LAW&ORDER:クリミナル・インテント
(aka.LAW & ORDER:犯罪心理捜査班) シーズン2
Law & Order: Law & Order: Criminal Intent




Apr. 27, 2003
第19話 盗まれた遺品 Cherry Red

脚本/Rene Balcer、Jim Sterling
監督/Frank Prinzi
--------------------------------------------------------
ケイトの住むアパートの上層階で火災によって独居老のバチェ
ルダー夫人
が死亡する。
出火の原因は電気毛布だったという。
ケイトはバチェルダー夫人の面倒を献身的に診ていた一人だ
った。管理人のウィングから、孤独死には気をつけてと言われ
る。

ケイトはホスピスに入居している母・エリンに逢いに行くと、
大部屋に入れられて不自由を強いられている事を知る。
ホスピスの関係者にケイトは個室に移動して欲しい事を告げ
金ならば払うという。
ケイトはロジャーに接触すると世話をしていた資産家・バチェ
ルダーの遺産の一部が貰える手筈になっていたはずだが、
ロジャーは
結婚記念日用の銀の卓上ライターだけしか渡せない
事を言われる。
ケイトはホスピスから入金されていないのでまた大部屋に戻さ
れる事を聞くと三日以内に払う事を約束する。急いでケイト
はロジャーに電話するが・・・
後日ケイトはアパートの階段から転げ落ちて死亡して発見され
るのだった。

ゴーレンやエイムズはケイトの事故に関して、現場に呼び出さ
れる。現場の階段では手すりが壊れていたのである。
手すりが壊れた為に落下したのか、それともすべって落下した
際に手すりに捕まったのかの判断に困っていたのである。
手すりに顔をぶつけて歯が折れていること。左指の爪が折れて
いること。右利きのハズなのに、左利きのような転び方を
している事を知って、突き落とされたであろう事を告げる。

ケイトの部屋を調べると、ネコアレルギー用の薬と避妊薬が
置かれていた。管理人のウィングからケイトについて話を聞く
と、住民のみんなから好かれているような人物だという。
ネコは上の階に住んでいるバチェルダー夫人のもので、先日
火事で死亡したが、一人暮らしをしていた彼女の事をケイトが
他人であるにもかかわらず献身的に世話をしていたのだという。
ダンヒルの銀のたばこ入れを見つけると、これは亡くなった
日にバチェルダー夫人の部屋で見かけた事を告げ、ケイトが
盗むとは考えられないという。
ケイトのカードの利用明細を調べると、月に千ドル未満しか
使われていないのに先月には限度額まで使っている事が分かる。

1月24日(金)・ホスピス、N.Yクイーンズ
1月24日(金)・火災研究所
1月27日(月)・クレイグの自宅
1月30日(木)・ロジャー&スタンの自宅
1月30日(木)・東エルムハースト倉庫
1月31日(金)・バーゲン線車庫・ニュージャージー

--------------------------------------------------------

階段から女性・ケイトが落下して亡くなる。
事件性があるか否かの判断を捜査課から求められたゴーレン
たちは、明らかに不自然な落ち方をしている事を告げる。
ケイトの事を調べていくと、突然大金が使用されていたり、
また彼女が看護していた独居老人の部屋に有った高価な銀製品
が有る事を知って、事情を調べていくと、金の流れに違和感
が有る事が分かる。ケイトは昨年の12月に1万ドル相当の無記
名債を現金化しており、年利12%の無記名債で、70年代後半か
ら所持していたものだと分かる。恐らく独居老人から看護の
見返りに貰ったものだろうと推察するが、この手の無記名債が
一枚だけ所持しているハズもなく、何処かに大量の束で
無記名債が存在しているのではないかとして、その在処を
探していく。独居老人のバチェルダーには身内が居ない為に
遺産を相続する人が居ないことが解るが・・・

金の流れを追う内に、犯罪の真相・犯人に近づいていくという
極シンプルな刑事ドラマだった。

幼少期は子供のことなど見向きもしなかったのに、介護が
必要な時になると途端に子供を求めるという辺りが、なんと
も言えない。
独居老人の問題、孤独死の問題はアメリカでも当然存在して
いるんだなぁって感じだし、介護の問題が取り上げられた
ことで、今一度親子の関係というものに焦点の当たるエピソード
だった。

犯行の共通性なり不可解な流れというものを上手く探り宛てて
その辺のロジックを紐解いていくという作業は、ゴーレンらし
く、相手の心理などを上手く説いた感じだった。
冒頭から意味ありげな電話での会話を度々挿入して、その辺の
流れが何処に繋がり、誰に繋がっていくのかが少しずつ明らか
にされるところが楽しいね。
ただまぁ、父親がケイトを殺していたというのは相当無理が有る
設定だった。

アダルトチルドレン・・・とはちょっと違うのかも知れない
けど、父親からの愛情が希薄に育ったことで、息子にとっては
何処か精神的に歪なまま育ってしまったようだ。

マニア心理というものもドラマの中では取り上げられていた
感じで、ミニチュアに込められた思いが、大人になった時に
実物を求める気持ちに転嫁され、本物の関係を求めていたで
あろう辺りが切なくも有り、子供の父親に対する気持ちの
複雑さを物語っている感じがする。

最終的にはようやく親との悪縁を絶ちきることが出来た感じ
で良かったけど、それに気がついた時には時既に遅いって
感じだったね。

タイヤ痕に関しては、ゴーレンも自分の知識外のことで
マニアの人物に頼る姿が有った。

■検索用キーワード

・57年型 ベルエア
・62年型 フェラーリGTO (世界に32台)
・64年型 カレラ
・65年型 XKE
・66年型 スティングレー
・67年型 シェルビーGT500
・68年型 カマロ
・1969年2月19日の新聞紙 誕生日の数日後
・尿 レビトール

ロバート・ゴーレン (Vincent D'Onofrio) 天才刑事
アレクサンドラ・エイムズ (Kathryn Erbe) ゴーレンの右腕
ジェームズ・ディーキンス (Jamey Sheridan) 警部
ロン・カーバー (Courtney B. Vance) 検事
エリザベス・ロジャース (Leslie Hendrix) 検視局
--- (Steven Zirnkilton) Opening Announcer (voice)

ロジャー・コフマン (Dennis Christopher) 市役所、車マニア
ルイス (Kevin Breznahan) 刑事
クレイグ・バッチェルダー (Freddy Bastone) 甥っ子
スタン・コフマン (Paul Dooley) 父親、糖尿病、腎疾患
オリーリー (David Pittu)
Mrs.ウィング (Alice Spivak) 管理人
ケイト・フィンノフ (Elizabeth Morton) 階段から落ちて死
エリン・フィンノフ (Marcia Haufrecht) 施設に入る母
マーク (Stephen Peabody)
ゲイドス (Teddy Coluca)
ウィリー・チャン (Robert 'Toshi' Kar Yuen Chan) 店員
キース・ブラウン (Robertson Carricart)
オギルベイ (Ed Onipede Blunt)
レジー (Rik Alan Walter)
--- (Emanuel Loarca) Warehouse Clerk
--- (Anne Lockhart) Policewoman
--- (Chuck Montgomery) Arson Inspector
アンジー () ロジャーの元妻


評価:★★★★★★☆☆☆☆ (6.0)

inserted by FC2 system