LAW&ORDER:クリミナル・インテント
Law & Order: Criminal Intent シーズン3





October 19, 2003
第5話 記者のプライド Pravda

脚本/Rene Balcer、Warren Leight
監督/Alex Zakrzewski
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ベン・エルキンスは弁護士に頼んでカールの事を調べさせる。
カールは出張の経費などを請求することがなく、地元での食事
代だけで写真部に請求しているという。カティヤのカードから
支払っていること。それを聞いたベンは他言は無用だと口止め
する。
エルキンスは会社にいくとカティヤからカールとの関係を尋ね
る。何もないというが、辞める必要はないが終わりにしろ
言われる。
カールは喫茶店にいると電話する。奴らは俺をつるし上げにす
る気であり辞められたに困るとカティヤに語る。
ベンは対して電話するカールはあと少しだと語り情報源からの
連絡待ちだと語る。これが有ればタイム紙にも勝てるのだという。
そんな中カールの元にはメールが届くが一枚の意味ありげの画像
が送信されてくる。そこには"行き止まり"と書かれていた画像が有った。

高校ジャーナリズムアワードにベン・エルキンスはスピーチの
為に訪れる。ロンが務める高校にはジャーナリストの研修生
たちを支援する活動をしていた。しかしベンはスピーチ後に
カールからメールが来ないことを知って困った事になったと
呟く。

その夜、アパートの一室3Cで女性・カティヤ・ジャレナック
寝ている中喉を切られて殺害される。

ゴーレンたちはすぐに現場へとやってくる。
ギルズ捜査官によると被害者はカティヤでセンチネル紙社員だ
という。カール・ハインズという同僚の部屋で殺害されており
カールとは恋人関係だという。カールが仕事から帰宅した午前
4時に遺体を発見し通報したとのこと。彼はペンシルベニア
地方犯罪について調べてきたこと。ドアには施錠がかけてあった
という。隣人の話によると事件当時物音が聞こえたとの証言が
あった。
凶器は遺体の傍に置かれているハサミだという。刺し傷は一つ。
背後から刺されたものだった。
ゴーレンは被害者の髪の毛からティーツリーオイルの香りが
していることを。そしてベッドのシーツからも同様の臭いが
していた。

エイムズが身重になった為にデスク職に周り、彼女の代わりに
ゴーレンのパートナーとして臨時でビショップ刑事が同行して
いた。ビショップは非常口から侵入したのではないかと告げる。
ゴーレンは被害者はカールを待っているウチにベッドで眠り、
物音に気が付いて目覚めたのだろうという。彼かと思ったが
違い殺害されたこと。現場での血しぶきの飛び方を見ると
一部何か物が置かれていたが取り除かれているのを知る。
デスクにはカールの取材用のノートなどが置いて有った。
殺害後に何か持ち去られたのか。
ゴーレンは机にある資料を一冊だけ隠して試しにカールに
話を聞く。
この事件の一件で、現在警察としては2つの仮説を立てている
事を語る。

1) 犯人はカティヤと取り合いで彼女が寝ている間に犯人は
机に向かっていたこと。(ゴーレン説)

2) 強盗がやってきてカティヤが目覚めたところを殺害した事。
(ビジョップ説)

カールならばどちらだと思うかと問うと強盗説だと思うと語る。
何かデスクから紛失したものはないか?と尋ねると、机は元の
ままだと語る。ゴーレンは袖についた血について尋ねると、
これはカティヤの血で発見時についたものだと語る。

9月16日(火)・センチネル紙・写真部
カティヤに関して同僚から話を聞く。するとカティヤは昨秋から
勤めており、実家住まいの彼女に同居を頼んだことがあるという。
彼女に恋人がいることは知っていたが、母と争っていて、それで
カティヤはウチにくることになったのだという。金銭問題について
尋ねようとしていると、突然上司のベンがやってきて話を変わる
という。ベンは勝手にオフィスを荒らさないで欲しいと語る。
カールのアリバイについて尋ねると、彼は昨夜取材でペンシルベ
ニアへと行っているのだという。彼に電話し、私は彼から送られて
きたメールを元に記事の編集をしたという。深夜、授賞式から
帰宅し妻にキスした跡、彼の携帯からメールが届いたのだという。
彼の住む地域は治安が悪いので強盗にでも入られたのではないか
という。カールの記事に関しては情報源は何処なのかと尋ねるが、
情報源は証せないという。しかし裏取りとして一人は電話して
確認を取った事を語る。

9月19日(金)・ロイ・ハインズ宅
9月23日(火)・キャトル・セゾン(レストラン)
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一流紙センチネル紙で働く女性・カティヤが同僚で恋人のカール
の自宅で何者かによって殺害される。
カティヤは社内でも写真部に所属し、カールに写真を提供して
いた。カティヤのルームメイトに話を聞くと、元々カティヤは
実家住まいだったが、親からは男性との付き合いに反対され
一緒に住むようになったという。
カールはカティヤが殺害当時ペンシルベニアで地方犯罪について
調べていたとし、帰宅した時に彼女の遺体を発見したというもの
で、ドアの施錠はして有ったということから強盗の線も考える
が・・・

