LAW&ORDER:クリミナル・インテント
Law & Order: Criminal Intent シーズン3





November 9, 2003
第7話 秘められた憎悪 A Murderer among us

脚本/Rene Balcer、Diana Son
監督/Steve Shill
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ユダヤ老人ホーム勤務に勤務するリナ・ブロディファインマン
とダンスを踊る中、同僚のフィリパから腕にアザが出来ている
ことを聞かされる。医者のゴールドバーグに見せる中、自分に
は何故アザが出来たか分からないと語る。家庭に問題はないと
して夫・ランスとの関係は良好だと語る。痛み止めの薬の処方
をしてもらう。
リナは娘のクレアと買い物に出かける中、娘がマイホームを
購入する頭金を母親が出してくれたことに感謝する。リナは
引越祝いのパーティーに来てくれるでしょとするが、パパが
忙しいので家に居ないとダメだと語る。クレアはママには来て
欲しいのだという。リナは娘が立派に成長したことを感慨深く
語る中、娘は母の手にアザが出来ていることに気が付く。
仕事で怪我をしただけで大したことはないという。

ブロディ家の隣人・プレスコット家ではバーベキューをして
楽しむ中、ブロディ家では何か喧嘩が起きている事を知る。
そしてランスが起こりながらドアから出てくるのを知って、
懇親にしている野球チームでも負けたのかと声を掛ける。
そんな中、ランスは突然リッチの元に行くとバールを貸して
欲しいと頼む。妻のリナがトイレから出てこないのだとし、
血を流して倒れている様だと語る。無理矢理ドアを破壊して
トイレに入ると、妻は沢山傷つき亡くなっているのを見る。

警察の捜査が開始する。
7時頃夫婦喧嘩をしたが仲直りして寝たというランス。
そして目覚めたら妻が消えていたのだというものだった。
手のアザは数日前のものであり、膝のアザは今夜出来たもの
だろうと捜査官は語る。ゴーレンたちは喧嘩した理由を聞くと
話を聞いていた捜査官からは船の模型を捨てられたことが
喧嘩の理由のようだという。ビショップはそれを聞いて呆れる
が、男はオモチャに思い入れを持つものだという。
刃物で刺され、殴打され、首にも絞められた痕が有るが、
大抵の夫婦喧嘩から発展した殺人はそのウチの一つだろうという。
遺体の下からは彫刻刀用のナイフが見つかる。ランスは模型
を木を掘って部品から作っている事を知る。しかし殺人として
違和感があるのは被害者は内側のドアに寄りかかって亡くなって
いたというものだった。
ランスの会社では談合事件の問題が発生していたが、それと
殺人に何ら関係が有るのか。
ゴーレンは捨てられた模型がレインボーと呼ばれるJクラスの
小さなニューヨークのヨットだと知る。アメリカズカップで
1934年に優勝したものだった。夫が犯人だとすれば、普通は
誰かに罪を着せようとするハズだが、凶器もそのまま現場に
落ちていることに違和感を覚える。

ランスと娘のクレアから話を聞く。
夫は起きたらベッドに妻の姿がなかったのだという。
誰か憎んでいる人などいないのか?と問う。特に談合事件で
逮捕された4人の業者から恨まれていないかとするが、その
事件は私の知らないところで起きていたものだという。
ゴーレンは部屋にマテ茶があることに気が付く。母親は
アルゼンチンの出身だという。マテ茶の効用はストレスを解消
するものだとし、何か妻の様子に問題は無かったかを尋ねる。
妻は最近混乱していたようだというが、鬱病ではないという。
ビショップは殺人以前の怪我を判別したいので遺体の写真を
診て欲しいと語る。首のアザは昨日はなかったとのこと。
右膝の怪我はどうか?と尋ねると、ランスは親指を鳴らし始める
が知らないと語る。手の切り傷は防御創ではないかという。
腕のアザに関しては、クレアは母から仕事で傷ついたものだ
と言っていたのだという。

7月16日(水)・ユダヤ老人ホーム・ブルックリン
職員でリナの同僚のフィリパから話を聞くと、夫は束縛する
タイプの人物だったと告げ、彼女が働き始めた昨年の9月頃、よく
彼女の仕事の様子を見に来ていたという。暫くその傾向も無く
なっていたが、また5月頃になって同様の行動が見られたとの
事だった。

検死官のエリザベスはモルグで遺体を調べた結果、致命傷は
首の傷だろうという。しかしそれ以外の傷に関しては大怪我
というものではなく軽いものだという。彼女の血液からは
パーコセットが検出されているとし、死の3時間以内に飲んだ
ものだという。予め痛みを知って飲んだものだというものなの
か・・・

7月21日(月)・クレア・ブロディの自宅
7月21日(月)・ユダヤ老人ホーム
7月23日(水)・エンタープライズSheet Metal(ブロディの職場)
7月25日(金)・ジョイ・ブロディ宅

