ミディアム 霊能者アリソン・デュボア
Medium (シーズン2)





第7話 審判のとき Judge, Jury & Executioner

脚本/Bruce Miller 監督/Peter Werner
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生まれつき金持ちは居ない。
スティーブンは金を儲けるための講演を開くと、一人の中年の
恰幅の良い女性に声をかける。年収は幾らなのか?会場中の人々
が見守る中、話したくないという女性に200ドル出すので話して
くれと語る。女性は戸惑いながらも金の力で語ることになる。
さらにスティブンは金を利用して下着は綺麗なのか?とか、今
ここでみんなの前で服を脱げば年収を2倍、3倍に増やすと持ち
かけるが、女性は脱げないという。しかし隣にいた夫は妻に
脱ぐよう告げると、周りの人たちにも手を貸せば100ドルを与え
るとして、女性を無理矢理服を脱がせようとする。
そんな夢から目覚めるアリソン。

目が覚めると夫は洋服選びをしていた。
陪審員としての招集を受けた夫のジョーは、今の仕事を抜ける
ことは出来ず、なんとか選ばれないようにするためにパイナッ
プル洋服柄のシャツを着ていき、如何にも選ばれなさそうな
雰囲気を醸し出そうとする。そんなに嫌ならば裸で行けば良い
とするアリソン。

朝食の際、アリエルとブリジットはまたしても喧嘩していた。
ブリジットがアリエルの用意していた服を勝手に着ているので
ある。ジョーは仲裁役として二人の間に割ってはいると、
ブリジットにはきちんと姉に服を借りるよう頼み、アリエルにも
頼まれたら貸してあげて欲しいと頼む。その姿を見ていたアリソン
は是非陪審員をやるべきだと皮肉を語るる
しかしジョーには選ばれないとする公算が有った。
アリソンが検事局で勤めるスタッフ故に、デヴァロス検事が法廷
に立つ事件に於いて、その助手をしているアリソンとの関係を
考慮すれば法律的にも難しいものがあるのではないかという事
だった。

今回の裁判は、被告のスティーブン・ガーナーが妻のジェシカ
殺害したかどうかが問われるものだった。
スティーブンを弁護するロムニー弁護士は、検事に対して取引
しないか?と問う。スティーブンと妻は夜に
ジェファーソン湾
に停泊する
プレスコット号に二人で乗り込むが、二人とも泥酔
状態であり、スティーブンが寝て目覚めると、妻の姿が居なく
なったというものだった。明らかに妻が泥酔して湖に落ちるの
を想定していたもので、彼女の持つ4千万ドルを超える信託財産
が目立てだと考えていた。弁護士は罰金と社会奉仕程度の罪で
彼女の遺体が見つかっていないのだから、殺人とするのは難しい
事を口にする。

陪審員選びの際に、ジョーはパイナップルのTシャツで場違い感
を見せようとするも、候補者の一人として選ばれてしまう。
アリソンは法廷から出てくるスティーブンの姿を見ると、昨晩
あの人の夢を見たという。しかもテレビではこの一件に関して
報道が開始されていた。しかしジョーは厳格にその手の話題に
触れることは陪審員となった以上禁止されている行為だとして
耳をふさいでしまう。

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アメリカの陪審員制度の一端を知る興味深いエピソードだった。
夫婦で有ってもこの件に触れることは出来ないし、アリソン
自身が検事局でこの話題に触れようとするものならば、検事は
露骨に嫌な顔をして会話を否定し、上手いことアリソンの能力
を即時対応させるという手法がとれないもどかしさが描かれる。

冒頭から太った女性の劣等感を持つ一面が描かれ、金の力で
そんなウィークポイントを人前でさらし出そうとする辺りの
嫌らしい映像が見られる。心理的に興味深いのは、見せても良い
とする女性が多い事。太った女性の夫もまた、無理矢理見せよ
うとする、まさに欲望紛れの汚さみたいなものを見せられた感じ
だけど、この辺は男性視点、女性視点ではかなり変わった対応
になりそうだね。

またドラマとしては謎の鹿の出現と同時に、その鹿が事件究明
の為に大きく誘導していくところがあった。

最近のアリソンの幻視や夢には、結構色んなバリエーションが
有って、額面通りに受け取れない事が多い。
ただ今回のドラマは比較的容易に、事件の真相を究明して解決
に導こうとする流れが有ったのでは無かろうか。

この場合、一事不再理の原則が適用されるのか。
それとも新たな遺体の発見によって、再度旦那を罪に問えるのか
どうかという感じだけど、父親が殺害して幕引きを見せる所が
何とも言えないね。自分が娘と引き合わせてしまった責任を
取ったという感じなのかな。

アリソンが最初に法廷で見た女性・ケイトのおかけで被告に
対する色んな一面が見られたり、アリソンの夢も今回はズバリ
問題を指摘しているのに、語れないもどかしさが有ったね。

アリソン・デュボア (Patricia Arquette) 能力者
ジョー・デュボア(Jake Weber)(アリソンの夫、数学者)
マニュエル・デヴァロス (Miguel Sandoval) 検事アリソン上司
アリエル・デュボア (Sofia Vassilieva)(アリソンの長女)
ブリジット・デュボア (Maria Lark)(アリソンの次女)
リー・スキャンロン (David Cubitt) 刑事アリソン同僚
リン・ディノヴィ (ティナ・ディジョセフ)(市長の連絡係)
マリー・デュボア (Madison Carabello) 娘
ソンドラ (Kendahl King) 検事局スタッフ

ジュディ・フォアマン (James T. Callahan) 陪審員長
Mr.ハモンド (Ronny Cox) ジェシカの父、資産家
ジェシカ・ガーナー (Elena Fabri) 娘、ガーナーの妻
--- (John Harnagel) Middle Aged Man、おばさんの夫
--- (Jan Hoag) 冒頭のおばさん
Missロムニー (Kamala Lopez) 弁護士
--- (Monnae Michaell) 陪審員
--- (John Rubens) 刑事
--- (Octavia Spencer) Jurist
スティーブン・ガーナー (James Patrick Stuart)
Mr.ヴィンセント (Emiliano Torres)
--- (John Wesley) 裁判官
ケイト・エメリー (Bellamy Young) スティーブンの元彼女

評価:★★★★★★☆☆☆☆ (6.0)

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