痴情の縺れなのか、上司の陰謀なのか、取材していた流れで事件
に巻き込まれたのか、記者自身が不正な何かに手を出していた
のか。

色々と推論は出たけど、イマイチよく分からない部分が多いのも
このドラマの特徴かも知れない。

真実を語るべき一流新聞社の嘘偽りだらけの裏側を見せられた
というのが今回のドラマだったようだ。

出張の経費を請求していないというのは実際には出張していない
為のものだろうけど、カティヤは何故限度額を超えるほどに
彼に貢いでいたのかもよく分からない。彼に記者としての可能性を
感じていたが為のものなのか、それとも最初は純粋なところから
恋愛が始まったのか、単なるパートナーなのか、それとも不倫して
いた上司に振られて腹いせに部下と付き合ったのか。

カールが他人を利用して出世することに何ら罪悪感を持っていない
ことと、カティヤの存在自体も道具程度にしか思っていなかった
のだろうなという感じだった。

父親のロイは黒人の記者として恐らく草分け的な存在で、
今の若者たちは苦労を知らないと語っていることからも、
カールの取る軽率な行動の数々に対する憤り感が強かったのだろう
し、カールが記者となれた背景にもベンが道筋を立ててあげた
ことによるところが大きかったのだろう。

冒頭からゴーレンの隣に相棒がエイムズからリン・ビショップ
に変わっていたので今回からエイムズが産休に入るのかなと思って
いたけど、まだ内勤で顔見せ程度の出演はしていた。
一応二人の違いというのを表したシーンも有った。
リンは幾ら捜査とはいえ、食事中のレストランに押しかけて、
対象者の同僚たちの前で刑事としての質問をする事を嫌っていた様
で、エイムズならば喜んでするみたいな感じだったけど、
その違いはイマイチよく分からないのは、エイムズ自身の性格を
把握し切れていないためのものかも知れないが、とにかくこのドラマ
はゴーレン押しが強いのでそれ以外のキャラクター性が見えづらい
ので仕方が無いのかも。

カールが寄稿した記事の内容から、上司の嘘を暴いて、カールや
その父親・ロイ自身の嘘を暴いていくことで疑惑を持たせるまで
は分かるのだけど、どれも確証としては弱い感じもする。
ゴーレンの中ではゆっくりとそのロジックが組み立てられている
のだろうけど、正直冒頭から本を一冊現場のデスクから抜き取って
カールに無くなったものはないかと尋ねていたけど、普通そんな
こと覚えて居ますかね。

カティヤが母親に対して"ママのいう通りあの男はネズミだ"と
することから、不倫していたのは事実の様だし、船を持つこと
で女性からもてるというのも分かるけどね。

父親はカティヤの死を利用して、息子を更正させようとしていた
様だ。息子のカールは記事として色々と取り扱う内容自体や視点は
良かったものの、他紙の盗用や引用が多く、その流れ自体を
上司も把握していたって事なのかな。

最終的には容疑者の二人を同じ空間に引き合わせて、互いに
不信感を持たせるように仕組んだ格好だった。
このドラマではありがちな内容で、「クローザー」なんかでは
しょっちゅう見かける光景だけど、まさか息子を殺そうだなどと
いう考えは思いもしなかっただろうね。
殺害現場に於ける色んなトリックに関して、ゴーレンは天井の
照明をゆるめていたとか電源コードが云々という話をしていたけど、
こんなの見抜くのは無理だろ・・みたいな感じに思えた。

父親も息子が行っていることに対して真実を暴露してしまえば
良かったのだろうけど、苦労している世代の様だし、職を失う
ことに対しての拒否感が有ったのかな。


ロバート・ゴーレン (Vincent D'Onofrio) 天才刑事
アレクサンドラ・エイムズ (Kathryn Erbe) ゴーレンの右腕
ジェームズ・ディーキンス (Jamey Sheridan) 警部
ロン・カーバー (Courtney B. Vance) 検事
エリザベス・ロジャース (Leslie Hendrix) 検視局
--- (Steven Zirnkilton) Opening Announcer (voice)

カール・ハインズ (Anthony Mackie) 息子、センチネル紙・社員
ロイ・ハインズ (Glynn Turman) 父親
--- (Elzbieta Czyzewska) Katya's Mother
G.リン・ビショップ (Samantha Buck) 刑事
ベン・エルキンス (Judd Hirsch) センチネル紙。編集者
カミラ (Geneva Carr) カールのルームメイト
カティヤ・ジャレナック (Michal Sinnott) カールの恋人
ヴァレリー・フアン (Karen Tsen Lee) ロイの学校スタッフ
ギルス (Gameela Wright) 捜査官
ローズ (Eleanor Glockner)
デイビス (Count Stovall) 弁護士
ミゲル (Armando Molina)
カルロス (Johnny Garcia)
チャールズ・エドワード (Buzz Bovshow)
--- (Flora Diaz) Girl
エレノア・ジェーンウェイ (Carole Healey)
--- (Carlos J. Da Silva) Guy
--- (Sarah Elizabeth Burke) Waitress
--- (Pete Macnamara) Power Lunch Guest


評価:★★★★★★☆☆☆☆ (6.0)


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