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ユダヤの老人ホームで働く心優しい母親のリナが自宅のトイレ
で深夜から早朝に掛けて亡くなって発見される。手にはアザ
が有ったり膝には怪我、首には絞めたような跡があることが
判明する。誰もが夫が妻を虐待していたことを疑うが、
捜査をしていく内にリナは自らの体を傷つけて自殺したの
ではないかとする見解を見せ始める。彼女が勤めているホーム
での彼女の勤務状況を調べると患者の財政状況を調べていた
り、また車のナンバープレートから持ち主を特定していた
事を知る。

人が暴力的になったり、これまでの優しい性格から一転して
しまう原因の中には幼少期の生育環境だったり、親兄弟の
死というものが有ると思う。

驚くべきは、家庭内暴力が事件の引き金ではないかとする疑いが
もたれる中で、ランスがユダヤ人に対する差別意識が有ったこと。
そして妻自身が実はユダヤ系の人物で、夫からは憎むべき対象者
として含まれている現実が有ったということ。家庭内暴力は実質
なかったのかも知れないけど、精神的な暴力としては十分に感じる
人種差別的犯行が含まれていた。

全ては親の嘘から発せられたものであって、事情を知らない子供を
傷つけたのは何よりも親だったという辺りが切ないところで、
今回のランスの流れに於いても娘にウソを吹き込んでいる現実
があるという皮肉な感じとして描かれた。

幼少期に親を守れなかったとする思いから後悔し、力を
得て大人になってから代替的役割の該当者に対して
拳を振り上げるというのは悲しいけどこの手の猟奇的殺人
者にはありがちだと思う。

ただ信じていた妻や娘の中にもユダヤ系としての血が流れて
いたとしたならば果たしてどういう気持ちになるのだろうか。

エイムズがこの状況でもまだデスク周りの仕事をしているな
と思えば国税庁に資料を取りに行く役目を果たしていた。
当初ビショップと共に連むのかに思えたけど、彼女は完全
にゴーレンマジックに魅せられたのか、模型から微細証拠を
探り当てていくゴーレンの方についていくという役割だっ
た。

調べていく内に同様の殺人事件が7年の間に8件も存在して
いて、全ての人物がユダヤ人であったこと。
幼少期に母親が上司と浮気していたにも関わらず、父親は
その上司のユダヤ系にレイプされたとして吹き込んだ
為に今まで誤った認識の元で憎しみを抱いていた様だ。

娘の中にもそんなユダヤの血が入っていたと知った父親は
どう感じるのだろうね。
流石のゴーレンも細かい事情までは分からず言語学者に頼んで
解析してもらっていた。リナが使っていた言葉はユダヤ人
が使うラディナ語だったこと。戸籍を見るとアルゼンチンで
出世する為に名前をユダヤ系の名前のレヴィンソンから
カルデレラに変更しているということで、父親を怒らせて
自白を引き出していた。ただちょっぴり自白頼みなので事件
解決には難しそうだな。

相変わらず薬なんかもキーアイテムとして存在していて、
亡くなった妻は、鎮静剤を飲んでいたり、夫は抗不安薬である
ザナックスの服用が見られた。



ロバート・ゴーレン (Vincent D'Onofrio) 天才刑事
アレクサンドラ・エイムズ (Kathryn Erbe) ゴーレンの右腕
ジェームズ・ディーキンス (Jamey Sheridan) 警部
ロン・カーバー (Courtney B. Vance) 検事
エリザベス・ロジャース (Leslie Hendrix) 検視局
--- (Steven Zirnkilton) Opening Announcer (voice)

G.リン・ビショップ (Samantha Buck) 捜査官

ランス・ブロディ (Thomas G. Waites) 夫、
クレア・ブロディ (Maria Thayer) 娘
リナ・ブロディ (Monique Fowler) ランスの妻・ユダヤ老人ホーム勤務
Mr.シリグマン (Salem Ludwig)
リッチ・プレスコット (David Bishins) ブロディ家の隣人・保険会社
ジェニファー・プレスコット (Jennifer Macaluso) リッチの妻
ジェイク・レノ (Christopher Durham) 捜査官
ベルグレーブ (Rynel Johnson) 捜査官
ジョイ・ブロディ (Kay Walbye) ランスの4歳年上の姉
フィリパ (Brenda Denmark) リナの同僚・ユダヤ老人ホーム勤務
ルース・ランドー (Dina Pearlman) サムの妻
Mr.ファインマン (Felix Fiebich) ルースの父・老人ホーム
Mr.ヒョン (Michael G. Chin)
Dr.ゴールドバーグ (Terry Burstein) 医者
レオ (Lenny Delgado) ランスの同僚

サム・ランドー (42歳、ルースの夫、強盗被害)
ジェフ・デムスキー (強盗殺人)
マーク・シモンズ (強盗殺人)
ベンジャミン (強盗殺人)
サマーズ (強盗殺人)
レヴィーン (強盗殺人)
ダニエルズ (強盗殺人)

ジェフリー (ルースの息子)
サラ (ルースの娘)
スティーブン (プリンストン大・言語学者)
ディエゴ・カルデレラ (リナの父)
エヴァ・カルデレラ (リナの母)


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