いて、デンプシーの事を追いかけていた
のがエイムズの父だったというところも驚きだけど、
ゴーレンはその頃ドイツに居たらしい。
二人が取調室に於いて、"良い刑事・悪い刑事"を演じて精神
的揺さぶりをかけて、欺し合いの構図になっているところは
面白かったし、最後に脱獄の情報を知ったという後の状況
は想像出来るオチ・流れでは有ったけど、脱獄した際に
警察官が取り囲んでいる様は滑稽な物が有った。

ロバート・ゴーレン (Vincent D'Onofrio) 天才刑事
アレクサンドラ・エイムズ (Kathryn Erbe) ゴーレンの右腕
ジェームズ・ディーキンス (Jamey Sheridan) 警部
ロン・カーバー (Courtney B. Vance) 検事
エリザベス・ロジャース (Leslie Hendrix) 検視局
--- (Steven Zirnkilton) Opening Announcer (voice)

デンプシー・パワーズ (Clifton Powell) サウスブロンクスの麻薬王
ミルト・ウィンターズ Jr. (Peter Marx) 息子
テイ・パワーズ (Sean Nelson) デンプシーの息子
パメラ・ウィンターズ (Cady Huffman) "パム"、ミルトの妻
ミルト・ウィンターズ (Joel Grey) 紳士服チェーン
ジャッキー・デュバル (Tibor Feldman) 弁護士
チャン (Alvin Ing) 医師
ウィンストン・マリク (Jefferson Slinkard)
アマル (Malcolm Barrett)
ソロモン (Oliver Solomon) JCスパの従業員
ジャクイータ (Lisa Branch) "JC"、デンプシーの元妻
ホワニータ (Yvette Mercedes)
グロリア・エスコバー (Loreni Delgado) 夫は殺される
サリー・ハイメス (Sidne Anderson)
トニー・シルビーノ (Steve Scionti) カラブリア人
--- (Nick Raio) Guard
--- (Charles Gray) Cell Guard
--- (Mark Azarcon) Ike
--- (Al Sachs) Shooting Cop
ティム・バセン (Stephen Gregor)

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